JFサポーターズクラブ 2007年6月のイベント報告 第1部

NIPPON CONNECTIONの画像

NIPPON CONNECTION開会式の写真
NIPPON CONNECTION開会式

「最新日本映画、欧州で人気の秘密は?」
フランクフルトNIPPON CONNECTION参加ゲストによる報告

NIPPON CONNECTIONに参加された平沢剛さんのお話を、再構成してお届けします。世界最大の日本映画フェスティバルである
NIPPON CONNECTION
いったいどのような日本映画が紹介されているのでしょうか。

映画は大きく分けて次の3部門から成り立っています。
「ニッポン・シネマ」:最新作や話題の劇映画を上映
「ニッポン・デジタル」:デジタルフォーマットで撮ったアニメや短編映画、ドキュメンタリーなどを上映
「ニッポン・レトロ」:1960年代から80年代の実験映画などを紹介する

上映された映画の総タイトル数は150にのぼります。上映会場はどこも人で埋まり、大盛況でした。4日間の会期中に、1万6千人から2万人が来場したそうです。このように多様な日本映画を一堂に集めた映画祭は、世界広しといえどもここフランクフルトだけ。

しかもこのNIPPON CONNECTIONが始まったのは、つい7年前のことだといいます。もともと2~3人の日本映画ファンが集まって、10本弱の映画を上映するという同好会的なもので、創設メンバーは日本語もできなかったそうです。それがどうやって今のような映画祭に成長したのか・・・その秘密はこちら<<第2部>>

ニッポン・シネマ

オープニングを飾ったのは、
矢崎仁司監督の『ストロベリーショートケイクス』
池脇千鶴らが演ずる4人の若い女性が、それぞれの幸せを求めて自分との小さな闘いを積み重ね、自らを肯定して生きていくまでの模様が描かれています。原作は魚喃キリコのコミック。

桃井かおりの初監督作品『無花果の顔』
桃井さんはベルリン映画祭に参加した後、フランクフルトで世界最大の専門的な日本映画祭が開催されると聞き、NIPPON CONNECTIONに駆けつけてくれたそうです。「ブームそれともバブル?~日本映画の現在とは」と題するメインシンポジウムにも、何人かの日本人監督たちと一緒に参加してくれました。

ヨーロッパでカルト的人気を誇る
塚本晋也監督の最新作『悪夢探偵』
1989年の塚本監督作品「鉄男(TETSUO THE IRON MAN)」は、肉体を侵食する金属との壮絶な戦いを悪夢的な映像で描き、世界中を圧倒しました。この作品の登場で、海外映画祭における日本映画の流れを変えたといわれています。塚本監督も今回のNIPPON CONNECTIONにゲストとして参加していました。

ヨーロッパで評価が定着している
ピンク映画監督いまおかしんじの『おじさん天国』
ヨーロッパでは日本のピンク映画が、ひとつの研究対象となっています。いまおかしんじ監督も、メインシンポジウムの参加メンバーでした。

『いつか読書する日』 監督:緒方明
『独立少年合唱団』で劇場映画デビューを果たした緒方監督の第2作。緒方監督もメインシンポジウムに参加。

このほかの上映作品

人気少女マンガの映画化
『笑う大天使』 監督:小田一生

『14歳』 監督・主演:廣木哲万

『メゾン・ド・ヒミコ』 監督:犬童一心

テレビの恋愛ドラマシリーズを映画化。
『恋する日曜日』 監督:廣木隆一

『松ヶ根乱射事件』 監督:山下敦弘

人気コミックの映画化。
『蟲師』 監督:大友克洋

『悶絶ほとばしる愛欲』 監督:榎本敏郎

『紀子の食卓』 監督:園子温

筒井康隆のSF小説をアニメ映画化。
『パプリカ』 監督:今敏

『パビリオン山椒魚』 監督:冨永昌敬

『スウィングガールズ』 監督:矢口史靖

松本大洋の傑作漫画をアニメ映画化。
『鉄コン筋クリート』 監督:マイケル・アリアス

夏目漱石の『夢十夜』をもとに、10人の監督が個性を放つ短編集オムニバス。
『ユメ十夜』
監督:実相寺昭雄/市川崑/清水崇/清水厚/豊島圭介/松尾スズキ/天野喜孝&河原真明/山下敦弘/西川美和/山口雄大/

体感型ホラー映画
『コワイ女』 監督:雨宮慶太/鈴木卓爾/豊島圭介

究極の焼き肉バトルを描く。
『プルコギ』監督:グ スーヨン

かつて横浜にいた1人の老婆の生き様を描いたドキュメンタリー。
『横浜メリー』 監督:中村高寛

NIPPON CINEMA AWARD
上映21作品のうち、ドイツプレミア上映となる11作品(*)を対象に観客の投票で決定するものです。今回の受賞作品は『メゾン・ド・ヒミコ』(主演:オダギリジョー、柴崎コウ、田中 泯)でした。

ニッポン・デジタル

デジタルの長編、短編映画を特集しています。日本国内でもなかなか見る機会の少ない作品も多く、映像製作に関心のある人にはたまらない、インスピレーションが得られそうな面白い作品ばかり。短編も多いため、タイトル数は100近くにのぼります。

ニッポン・レトロ

過去の日本映画に光をあてるもので、今回は1960年代から80年代の松本俊夫、城之内元晴、岡部道男、黒沢清らの実験映画、自主映画が特集されました。平沢剛さんは、この時代の日本映画を専門分野のひとつとしていらっしゃいます。平沢さんは今回の作品選定に関わるとともに、上映前には作品紹介のトークを行いました。

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