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ハリケーン・カトリーナ災害復興協力のための日米対話プロジェクト 報告

本シンポジウムについて、報告書(全182ページ)を発行しました。

ハリケーン・カトリーナがもたらした未曾有の高潮・洪水の被害から1年、ニューオリンズ市は今復興の途上にありますが、その復旧の過程でニューオリンズが直面する諸課題は、阪神淡路大震災を経験した神戸や災害対策を進める東京等日本の各都市にとっても共通の課題となっています。

こうした背景のもと国際交流基金(ジャパンファウンデーション)日米センター(CGP)は、ニューオリンズ市を中心とした被災地から、行政、学界、市民活動などの復興に携わる関係者グループ関係者8名を、2006年10月15日(日)から22日(日)の8日間日本に招へいし、日米両国の災害復興に関わる政策と実践を充実させることを目的に、神戸と東京において日本の災害復興に関わる立法、行政、学界、市民活動などの関係者と意見交換や視察を行ない、東京では公開シンポジウムを行ないました。

シンポジウム会場の様子の写真1
シンポジウム会場のもよう (撮影:高木あつ子)

詳細
招へい期間: 2006年10月15日(日)〜22日(日)
招へい者: オリバー・トーマス  ニューオリンズ市議会議長
ジョセフ・マシューズ  ニューオリンズ市緊急事態準備局長官
ラルフ・テイヤー  ニューオリンズ大学都市計画・行政学名誉教授/緊急事態管理庁・都市計画コンサルタント
ダグラス・ジョン・メフェット  チューレーン大学/ザビエル大学生物環境研究所副所長、教授
ヴェラ・ビリー・トリプレット  聖母聖十字架大学助教授
ネイサン・シュロイヤー  近隣計画ネットワーク事務局長
ヴィエン・テ・グェン  メアリー・クイーン・ベトナム教会神父
ゴードン・ラッセル  タイムズ・ピケユーン紙記者  
訪問地: 兵庫県神戸市、東京都
主催: 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)日米センター
共催: 京都大学防災研究所
阪神・淡路大震災記念人と防災未来センター(神戸事業)
明治大学危機管理研究センター(東京事業)
テーマ: 神戸「神戸からニューオリンズへ-阪神・淡路大震災の経験に学ぶ-」
東京「ニューオリンズから東京へ-ハリケーン・カトリーナの経験に学ぶ-」

実施概要

【神戸】

神戸市長、ニューオリンズのトーマス市議会議長、神戸市議会議長の写真
右から神戸市長、ニューオリンズのトーマス市議会議長、神戸市議会議長
復興住宅での視察と交流の写真
復興住宅での視察と交流
神戸市防災未来センターでの全体ミーティングの写真
神戸市防災未来センターでの
全体ミーティング
神戸での3日間の滞在中、参加者は「住まい・まちづくり」「経済・生活の復興」「防災・減災・環境」の3つのグループに分かれ、神戸での経験を共有し復興で何が重要なのかを学ぶため、それぞれの分野の専門家から案内と説明を受けながら、神戸市各所の視察や意見交換を行ないました。

初日には兵庫県知事や神戸市長を表敬訪問を行ない、また神戸市の被災地全体を広く回り、阪神淡路大震災の全体像を学びました。
また2日目には被災した個別の地域や復興住宅、新たなまちづくりのために組織されたNPO、そして防災行政の現場等を視察するとともに、国連機関やアジア防災センター等、国際復興支援機関の方々との懇談を通し、現場で直接復興に携わってきた市民・草の根レベルから国を超えたネットワークレベルまで、それぞれの生の声を聞き、貴重な意見交換を行ないました。

3日目には人と防災未来センターの会議室において各グループ別、そして全体でのワークショップを行ない、専門家同士のより深い議論と各グループの体験の共有を行ないました。

参加者からは、特に「コミュニティーの協力、調整の重要性」「将来の災害の備えとしての教育プログラムの充実」「『忍耐』の重要性」「『人』、ボトムアップ型のアプローチの重要性」等について神戸の経験に大変感銘を受けた、との報告があり、「ニューオリンズでは行政の計画が市民の反対で棚上げされたが、神戸では同じ状況でコミュニティーの意見が計画に組み込まれ修正されており、モデルになる」等の意見が出されました。

日本側の専門家も「復興の問題を共に考えるパートナーが増えた。今後もこのような交流を継続したい」「知恵は国境を越えて相互利用される。我々は復興時にシアトルの金融制度等を参考にした。ニューオリンズは我々の経験を学び、将来日本の自治体がニューオリンズの経験を学ぶかもしれない」等、今後さらにネットワークや協力を深めたいという報告がありました。
そして最後に、「復興は『成果品』ではなく『長期にわたる過程』である。これからはニューオリンズをよりよくする過程であり、ここに参加されたパイオニアの人々が、この長期にわたる過程に参画していくことが大事だ」との総括がなされました。


【東京】

東京では、東京都の水害対策施設等を視察するべく墨田区を訪問し、大洪水対策のなされた荒川スーパー堤防や水位の違う2つの川を相互通航するための施設である荒川ロックゲート等を見学し、関係者との意見交換を行ないました。また外務省への表敬訪問も行ないました。

また10月20日(金)には、国際交流基金国際会議場で公開シンポジウムを行ないました。会場には行政・自治体、学界、企業、市民活動関係者等約160名が参加し、日米両パネリストの討議を熱心に聴講しました。

プログラムでは主催者等のあいさつの後、第1部、河田惠昭京都大学防災研究所所長の「日本の大都市がニューオリンズの体験から学ぶべきこと」と題する基調講演が行なわれました。
河田氏は「地球の温暖化によって洪水と高潮の同時氾濫の危険性が増している。ニューオリンズの被害は他人事ではない。日本では国土の災害脆弱度が進行している。災害の広域化、複合化、長期化が懸念される中、市民一人ひとりが賢くならなければ、防災・減災は実現できない」と30分にわたり講演しました。

続く第2部「ニューオリンズの教訓」では、ジョセフ・R・マシューズ氏、ダグラス・ジョン・メフェット教授、オリバー・トーマス氏の3名からニューオリンズの被害の実態と、現在もその途上にある復旧・復興の課題等が報告されました。

シンポジウム会場の様子の写真2
(撮影:高木あつ子)
第3部は「東京・ニューオリンズは互いに何を学ぶか」をテーマにパネルディスカッションが行なわれました。

日米合わせて7名のパネリストたちの熱心な討議により、災害復興に際し住宅の問題ひとつとっても、日米では文化の違いから異なった問題があることが浮き彫りになり、相互に理解を深めることが出来ました。

モデレーターの青山やすし明治大学大学院教授は「被災者同士の交流が、復旧・復興の技術や知恵の交換・共有へつながる。このシンポジウムを機会に、被災体験から立ち直る過程を共有したい」と締めくくりました。

最後に本プロジェクトの全体コーディネーターである林春男京都大学防災研究所巨大災害研究センター長から「災害を復興させるのは人材。必要な人材が集まること、キーパーソン同士がつながることが重要」との総括が行なわれました。

◇◇◇

今回のプロジェクトのテーマである「災害復興」や「防災」は日米センターとしては新しいテーマでしたが、8名のメンバーのかたがたはもちろんのこと、神戸・東京双方の地における関係者の皆様、またシンポジウム来場者のかたがたの熱心さと真剣さに触れ、この分野における日米協力の取組みの意義を感じる機会となりました。
ここで芽生えたネットワークが今後新たな取組みにつながることを期待しています。

集合写真
シンポジウム後の集合写真 (撮影:高木あつ子)


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