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日米センター CGPスタッフ通信
「ハリケーン・カトリーナ災害復興協力日米対話プロジェクトを振り返って」

日米センター CGPスタッフ通信

2006年11月

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「ハリケーン・カトリーナ災害復興協力日米対話プロジェクトを振り返って」

岸本純子
村田 綾
2005年8月末に米国のルイジアナ州を襲ったハリケーン・カトリーナ。ニューオリンズ市は特にその被害が甚大で、市域の8割が洪水に見舞われ、未だにハリケーン前の人口の4割しか帰還していないといいます。
一刻も早い復旧と復興が望まれる中、阪神・淡路大震災を経験した日本の経験を活かしていただけるのではないか、との発想から実現したのが、今回のプロジェクトでした。(プロジェクト概要については「概要報告」参照)

災害復興・防災というテーマは国際交流基金(ジャパンファウンデーション)でも新しく、どのようなプログラムにすれば有意義な成果が得られるのか、スタート時点では手探りの状況だったところに活路を開いて下さったのが、プロジェクトのコーディネーターとしてご活躍いただいた京都大学防災研究所林春男教授、そして牧助教授でした。

お二人はニューオリンズの状況や神戸の復興の過程を熟知しておられる上に、様々な災害復興に携られているだけあって、行動が素早くしかも即断即決、よいアイデアが生まれると、その場で電話をかけて人や場所をアレンジして下さり、そのスピード感には打合せの度に勉強させられました。そうしたお二人のご指導の下、プロジェクトの骨格が固まり、優れた関係者の確保が実現し、実施という運びになりました。

復興住宅での視察と交流の写真
復興住宅での視察と交流
プログラムは、前半は神戸において阪神淡路大震災からの復興経験の共有をテーマに視察と対話を行ない、後半は東京において首都の水害対策の状況を視察いただくとともに公開シンポジウムを開催するというものでした。

神戸では米国側参加者8名が3つのテーマ別グループに分かれて視察や討議を行なったのですが、これに対して各グループのまとめ役の先生方を中心に協力してくださった日本側の専門家や実務家は実に総勢30名以上。しかも、突然呼び出された自治会長さんから県知事さんまで皆さん本当に親切に丁寧に、そして熱くお話をして下さいました。

「この『人』のパワーこそ神戸の復興の源だ」と参加者ともども実感させられました。「あれも見てもらいたい、これも伝えたい、これも持ち帰ってもらいたい」という皆さんの思いが溢れた結果、非常にタイトなスケジュールで実は少々心配していたのですが、参加者の方たちも全力で受け止めておられ、密度濃い意見交換を行なうことができたと喜んでいただけたことは本当に嬉しいことでした。

シンポジウム会場の写真
シンポジウム会場(撮影:高木あつ子)
東京では、今年8月にニューオリンズを訪問された明治大学大学院青山やすし教授、東京都議会議員早坂義弘氏のご協力をいただくことができ、墨田区における視察を実施することができました。災害復興や防災に熱い情熱と行動力を持たれたお二人のお力添えもあり、シンポジウムは、約160名の方のご参加をいただき盛況でした。

東京は全国でも有数の防災施設を持っていますが、ニューオリンズの経験に学ぶことも多いことから、米国側参加者のプレゼンテーションを中心とした構成としましたが、お互いに学び合うことを通じて、相互の理解と交流がより深まったといえます。
おかげさまで会場で実施したアンケートでは、回答者の96%から「非常に満足」「満足」との高い評価をいただきました。

8名の参加者は、大変熱心で少しでも多くのものを吸収して持ち帰ろうという意欲満々。視察先では毎回予定時間を超える程熱心に質問をされ、最後まで時間を惜しんで意見交換に励んでいらっしゃいました。博物館で展示にくぎ付けになり、時間が気になる担当の先生をハラハラさせた方をはじめ、参加者は個性豊かな方々で、ほとんどが今回が初めての日本滞在ということで見るもの全てが珍しく、休日に訪れた多くの人でごった返す築地市場や浅草の仲見世で迷子の方が出たときには冷や汗をかきましたが、大きな成果とよい思い出を持ち帰っていただけたのではないかと思います。

このプロジェクトを通して私たちは、8名の参加者はもちろんのこと、神戸・東京双方の地における関係者、またシンポジウム来場者の熱心さと真剣さに触れ、たくさんの「人」と「人」、そして日本とアメリカを「つなぐ」日米センターの仕事ができる喜びと、そこからどんどんと広がってゆくネットワークの力を、教えていただきました。今回のプロジェクト実施にあたり、どれだけ多くの方にお世話になったかと思うと気が遠くなるようで、いくら感謝の言葉を申し述べても足りないような気がしています。

企画の段階から全面的なご協力をいただいたニューオリンズ総領事館、共催団体である京都大学防災研究所、阪神淡路大震災記念・人と防災未来センター(神戸事業)・明治大学危機管理研究センター(東京シンポジウム)、林教授、牧助教授をはじめお世話になった専門家の方々、等々多くの方々に支えられ、実現したプロジェクトです。
今回、日米双方の参加者から「このままで終わらせるのはもったいない。今回の取組みにとどまらず、今後の災害復興・防災分野における協力、日米交流に是非つなげたい」との声を多く頂きました。今回のプロジェクトで芽生えたネットワークが、新たな取組みにつながり、今後のニューオリンズの復興に、また日米の防災や災害復興の研究や実践に生かされてゆくことを期待し、私たちも今回の体験を新たな仕事の中で生かしてゆくことが私たちにできるせめてもの恩返しかと思い、日々心して業務に取り組みたいと思っています。


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