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シンポジウム「日本的風土の再構築」
3.11を機に、国際交流基金は国際社会との連携を改めて確認し感謝すると共に、新たな課題や困難な状況を踏まえながら、国際交流活動を通じて文化を活性化し再生していくための今後の活動を考えています。その企画の一つとして、国際交流基金の「顔」として創立以来続いている国際交流基金賞の本年度授賞式において、過去及び今年度の受賞者、加えて文化人をお招きし、今後の国際文化交流のみならず広く日本そのものの在り方を考える場としてシンポジウムを同時開催することとなりました。
今回の大震災で失ったものは、建物や人命だけではありません。自然環境はもちろんのこと、その土地の記憶、すなわち長年その土地の人々と自然が築いてきた街の風景、生活文化、伝統文化、習慣・風習、そして人々の絆・コミュニティとしての連帯など、有形無形あらゆるものが消滅もしくは崩壊の危機にあります。今年度の国際交流基金賞受賞者の一人であるオギュスタン・ベルク教授の定義によれば、「風土 Milieu」とは「ある社会の、空間と自然に対する関係」です。日本人の根源的な絆は自然にあり、それを活性化するのは都市の特性としての社会的な絆と言います。そのいずれの絆も失いつつある中で、人間のために、世界に「意味」を与える「文化」そして風土をこれからどのように再構築していくかは、被災地のみならず日本全体にとって重要なテーマではないでしょうか。
このテーマのもと、オギュスタン・ベルク教授には、風土に合った生活様式の創造を提唱する風土論を語っていただきます。2007年度国際交流奨励賞文化芸術交流賞受賞者であり、今回の3.11およびその余震により多大な被害が出ている新潟県越後妻有地方において2000年より「大地の芸術祭」を開催して地域に根ざしたアート活動を行っている北川フラム氏、および東日本大震災における建築家による復興支援ネットワーク「アーキエイド」や著名建築家5名による有志の会「帰心の会」の活動を通じて、被災地である東北支援にあたっている建築家・伊東豊雄氏からもメッセージをいただきます。
シンポジウム パネリスト(敬称略) |
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●オギュスタン・ベルク(フランス国立社会科学高等研究院退任教授/2011年度国際交流基金賞日本研究・知的交流部門受賞者) 日本各地の文化や風土に造詣が深く、独自の風土論を確立したフランスの著名な日本研究者。和辻哲郎『風土』に出会ったことを契機に、単なる自然環境ではない「風土」に関する画期的な研究によって、地理学、哲学、人類学、そして日本研究の分野において多大な貢献を行った。 |
●伊東 豊雄(建築家) 主な作品 受賞歴 |
●北川 フラム(アートディレクター) 主なプロデュースとして、現在のガウディブームの下地をつくった「アントニオ・ガウディ展」(1978-1979)、日本全国80校で開催された「子どものための版画展」(1980-1982)、全国194ヶ所38万人を動員し、アパルトヘイトに反対する動きを草の根的に展開した「アパルトヘイト否!国際美術展」(1988-1990)等。 地域づくりの実践として、2000年にスタートした「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(第7回オーライ!ニッポン大賞グランプリ〔内閣総理大臣賞〕他受賞)、「水都大阪」(2009)、「にいがた水と土の芸術祭2009」「瀬戸内国際芸術祭2010」(海洋立国推進功労者表彰受賞)等。 長年の文化活動により、2003年フランス共和国政府より芸術文化勲章シュヴァリエを受勲。2006年度芸術選奨文部科学大臣賞(芸術振興部門)、2007年度国際交流奨励賞・文化芸術交流賞受賞。2010年香川県文化功労賞受賞。 |