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日米センターNPOフェローシップ 月次報告(2005年2月)
フェロー:川上 豊幸

報告書リスト

「資金調達活動のコンピュータ管理」「個人からの資金調達」など
(川上 豊幸氏より)

日米センターNPOフェローシップは、日本のNPOの中堅スタッフに、米国NPOでの実務研修の機会を提供するものです。現在研修中のフェローからの、生の報告(2005年2月分)を以下に掲載します。

フェロー:川上 豊幸(特定非営利活動法人AMネット)
研修テーマ:成果を導く効果的なプロジェクト・マネジメントと資金管理
研修先:International Forum on Globalization (San Francisco, California)
研修期間:2004年10月9日〜2005年10月8日

サンフランシスコはリベラルな人々が多いこともあって様々な催しが開催されるという意味で面白いところだ。研修の一環としてThe Takeというグローバリゼーション問題を取り扱ったドキュメンタリー映画を視聴し、その監督らとの意見交換会に参加した。

このドキュメンタリー映画は、Avi LewisNaomi Kleinらカナダ人が手がけた作品で、金融危機以後のアルゼンチンに焦点を当てたものだ。「利益がでない」として経営者たちが放棄・放置してしまった工場を、そこで働いていた工場労働者たちがワーカーズ・コレクティブとして再開させるとともに、裁判や議会などを通じて合法的に工場を自分たちのものにしていくという現状を伝えたものだ。

いまやアルゼンチンでは、200の工場がワーカーズ・コレクティブとして操業を再開しているという。特に焦点を当てていた工場では、すべての労働者の賃金が同じという制度を採用するなどといった試みも行なわれていた。これらの運動が成功を収めた一因としてコミュニティからの支持が大きいかもしれないと監督たちは話していたのが印象的だった。わかりやすくグローバリゼーション問題が紹介され、その対案(オールタナティブ)として興味深い試みが紹介されていた。日本でも紹介されれば広く関心を引くことになって面白いと思う。


資金調達活動のコンピュータ管理

さて、米国のNPOでは、様々な財団から資金調達を行なっているために、個々の財団とのやり取り、申請状況、報告状況、連絡などを行なうことが非常に煩雑となってしまう。そのために、比較的多くの資金調達を行なっている団体では、日本では企業を中心に導入されているコンピュータソフトを使った管理手法が通例のことらしい。

昨年、出席した非営利団体のセミナーにおいても、「どのようなデータベースを選ぶべきか」といったセミナーも行なわれていた。私が研修しているInternational Forum on GlobalizationIFG)でも、こうしたシステムを導入すべく、ここ数年来、どのような作業のためにどのようなソフトを利用するかなどについて検討を重ねてきていたものの、なかなか実施できないでいた。こうした作業は一人の担当者による打ち込み作業に依存しているために、負担も大きく情報共有・情報伝達が迅速でないなどということから、これを改善しようとしていた。

そこで、IFGでは、資金調達活動およびその管理活動の効率化を目指して、新しいスタッフとして、こうしたことについての経験をもつ担当者を採用して資金調達の強化を図ることとした。現在はこの新しい担当者が、日々の資金調達活動についての情報共有システムの構築として、ファイル配置の見直し、ファイル作成ルールの共有化とともに、効率的データベースのために従来のデータベースからの変換のための準備作業などを実施している。
私もデータベース作業に少し経験があったため、この新しいデータベースへの移行作業を手伝うことになり、広く利用されている市販の資金調達活動管理ソフト(FileMaker Donations)の概要理解に取り組むこととなった。ただ、市販のソフトでは、データ管理とイベント管理が行なわれるようだが、これを実際の資金調達活動管理にどこまで利用できるのか、私にはまだ不明だ。


個人からの資金調達

先日、IFGでは著名な農村作家のWendell Berryさんを招いて資金調達パーティを行なった。60名程度の参加があり、その中には財団の担当者なども含まれていたが、こうした試みは、むしろ個人の資金提供者(こちらではmajor donorと呼ばれている)向けの活動で、IFGとしての新しい試みだそうだ。これまでは、財団からの資金調達を中心に活動を行なってきたわけであるが、こうした財団の資金だけではなく、こうした個人向けの資金確保活動も強化していくことが試みられている。

こうした活動の第一弾として行なわれたのは、昨年末、ランチタイムを利用して、これまで寄付をしてもらった人々を中心に招待状を送って、これまでの活動などを紹介しつつ、今後の活動について簡単な紹介を行って食事を供するというものだった。

今回は、IFGスタッフの知り合いの自宅を借り、Berryさんの講演会に参加してもらうとともに、有機野菜などでの軽食を提供して寄付を募るというものだった。その知人宅は、最近The Soul of Money: Transforming Your Relationship with Money and Lifeという本を出版されたLynne Twistさんという方のお宅だった。イベント後に分かったのだが、彼女は種々の非営利活動のために個人レベルの寄付を総額1億5千万ドルも集めたという方だった。

日本での所属団体のAMネットも、設立当初から財政安定化を目指して会員拡大を目指しているが、なかなか難しい状況が続いている。AMネットでは、最近、ラジオ放送(インターネット放送「京都発世界行き・世界発京都行き」)を開始するなどして裾野を広げる活動も行なっているが、財団申請だけではなく、こうした個人からの資金の獲得策についても検討していく必要があると感じた。その意味で、広く、分かりやすく訴えかける手段として、ラジオのみならず、先に紹介したドキュメンタリー映画などは面白い手段だと思った。

個人寄付を募るにしても、グローバリゼーション問題を知ってもらい、関心を高め、共感を得てもらうことが重要になる。その点で、こうしたメディアの活用は北米では広く行なわれており、このフェローシップは、そうした状況についても学んでおくのにいい機会なのかもしれない。

以上

 

※本報告内容は、執筆者の見解によるもので、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の公式見解とは必ずしも一致するものではありません。

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