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地域・草の根交流プロジェクトレポート Vol.15

地域・草の根交流プロジェクトレポート一覧

2007年模擬国連会議全米大会に参加して

2007年模擬国連会議全米大会第24代日本代表団派遣事業運営局
運営統括 原 ゆかり
(東京外国語大学外国語学部東アジア課程中国語科3年)
原ゆかり

はじめに

「海の向こうの彼らも、日本の学生と同様に国際問題に真剣に向き合い、何とか解決しようと会議で努力し、真の貧困とは何か、我々はどうすれば貧困を解決できるか、という問いを必死に考えていた。このことはあたりまえのことかもしれないが、私の心を最も強く打った。」
模擬国連会議全米大会日本代表団派遣事業は約25年にわたり、毎年日本から10名程の学生(団員)を、ニューヨークで開催される模擬国連会議全米大会(National Model United Nations Conference; NMUN)に派遣してきた。冒頭の言葉は、一人の団員の、大会を終えた後の感想である。NMUNでは、一つの参加団体が一カ国を担当するが、日本代表団は米国の大学と合同チームを結成し、二人一組で各種会議に出席する。ここでは、派遣事業の中心である「全米大会参加プログラム」について、日本側の団員と提携校であるブリッジポート大学(University of Bridgeport)の学生の感想などを交えながら記していきたい。

会議参加準備

「全米大会参加プログラム」は約3週間にわたるプログラムである。まず第1週目は、ブリッジポート大学の寮に滞在し、各々のパートナーと準備に取り組んだ。今年の私たちの担当国は、コンゴ民主共和国であった。9カ国と国境を接し、長年の紛争を経験し、国内には様々な問題が山積するコンゴ民主共和国の大使として政策立案を行なうことは、どの団員にとっても、また提携校の学生にとっても容易なことではなかった。「情報の整理が難しい。今のコンゴ民主共和国の状況を正確に掴めているのか不安だ」と悩む団員もいた。莫大な情報を共有し、政策を立案し、会議戦略を立てるために、団員たちは日夜パートナーとの議論に励んだ。そして提携校教授の指導の下、全員でスピーチやディスカッション、ロビーイングなどのトレーニングを重ねた。これらアカデミックな交流のほかにも、日本食を振舞ったり、日本文化を紹介したりして文化面の交流も行なった。

全米大会本番

第2週目には、いよいよNMUN2007がニューヨーク国連本部で開幕し、団員たちは5日間にわたり、各参加会議で熱い議論を交わした。世界中から集まるバックグラウンドの異なる学生たちと一国の大使としてある議題について話し合う中で、団員たちは改めて国際問題の解決の困難さを感じると同時に、今後自分たちには何が出来るのか、また自分が今後取り組むべきことは何かなどということを考えることとなった。たとえば国際犯罪および組織犯罪について取り扱う会議に参加した団員は、国内情勢を最大の課題とするコンゴ民主共和国の国益を実現するために、内紛を経験、または現在もその最中にある国々と協力し、違法銃器の取締りの強化を唱えたが、この議論は銃器の製造、輸出元であるロシアやアメリカなどとの対立を生み出し、決議に文言を盛り込むには至らなかった。

模擬国連総会議場「あのグループの意図が理解できない、と言う前に、もっと理解しようとすべきだった。そのために何を考えているのかを想像するのは不可欠だと感じた。」「リサーチで苦労して蓄えた知識は、論理的に相手を説得できる言語力や人を惹きつけるプレゼンス力があってこそ、それらの意味が膨らむのではないだろうか。」会議後にはこのように自身の会議行動を振り返り、以後の課題を見出す団員の声が聞かれた。こうした団員の奮闘は、名誉賞(Honorable Mention)受賞という評価とともに締めくくられた。

閉会式における受賞校発表の際、“Japan Model United Nations and University of Bridgeport!” というアナウンスを耳にしたときの団員たちの想いは、言葉には言い表せない。「チームとして日本の学生と一緒に全米大会に参加して、私は改めてお互いを理解しようとする姿勢をもってコミュニケーションを図ることの重要性に気づかされた。それは国際問題を考える際や外交を行なう際にも言えることなのだと思う。この経験は一生忘れない。」という提携校の学生の言葉に、どの団員も彼らとの別れを惜しまずにはいられなかった。

現場で働く職員の方々のお話

大会後から帰国までは、国連本部や日本政府代表部の職員の皆様にご協力をいただき、それぞれの専門分野におけるお話を聞かせていただいた。安全保障、開発、人権、緊急人道支援など様々なお話を、実際にその分野で活躍される方々から伺うことができたことは非常に貴重なことであったと同時に、団員たちのモチベーションをより高めることにつながった。「自分の将来を考える上で、よい刺激になった。」と話す団員の言葉には私自身も強く共感した。そのほかには、グラウンドゼロを訪問したり、ニューヨークならではの観光を楽しんだりして残りの滞在期間を過ごした。

最後に

団員としてアメリカに渡った10名は、次は自分たちが運営者として第25代日本代表団派遣事業の舵取りに参加することとなる。本事業の魅力は、このようにプログラム参加だけではなく、その後、事業運営にも携わることができる点であり、このことは事業の目的である「社会貢献ができる人材の育成」につながると考える。
報告を締めくくるに当たり、本事業をご支援くださり、私たちに何にも代えがたい経験をさせてくださった財団、企業をはじめとする皆様に心から感謝の意を述べたい。そして、今後とも本事業および本プログラムに対し興味をお寄せいただきご協力を賜ることが出来れば、存外の喜びである。

2007年6月

University of Bridgeportのサイトにも記事が掲載されています。(英語)

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