ABE FELLOWSHIP

安倍フェローシッププログラム
CGP-SSRCセミナーシリーズ「フェローズ・リトリート」開催報告
■開催日:2005年2月25日〜26日
■場所:国際文化会館
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| ワークショップの様子 |
【安倍フェローシップとは】
安倍フェローシップ・プログラムは、将来の日米間、さらには世界の知的交流を担う人材の育成、社会科学及び人文科学分野における研究者の国際的なネットワーク作りを目的とした研究奨学金プログラムであり、米国学術団体評議会(ACLS)の協力を得て、米国社会科学研究評議会(SSRC)と国際交流基金(ジャパンファウンデーション)日米センター(CGP)が運営する共催事業です。
【CGP-SSRCセミナーシリーズとは】
安倍フェローシップ・プログラムでは、各フェローへの研究奨学金の支給に加え、フェロー相互間およびフェローと外部専門家とのネットワーク促進のための活動を積極的に進めています。プログラムに付随して毎年行なわれる一連の企画:CGP−SSRCセミナーシリーズはそうした取り組みのひとつであり、現役フェローの勉強会である「リトリート」と、現旧フェローに外部専門家も交え、特定のテーマの下での研究を行なう「ワークショップ」とで構成されます。特に後者は、最終的には英文での学術本の出版を目指すものであり、研究成果の広範な普及と政策へのインパクトが期待されます。
「リトリート」も「ワークショップ」も、原則として、フェローの研究にとって有益な示唆を与えうる同分野の研究者や有識者のみが参加する非公開の事業ですが、フェローの方々に「グローバルな課題についての日米間の共同研究への参加の機会」や「自己の研究発表の場」を提供しており、プログラムの重要な一部をなしているため、ここに簡単に報告を掲載します。
【2004年度開始のワークショップ】
2004年度からは、新たに二つのワークショップがスタートしました。ひとつは2005年2月10日〜13日にアメリカ合衆国ロードアイランドにて開催された「トランスナショナリズムの再構築:日本とグローバルな解決法の模索」、もうひとつが同2月25日〜26日に実施された「ソフト・パワー:日米両国における国家資産」です。いずれもフェローから寄せられた企画が実現をみたものであり、日米からそれぞれ15名前後の参加者を得て第一回目の会合を行ないました。
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人気のキャラクターの代表格、
ハロー・キティとポケモンも登場 |
【ソフト・パワーワークショップ】
「ソフト・パワー」プロジェクトは、2002年度安倍フェローである渡辺 靖 慶應義塾大学環境情報学部助教授が中心となり、「ポップカルチャー」「教育」「シビル・ソサエティ」「広報外交」等の多様な側面から、「ソフト・パワー」 を検証しようとするものです。
この言葉の生みの親であるジョセフ・ナイ氏の著作『Soft Power: The Means to Success in World Politics』(Public Affairs, 2004) (邦題『ソフト・パワー:21世紀国際政治を制する見えざる力』)を共通の土台とし、世界の注目を集める一方でその定義の曖昧さや実際の政策へのインパクトを図ることの難しさなどから同時に様々な疑問も呈されているこの「ソフト・パワー」という概念について、文化人類学者、歴史学者、教育学者、実務家の方々など多様な専門をもつ方々が一堂に会して議論を交わしました。
各ペーパー執筆者による発表と討論者のコメント、そしてそれを受けた参加者全員によるオープンな議論を行なう中で、「このプロジェクトにおける“ソフト・パワー”の意味をどのように定義づけるか」という根源的な問題に立ち返る必要性がたびたび指摘されたことはこの概念を検証することの難しさを意味しています。しかしそれだけに、これだけ多様な専門分野の方々の視点を取り入れたプロジェクトは未だ多くは実施されておらず、意義深いプロジェクトといえるでしょう。
2006年アメリカで実施される第二回目の会合を経て各論文の最終稿が提出され、成果は英文の学術書として出版される予定です。ナイ氏ご本人も大きな関心を寄せるなど、既に高い注目を集めつつある本プロジェクトの今後が大いに期待されます。
以上
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