JFサポーターズクラブ 2007年9月のイベント報告 第1部

 

インドの夕べ をちこち第18号『インド特集』記念

 

小川職員、佐藤職員、足澤職員の写真

左から小川職員、佐藤職員、足澤職員

2007年9月20日に開催したJFサポーターズクラブイベント 「インドの夕べ」の模様を報告します。

 

インド概観

みなさんはインドにどういったイメージをお持ちですか?

インドとは、ひとことでは語りきれない不思議な国です。日本の8倍の面積を持ち、人口は10億人をはるかに超えています。経済指標でみても、豊かなのか貧しいのかよくわからない国です。GDP(国内総生産)世界11位に対して、GNI(国民総所得)は世界135位。公用語が22あり、一部の人々には英語が準公用語として通じるにもかかわらず、識字率は64.8%。トータルでいえば発展著しい国ですが、貧しい人々も多いのが現状です。

日本とインドとの関係を、日本と中国との関係と比べてみましょう。(参考:中国の人口は約13億)
インドに住む日本人の数は約2,000人。これに対して中国に住む日本人の数は11万4千人です。次に、日本に居住している人の数で比べてみましょう。インド人は約1万7千人。これに対し、中国人は約52万人です。中国に比べ、インドの影が日本においていかに薄いか、これでおわかりいただけることと思います。

国土が広く人口も多いインド、しかも多様な階層や言語状況が存在しているインドで、ジャパンファウンデーションはどうやって日本文化を伝えていくのか。いろいろな試みがおこなわれていますが、そのひとつが、インドの若者を集めた写真撮影ワークショップでした。

 

JFサポーターズクラブイベントの写真

写真家 橋口譲二さんのワークショップ

日本人とインド人は互いに相手に対する先入観やステレオタイプを持っています。例えばインドの人々は、日本人を「集団的、没個性的」と考えており、日本人はインドを「神秘の国、貧困、カースト制」というイメージで受け取っています。そしてそのイメージをなぞるような写真をインドで撮影し、「これがインドだ」といわんばかりに、日本で写真展を開催することが多かったようです。

「被写体と対話することなく、こちらの思い込みで写真をとってしまう。それは一方通行の紹介であって、交流ではない。インドの人々と対話してはじめて、交流が生まれるはずだ。」

そういう思いから生まれたのが、橋口さんによるワークショップです。

当日はこのワークショップを追ったテレビドキュメンタリー番組の一部を、会場の皆さんにご覧いただきました。

南インドのバンガロールから車で25分ほどの郊外に住む17歳の若者たちを20人集め、1週間のワークショップが開催されました。

彼らはどちらかというと下層階級の若者たちで、高校生もいれば働いている人もいます。ほとんどの若者はカメラを手にするのが初めての経験です。

「自分の町の美しいところを撮る」、「自分の町を知らない人に紹介する」という課題に取り組んでいくうち、彼らは写真を通じて自分たちの感情を表現するようになり、彼らの撮った写真は、彼らが大切に感じているものを映し出しています。

このワークショップの模様は、橋口さんの著書に詳しく収録されています。

『対話の教室』――あなたは今、どこにいますか?
(橋口譲二、星野博美共著)
(平凡社刊/四六版、総ページ396、税別2200円)
著作ピックアップ(橋口譲二Webサイト内)

このワークショップを企画・実施した小川忠職員は、次のように語っていました。

「現在の世界には、経済格差という不平等と並んで、誇りの不平等というものが存在すると思います。自分たちは無視されてきたと感じている人々がいて、そういう人々の存在が、世界の不安定要素のひとつとなっています。このような人々と対話し、相互理解を深めることによって、彼らの傷つけられた誇りを回復することができれば、それが安定した世界を築いていくことにつながるのだと思います。」

 

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