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NPOフェローはいま
「新潟-ペンシルバニア 出会いと再会、そして・・・」

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「新潟−ペンシルバニア 出会いと再会、そして・・・」

(特活)新潟NPO協会 金子洋二
第1期(2000年度)NPOフェロー

再び、地球の反対側へ

ペンシルバニア州の州都・ハリスバーグ。州のほぼ中央に位置する、人口約15万人の小都市です。私は2001年1月から半年間、このまちにあるペンシルバニアNPO協会(PANO)で、NPOフェローシップの1期生として研修を行ないました。主な研修テーマは、1)中間支援組織のマネジメント 2)NPOによるIT(情報技術)の活用 3)NPOによる地域づくり活動(地域通貨・環境問題・教育問題など)の事例研究 の3つでした。

私が研修の地としてこのハリスバーグを選んだのは、成果を新潟で活かすことを前提に、地方における同種の活動から得るものの方が大きいと判断したからです。帰国後、私は新潟県のウェブサイト「にいがたNPO情報ネット」の設計と運営に携わり、2002年には新潟NPO協会(NAN)を有志と共に発足。その最初のイベントとして、県内13の会場をリレーする「連続フォーラム・NPOがつくる新時代」を、PANOの事務局長ジョー・ガイガー氏を特別ゲストに招いて開催しました。
また、ガイガー氏とは継続的に連絡を交わし、NAN発足の2004年にはPANOとの姉妹団体提携に発展します。そして2006年1月、念願だった新潟のNPO代表団による米国視察交流を実施することができました。交流の実施にあたり、ガイガー氏始めPANOのスタッフは、訪問先やイベントのアレンジから当日のガイド・ドライバーまで全て無償で務めてくれました。彼らの思い入れが反映し、現地での日程は観光の時間などほとんどない濃密なものでした。ここでは、このときの体験についてご紹介します。

2005年1月4日。私にとっては4年半ぶりのハリスバーグ。早速、空港にてガイガー氏やPANOスタッフらの熱い歓迎を受けました。新潟からの参加者の構成は、環境、福祉、子育て、ジェンダー、災害、中間支援などの分野のNPO関係者12名。中には、2002年の連続フォーラムでガイガー氏に会った人たちもいます。それぞれの団体のプロフィールについては、予めパンフレットなどを英語で要訳し、視察・交流したい訪問先の希望と共にアメリカ側に送っておきました。これに基づき、PANOは今回の様々なプログラムを組み立ててくれました。交流の最終日にはハリスバーグ市長を表敬訪問し、ツアー参加者全員に名誉市民の称号が送られるという驚くべきプレゼントまで用意されていました。

正味5日間のプログラムで訪問した21のNPOは、全てハリスバーグ市内や近郊にある、いわば田舎〜小都市を拠点とした団体ばかりです。このほか、政府関係者からのヒアリング、PANO主催のタウンミーティング、ペンシルバニアファームショウの訪問など、毎日充実したプログラムが用意されました。

ペンシルバニア州(人口1230万人)には約4万のNPOがあります。ボランティア活動や寄付金など、NPOを支える環境にも新潟とは大きな開きがあります。ツアーの参加者たちは、1週間の滞在中、この基盤の違いを方々で発見することになります。

災害とNPO

今回の交流で特に関心が集まったテーマのひとつに、災害への対応がありました。2004年に発生した7.13新潟豪雨と中越地震、そして記憶に新しいハリケーンカトリーナへの対応。2つの地域を結ぶ共通の関心は豊富にあります。私たちのプログラムも、災害救援や危機管理に携わる政府機関3組からのヒアリングから始まりました。
また、PANOが主催したタウンミーティングでは、私から「地方におけるNPO中間支援組織の役割 ?新潟におけるNPOの発展と災害救援の経験?」と題したプレゼンテーションを行いました。

「災害とNPO」というテーマは、私たちが訪問した先々で話題に上りました。また、PANOスタッフへのお土産として持参した「絆」の文字が書かれたTシャツが高い関心を集めました。中越地震の被害から立ち直ろうと、小千谷市塩谷集落の住民が自ら企画・制作したものです。災害は多くのものを奪うと同時に、多くの絆を生み出します。市民活動は「共感」から始まる・・・そんなことにも改めて気付かされました。

NPOは社会の基礎体力

今回の交流を通して参加者が感じたことは、アメリカという社会の多様性とダイナミックさ、そして、政府や企業顔負けで活躍するNPOの力強さです。果たして、日本のNPOにもこのような発展が可能で、あるいは求められているのでしょうか? 
貧富の差の拡大、地域の国際化、犯罪の多様化と低年齢化、災害やテロなどの社会不安の増加、等々、アメリカ並みに多様化していく社会に対して、ニーズに応えていくだけの強力な非営利セクターが日本にも求められています。今の日本、そして新潟の現状は、その「非営利セクター」の概念すら定まっていないところにあります。自立した資金源を持ち、プロフェッショナルとして社会ニーズを吸い上げ、企業や行政には創り得ない公共の利益を産み出しているペンシルバニアのNPOを見ていると、NPOは社会の基礎体力だと実感します。
今後もペンシルバニアとの交流は続きますが、彼らの優れた部分はぜひ新潟の非営利セクターの構築に役立てていきたいと思います。

(了)
2006年4月

※本報告内容は、執筆者の見解によるもので、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の公式見解とは必ずしも一致するものではありません。

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