JFサポーターズクラブ 2007年10月のイベント報告 日本語国際センターでの授業見学会

 

日本語国際センターでの授業見学会

 

授業見学会の写真1

自分のグループが作成した
教材の特徴を説明する研修参加者

 

JFサポーターズクラブでは10月25日(木)、さいたま市の日本語国際センターで授業見学会をおこないました。

このセンターでは、海外で日本語を教えている先生方を招き、先生自身の日本語能力アップと日本語教授能力アップに役立つ研修をおこなっています。

今回授業見学の対象となったのは、中国の大学で教えていらっしゃる先生のコースと、様々な国で教えていらっしゃる教授経験が比較的浅い若手の先生のコースです。この先生方はいずれも、日本語が母語ではありません。

先生方を指導するのは、日本語国際センターの専任講師です。専任講師は海外での豊富な教授経験を持ち、現地の日本語教育事情にも通じています。

授業は少人数でおこなわれます。JFサポーターズクラブ会員も5名ずつのグループに分かれ、4つの教室に向かいました。

 

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教材案のひとつ

中国大学日本語教師研修

中国の大学で日本語を教えていらっしゃる先生方の研修です。2つのクラスが授業見学の対象になっていました。

教材開発研究

1つのクラスでは、教材開発研究がテーマでした。

日本と中国の関係が変化していくにつれ、従来の教科書では学生のニーズにあわないということで、時代にあった新しい教科書を作るにはどうすればよいかを学んでいます。

授業では、グループごとに検討してきた新しい教材案を発表。参加者はそれぞれの教材案について、「現状の問題を解決しているか」、「今までの教材にない魅力をそなえているか」を判断基準に、自分がよいと思う教材に1票を投じます。JFサポーターズクラブ会員も、その投票に参加させていただきました。

 

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日本人会員と一緒に楽しく練習

どのグループも、大学を出て日系企業に就職する新入社員に役立つような教材を目標にしており、「ビジネス日本語の達人になる」、「会社の内外で人的ネットワークを作る」といったことを学習のねらいとしていました。「面接への臨み方」、「書類の書き方」、「クレーム処理の仕方」のように、ビジネスに直結する実践的なレッスンを中心にしている教材がある一方、同僚とのコミュニケーションを豊かにするレッスン(タイトルは「湯船に入ろう」)、日本式のつき合いの場でどんな話をすればよいかを学ぶレッスン(タイトルは「一杯いこう・居酒屋での会話」)など、日本人の文化を理解することにも力をいれる教材が発表されていました。

大学の先生たちは「日本の会社で働いた経験もないし、どうやって資料を手にいれたらよいかわからない。」「時代にあった新しい教材をつくっていくには、ぜひとも日本人の協力が必要だ。」「日本で研修するこの機会に、日本の情報をたくさん学んで帰りたい。」とおっしゃっていました。

 

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熱心に聞き入る参加者

アクション・リサーチ

もうひとつのクラスでは、授業研究としてアクション・リサーチをテーマに取り上げていました。 アクション・リサーチとは、「教師自身が教室内外のさまざまな問題に対して理解を深め、実践を改善するために行う調査研究」です。

JFサポーターズクラブ会員も、単なる見学ではなく、授業に参加して中国の先生方と語り合いました。

今は現役を退いていますが、かつてはビジネスの第一線で活躍していたJFサポーターズクラブ会員からは、「アクション・リサーチは、企業でやっているクオリティーコントロールと一緒ですね。」という発言も飛び出し、中国の先生方と日本人参加者の話が盛り上がりました。

熱心に学ぶ中国人の先生方の姿勢に、参加した会員はみな感動を覚えました。

 

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このグループも楽しそうです

海外日本語教師長期研修

こちらは世界のさまざまな国から来日した、35歳以下の若手日本語教師の研修です。

発音トレーニング

1つのグループは、発音トレーニングのクラスを見学しました。

「日本語の発音についての知識を得て、実際に発音できるようになる」ことを目標に、2時間の授業が10回組まれています。見学したのはその5回目。「日本の方と話してみよう」というのが今回のテーマです。

言葉遊び、歌、同音異義語などを使って、日本語のアクセント、イントネーション、ポーズ、モーラなどを確認していきます。JFサポーターズクラブの会員が発音のお手本を見せ、一緒に課題に取り組みました。

参加した会員は、発音を実際にやってみることによって先生方のお役に立つことができただけでなく、発音の指導方法の実際を学ぶことができました。

 

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真剣な表情で取り組むグループも

聴解

もう1つのグループは、聴解のクラスを見学しました。

こちらは、参加した会員のアンケート回答をご紹介しましょう。

「金先生の『聴解』のクラスを参観(実際は参加)させていただきました。『聴解』授業の可能性と広がりに圧倒されました。クラスでは、『読む・書く・聞く・話す』の4技能をすべて駆使した活動がおこなわれました。聴解の授業と言う視点で見れば、人の話やテープの内容を注意深く集中して「聞く」という作業がありました。
言葉の学習という壁を越えて、タスク達成のためのリアリティのある2時間のクラスでした。1つのことを成し遂げたという達成感がクラスにみなぎっていました。こんなに感動したクラス参観は今までにありません。」
(この会員はご自身も、日本語教師を20年間続けておられます。)

 

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こちらも真剣

授業見学後のフォローアップ

授業見学後は、日本語国際センターの専任講師を囲んで、見学したばかりの授業について、あるいは海外で日本語を教えた経験について、グループごとに話をうかがいました。

さらにそのあと、参加したJFサポーターズクラブ会員全員で集まり、それぞれが見学した授業の情報を交換し、日本語教育とのかかわりを披露し合って、交流を深めました。

 

参加者アンケートより

最後にアンケートにあった参加者のコメントをご紹介します。

 

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発音グループの研修参加者と会員

・授業内容が大変よく考えられていて、密度の濃いものだった。クラスの雰囲気もとてもよく、楽しい授業だった。
・単なる見学でなく参加型ということで、よりコミュニケーションが深まった。
・短い時間のささやかな会話ではあったが、研修に参加していらっしゃる先生方のご苦労を垣間見ることができた。
・日本語教師を教える教師はなかなかいないので、勉強になった。
・授業に参加できたことが、予想外でたいへん楽しかった。先生の事前準備に感謝したい。
・見学者も、研修受講者と一緒に授業に参加したことがよかった。
・教材の使い方、授業の進め方は、ただちに役立てることができると思った。

 

 

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