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日米センター 知的交流プロジェクトレポート Vol.10

知的交流プロジェクトレポート一覧

モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団のアジア世論調査データベース
(AOPD)地域理解のための情報リソース

モーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団研究・企画部長 ウェストン・S・コニシ

北東アジアにおける世論調査の動向を追うためにあまりの時間と労力がかかることに、同地域の情勢を注視している私は、長い間不満を感じていた。日本、韓国、中国については、まとまった世論調査のデータにアクセスできるウェブサイトはない。それだけでなく、この地域で行なわれた世論調査を完全な形で英訳したものも、ほとんど存在しない。

これは残念なことである。というのも、日本の日本経済新聞など北東アジアの報道機関は、英語圏の研究者にとって興味のある問題について、大規模な世論調査を定期的に行なっているからである。
例えば、この地域の人々の米国に対する姿勢や、地域の隣国に対する姿勢についての調査などがある。それにもかかわらず、そうした調査データはほとんど英訳されず、たとえ英訳されても、主な調査結果の抄訳がほとんどである。調査をより深く分析するために必要な詳細なデータ——例えば、設問リストや、回答の内訳、回答者の年齢や性別など——は、日本の漢字や中国の漢字、韓国のハングル文字に習熟した人を除けば、ほとんどの人が利用できない状態である。

2005年夏、私は、米国の他のアジア研究者も、同じような不満を感じているのではないか、そして私の所属するモーリーン・アンド・マイク・マンスフィールド財団が、そうした研究者を助ける立場にあるのではないか、と考えるようになった。財団の内部で何度もブレーンストーミングを繰り返し、同僚とも相談を重ねたあと、世論調査に関連する新しいプロジェクトの基本理念をまとめた。このプロジェクトは、財団の使命である、米国と北東アジアの相互理解の促進にも非常に役立つと考えた。

この構想は簡単に思われた。我々にはアジアで財団独自の世論調査を行なうための専門知識はなかったが、優秀なスタッフがおり、日本語、韓国語、中国語で行なわれた現地の調査結果を英訳し、そのままウェブサイトに掲載することができたのである。
つまり、このプロジェクトにより、マンスフィールド財団は、北東アジアで行なわれる世論調査の完全翻訳版を、唯一インターネット上で利用できる場を提供することができた。これに加えて、アジア研究の著名な専門家に、調査結果についての解説やデータ分析を含めた論文の掲載を依頼し、この地域を左右する重要な世論の動向について、より広く理解が醸成されるようにしたいと考えている。

構想段階では、そのほとんどが一見簡単に見える。しかし、このプロジェクトも構想を実施に移すとなると、解決すべきことがたくさんあることはすぐにわかった。第1に、この地域のメディアと世論調査機関から、調査結果の翻訳とウェブサイトへの掲載許可を得る必要があった。第2に、すべての調査結果と、付随するグラフや図表のすべてを掲載し、アーカイブとして保管するためには、財団のウェブサイトを、最初から設計し直さなければならなかった。第3に、この作業を確実に、正確かつ公正に行なうために、作業の基準や手順を作成する必要があった。第4に、このプロジェクトをある程度の資金支援を受けながらスタートさせるために、資金源を探す必要があった。

関係方面と何度となく交渉を重ねた末、最終的には、日本と韓国におけるいくつかの世論調査機関と新聞社などから、調査結果を翻訳し掲載する許可を得た。これらの機関には、日本政府の内閣府、日経新聞、韓国の中央日報、東亜日報が含まれている。
それから2005年9月、CGPニューヨーク事務所に、このプロジェクトを立ち上げる資金を確保するために、自由裁量型の助成金を申請した。その後まもなく助成金が下り、われわれは大変喜んだ。こうして、プロジェクトを前進させることができたのである。同年12月、当面必要な世論調査を収集したあと、外部の専門家数名に依頼して、開発段階にあるこのプロジェクトについて彼らの意見を求めたところ、プロジェクトは意図した通りの方向に進んでいることが確認でき、心強く感じた。最後に、財団のサイトの技術的な調整と手直しに数ヵ月をかけてから、2006年1月、アジア世論調査データベース(Asian Opinion Poll Database, AOPD)を正式に立ち上げたのである。

AOPDに対する各界の反応は、いまのところ、極めて前向きなものである。この分野で権威ある米国の学者や政策担当者たちは、我々に宛てた書簡で、「このプロジェクトは、米国におけるアジアの理解促進のための貴重な情報リソースを提供している。アジアにおける大陸国家の政治的動向に加えて、いわゆる、<日本におけるナショナリズムの台頭>について憶測されるときだけに、とりわけ重要である」と指摘している。
プロジェクトは生まれたばかりだが、今後、提携するメディアや調査機関を拡充し、公開フォーラムやメディア発表を通じてAOPDを促進させていくことにより、このリソースが一層充実していくことを期待している。

AOPDは、いずれは研究者、学生、ジャーナリスト、政策担当者にとって、日本、中国、韓国における最新の世論調査の微妙な意味合いまで理解するための、また、その地域全体にどのような影響を及ぼすかについて理解を深めるためのツールとなるだろう。我々は、将来性のあるこのプロジェクトに大いに期待している。また、CGPに対しては、このプロジェクトの立ち上げに際し、ご協力を頂いたことに感謝している。皆様もぜひ、当基金のサイトで、AOPDを実際に試してほしい。皆様のご意見や提案を寄せて下されば幸いである。

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