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平成21(2009)年度

平成21(2009)年度 国際交流基金地球市民賞 受賞者スピーチ

 特定非営利活動法人 自然生(じねんじょ)クラブ
 代表者:柳瀬敬 施設長/ディレクター

代表者:柳瀬敬 施設長/ディレクター

今日は、地球市民賞を頂き、本当にありがとうございました。筑波山麓にある小さなコミュニティにも光りを当ててくださいまして、これからの私たちの活動にも大きな力になると思います。私たちの活動は、1990年にはじまりましたものですから、この4月でちょうど20周年の節目にあたります。

 

考えてみますと、私たちは筑波山の麓で現代社会の考古学をやっているんだなと思います。もちろん、土を掘って、昔の遺跡を掘り起こしているのではなくて、人間の感性をもう一度掘り起こしてみようと思っています。私たちの活動の中心にいるのは、世間では知的障害者と言われている人たちです。しかし、私は彼らの中にラスコーの壁画とか縄文時代の文様のエネルギー、すなわち、人間に本来備わっているさまざまなものを生み出していくエネルギーを見つけたのです。それは、私だけではなくて、世界中で多くの方々が、彼らの創造性やアートの豊かさや力強さを、発見するようになっています。そのネットワークを発見し続けながら、さらにこれからも広めていきたいと思っております。

 

それはハンディキャップを持っている人だけの問題ではなくて、現代社会に生きる私たち自身が現代文明の衣を着ていても、感性が萎えてしまっていると思うからです。ですから、こういう時にこそ、もう一度自分たちの内面にある感性を開いていく活動をみんなで一緒にやっていきたいなと思っております。これからも、私たちの挑戦は続いていくと思いますが、どうかみなさま温かく見守ってください。

 

本当に今日はありがとうございました。

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 特定非営利活動法人 浜松NPOネットワークセンター 
 代表者:井ノ上美津恵 代表・代表理事

代表者:井ノ上美津恵 理事長

本日、2009年度国際交流基金地球市民賞を授賞し、多文化社会における相互理解の促進に貢献した団体として、表彰いただきましたこと、一同を代表し、一言お礼のご挨拶を申し上げます。

 

多様な価値観に触れながら、本当に豊かで幸せな人生を送るために、NPOはもう一つの居場所であるという思いを、この賞をいただくことによって確実に社会に伝えられた喜びを感じております。NPO活動の場に身を置けば、いろいろな事が自然と学べます。常に課題解決のために、誰もが必要な人となり元気と感動をたくさんの人たちからいただけるからです。浜松NPOネットワークセンター、通称N-pocketはその抱える事業の性質から、多様であることを学ぶ、格好の場であり、地域の中で子供たちが育つ、もう一つの学校として、多文化を背景とする多くの若者たちとの出会いの場所となっています。N-pocketは、医療支援プロジェクトや教育支援プロジェクト、そして言語を超えたアート手法を使って、彼らの声を社会に届ける活動を行なってきました。また、子供たちの夢が消えないよう、人を信頼して自信を持って生きていくことができるように、子供たちの育ちを応援することを心がけてきました。今回、地球市民賞という素敵な名前の賞をいただきました事は、こうした活動の中で、私たちが信じていたモノを再び信じて、進む力と勇気を与えてくださいました。同時に私たちと同じような活動をして頑張る仲間たちにとっても、大きな励みになるものと確信しております。

 

今回の授賞を機になお一層の精進を重ね、それぞれの活動を通じて多文化共生の本質を理解する心豊かなソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)の理念を持った社会作りのために、微力ながら引き続き尽力する次第でございます。

本日はありがとうございました。

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 ● 特定非営利活動法人 グリーンバレー
 代表者:大南信也 理事長

代表者:大南信也 理事長

先ほど、私たちの活動について映像で紹介されたら、なんかすごいことやっとるなと思われるかもしれませんけども、本当はたいしたことないです。

 

でも、グリーンバレーは一つの大きな夢を持っています。それはふるさと神山町を徳島の神山ではなくて、日本の神山ではなくて、世界の神山にしようといつも活動を続けています。世界の神山というのは、世界中から多様な人たちが集まってきて、それぞれの夢とか、知恵を融合させながら作って行く創造的な場所のことです。クリエイティブな田舎町を作りたいと思っています。こういうような活動をしているグリーンバレーに対して、なんとも素敵な賞をいただきました。本当にありがとうございました。今までは世界の神山を目指してきたんですけども、今日からは地球の神山を目指そうかなと、決意を新たにしているところです。

 

グリーンバレーの原点は、1927年にさかのぼります。その年、アメリカから1万2,709体の青い眼の人形が日本に送られて来ました。この人形は友好親善のために送られたのですが、後に太平洋戦争がはじまってしまい、一転敵国の人形ということで破壊されました。今、現存している人形は全国で300体ほどです。徳島県の神山町の神領小学校に「アリス」という名前の人形があるのですが、1990年、ちょうど20年前、私が母校を訪れたときに、そのアリスがパスポートをもっているのに気づきました。そのパスポートの中に、ホームタウンということでペンシルバニア州ウィルキンスバーグという町の名前がありました。それを見て、どういう人がどういう思いで日本の子供たちに送ってくれたのかなと思い、探してやろうと思い立ち、里親捜し、送り主捜しをはじめました。向こうの市長さんに手紙を書いて、調査を依頼したところ、6カ月後くらいに返事が来て、人形と同じ、同姓同名のアリス・ジョンソンさんという人がその人形を送ってくれたという事がわかりました。

 

翌年の1991年、町民31人で訪問団を結成して、64年ぶりですけども、人形の里帰りを実現しました。人形を送ってくれたアリスさんは、残念ながら、1960年代半ばに他界されていて、私の疑問だった、どういう思いで日本に人形を送ってくれたんかという疑問はとけないままでした。もし、アリスさんが生きておられたら、いや、人形で国際交流ができるなんて、すごい事じゃないの、自分もできるからただそれだけの事ですよと答えてくれたかもしれません。

 

しかしながら、その1体の人形が11,000キロも離れた日本の町にやってきて、80数年の時を経て、町の人々を動かして、また町に変化や変革とかを呼び起こす原動力になっている。これは非常にすばらしいことではないかなと思います。人間の夢とか行い、そして国際交流の限りない可能性というものをこの物語に感じます。

 

これからも国際文化交流の可能性を信じながら、国際交流を通じて社会や世界に貢献することをお誓いして、感謝の言葉に代えたいと思います。
ありがとうございました。

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