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【安倍フェローによる出版図書のお知らせ】
「闇を撃つ」

日本の人事部・アメリカの人事部 日米のコーポレートガバナンスと雇用関係

ローレンス・レペタ氏の写真

ローレンス・レペタ
大宮法科大学院大学教授 (2002年度安倍フェロー)
石井 邦尚 訳
日本評論社
2006年10月新刊 2,100円(税込)
ISBN 4-535-58486-9

 

帯紙が目をひく。「勝利するのは制限なき大統領権力か、アメリカの民主主義か!?」ブッシュ政権の秘密主義に対し、2003年11月から2006年3月にかけて行なった15人のインタビューが収められている。顔ぶれは、情報自由法等の法律を武器に闘う弁護士やジャーナリストなど多彩。

本書で紹介されているNRDCNatural Resources Defense Council)のシャロン・ブッチーノ氏。環境保護よりもエネルギー開発を優先するブッシュ政権におけるチェイニー・エネルギー特別部会に関し、情報自由法を用いて情報公開請求を提訴し、広く市民に公開した。ACLUAmerican Civil Liberties Union)のアムリット・シング氏。イラク戦争におけるアブグレイブとグアンタナモでの米軍による拷問に関する文書を公開し、イラク戦争で何が起きたのか国民自身が見定める機会を提供した。

開かれた政府、政府のアカウンタビリティーは、民主制の本質に基づく根本的な価値であろう。情報自由法は、政府の活動を監視し、政権が民主的に活動していることを担保するために不可欠なものだ。政府の活動によって何が起きたのかを国民自身が見定めることができるよう、連邦政府は情報公開の義務を負っている。主権者たる国民の生命に関わる問題等について、もしも十分な情報が開示されないとすれば、十分な情報を得た市民による民主主義社会を機能させるべく、市民の知る権利を保証する必要がある。こうした公益活動に携るアメリカ市民の意思と行動は強く尊いことを実感させてくれる書である。

本書は、月刊誌「法学セミナー」の2004年12月号から2006年7月号まで、20回にわたって連載された「リーガルクリニック情報公開」の記事を編集したものである。この連載は、2003年8月から1年間、安倍フェローシップによる助成を得て、著者がナショナル・セキュリティ・アーカイブ研究員としてワシントンDCに滞在中に行なった研究調査が基になっている。

第1章 イラク戦争の暗闇で
 

1 国旗に包まれた棺桶—ラルフ・ベグライター
2 「戦争でまる儲け」を暴く—ダニエル・ポリティー
3 アブグレイブとグアンタナモでの拷問—アムリット・シング

第2章 石油利権とアメリカ政治
 

4 ブッシュ政権と石油業界の深いつながり—シャロン・ブッチーノ
5 公益弁護の開拓者がチェイニーの秘密主義と対決—アラン・モリソン
6 アラスカ石油流出事故の真の被害を追及—リチャード・スタイナー
7 石炭業界が消した山頂—ケン・ウォード・ジュニア

第3章

9・11後の過剰反応

 

8 アシュクロフト司法長官の秘密逮捕を止める—ケイト・マーティン
9 愛国者法下の秘密捜査を糾弾する—ジャミール・ジャーファ
10 コンピュータ、プライバシーとアメリカ合衆国憲法—デイヴィッド・ソベル
11 元FBIの内部告発者を守る—マーク・ゼイド
12 FBIによる市民団体への諜報活動を曝す

第4章 歴史は闇に葬られるのか
 

13 ニクソンとブッシュ:大統領文書をめぐる闘い—スコット・ネルソン
14 FBIに違法謀報を謝罪させる—セス・ローゼンフェルド
15 民主主義に未来はあるか—スティーブン・アフターグッド

 

Profile

ローレンス・レペタ(Lawrence Repeta)
1951年にニューヨーク州生まれ。1972年に米海兵隊員として初来日。ニューヨーク州立大学卒業後、ワシントン大学ロー・スクールに進み、1979年にワシントン州弁護士登録。1983年に国際交流基金奨学金での研究の一環として東京地裁で刑事法廷を傍聴した際に、メモを取ることを禁止されたことから、自由人権協会の支援を受けて、「法廷メモ禁止は知る権利や裁判公開原則を保障した憲法に違反する」と提訴し、1989年に最高裁で「法廷メモは原則自由」という画期的な判決を勝ち取った。シアトルや東京にて日米の渉外法律業務に携わり、モルガン・スタンレー・デイーン・ウィッター証券のエグゼクティブ・ディレクター、テンプル大学ジャパン副学長などを経て、2003年8月から1年間、安倍フェローシップを得てナショナル・セキュリティ・アーカイブ研究員としてワシントンDCに滞在。2004年9月より大宮法科大学院大学教授としてアメリカ法を教えている。

石井 邦尚
1972年生まれ。1997年東京大学法学部卒業。1999年弁護士登録(第二東京弁護士会、51期)。2003年コロンビア大学ロースクールLL.M修了(主に会社法分野・知的財産法分野を学ぶ)。現在、リーバマン法律事務所。通常の弁護士業務の傍ら、日本弁護士連合会・法曹養成対策室嘱託及び(財)日弁連法務研究財団事務局員として、法科大学院に関する諸問題に取り組んでいる。また、政策形成過程における弁護士の役割を考える会(通称「民間法制局」)のメンバーとしても活動している(本データは本書の刊行時に掲載されていたもの)。

 

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