JFサポーターズクラブ 2008年3月のイベント報告 アジアの現在(いま)を旅するトーク 〜タイ式カルチャーの魅力〜


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3月29日(土)にJFサポーターズクラブ3月のイベントが行なわれました。今回はタイに駐在経験のあるジャパンファウンデーションの森職員と吉岡職員による、バンコク日本文化センターの活動紹介とタイの文化、日本への関心などについてのトークでした。


日本とタイの関係

JFサポーターズクラブイベントの写真1
参加者には、タイに行ったことがある人が多く、
日本に身近なアジアの国であることを再認識

最初に、タイという国についての一般的な紹介からトークは始まりました。タイは王国であり、国王陛下を敬う文化が大変強い国です。昨年80歳を迎えられたラマ9世(プミポン・アドゥンヤデート国王陛下)は今年で在位62年目を迎え、これは世界で最長だということです。2006年に在位60周年のお祝いとして様々な行事が行なわれましたが、国王陛下が月曜に生まれたことから、タイで月曜の色とされている黄色のシャツを着てお祝いをしたそうです。今でも月曜には黄色を着ている人が多いということで、それだけ国王陛下を敬っている文化や、曜日によって色が決まっていることなど、国民性の違いを感じました。

タイの地域は大きく4つに分けることができます。バンコク日本文化センターで企画する行事や活動はどうしてもバンコク中心になってしまいがちですが、なるべく地方でも事業を行ない、偏りのないようにしていたとのことでした。それから日本人のタイの在留者数、訪問数、タイから日本への在留者数、訪問数が紹介されました。タイ在留の日本人の数は世界の国の中で7番目に多く、東南アジアの国では最も多いのです。また、タイから日本への訪問者数は2000年ごろと比べ現在では約2倍に増えているとのことで、日本とタイの人の行き来が活発なことがわかりました。

経済的に発展しているタイでは、バンコクの中心地であるサイヤムスクエアあたりを中心に、どんどん新しいショッピングセンターや外資のブランドショップなどができています。たとえば、日本の無印良品が2006年の12月に第1号店を出しましたが、その前からタイでは早く来てほしいと言われていたそうです。ところで、タイはブランド品がブランドとして人々に認知されると、すぐにニセモノも出るという一面もあります。しかし、無印良品の製品の場合は特にロゴなどがあるわけでもないので、「ニセモノはどんなものが出るんだろうと思っています」という吉岡職員の言葉に会場から笑いがもれました。ちなみに、タイの無印良品では日本の店舗で使用されている日本語のポスターをそのまま使用しており、それは日本語がかっこいいと思われているからだという説明に、タイ人の日本語への関心や好意的なイメージを感じました。さらに、2007年にはモスバーガーが進出しており、ラーメン、寿司などの日本料理店も増えていることから、日本に対する関心は高いことが感じられました。


バンコク日本文化センターの役割

JFサポーターズクラブイベントの写真2
バンコク日本文化センターの事業内容や
日本語の教材についてわかりやすく語られた

バンコク日本文化センターでは、日本のアーティストを招いての公演や日本語教育事業などを行なっています。97年から99年には、劇作家で俳優でもある野田秀樹氏を招へいして、日タイ合同の公演を行なったり、山下洋輔氏と林英哲氏のジャズピアノと太鼓のコラボレーションなどを行ないました。また、劇作家の平田オリザ氏のワークショップと公演やジャニーズのコンサートなども行ないました。さらに、バンコク日本文化センターのホールでは、日本映画にタイ語の字幕をつけて上映したり、競技かるたの実演などを行なって、常に幅広く日本文化を紹介しています。

JFサポーターズクラブイベントの写真3 タイのジュースやお菓子を
つまみながら歓談

海外でこのような公演や文化紹介を行なうときの難しさは、まず言葉だそうです。映画などは当然、字幕を付けたりして、日本語がわからなくても楽しめるようにしているのですが、観に来るのは、日本に関心のある人が多いため、日本語がわかる人もいて、字幕で笑う人とセリフで笑う人がいるそうです。また、ボディラングエッジはその国によって違いがあります。たとえば、オペラシアターこんにゃく座という団体の公演のとき、日本では恋人を意味する小指を立てるしぐさが、タイでは通じないので、左右の人差し指をくっつけて恋人という意味を表現したりというように、その国に合わせて表現の仕方を変えてもらっているそうです。

日本語教育に関しては、タイは世界で7番目に日本語学習者が多い国でありながら、日本人の日本語教師が多いかというとそういうわけではなく、日本語を母語とする教師は3割弱という現状が紹介されました。しかし、前述の無印良品のポスターのように、「日本語はかっこいい」というイメージがあるのか、看板に日本語がそのまま使用されていたり、日本のアーティストやドラマ、アニメなどの人気は高く、サブカルチャーは放っておいてもどんどん自然に入ってくるそうです。

タイの魅力、日本の魅力

JFサポーターズクラブイベントの写真4
講師や職員を交えての
交流会はお楽しみのひと時

質疑応答では、タイでは韓流ブームに日本ブームは押されていないのか、華僑に対する差別などはないのか、タイでの留学経験についてなど、様々な質問が出ました。その後の交流タイムでは、森職員がタイで購入してきたばかりの本場のお菓子をつまみながら、参加者に自由に交流していただきました。乾燥ドリアン、ラーブ(タイの料理)味のプリッツなど、日本では味わえない味は、話のきっかけにもなっていました。 今回参加していただいた方のなんと半数以上がタイに行った経験がありました。このことからも、日本人にとってタイは同じアジアの身近な国であることがわかります。しかし、実際は3S(Sanuk:楽しい、Sabaai:心地よい/気持ちよい、Saduak:便利)を志向するライフスタイルのタイ人と、勤勉さや効率を重視する日本人ではかなり国民性が異なっており、それがまたお互いに魅力でもあるのかもしれません。そんなことを感じ、タイの空気に触れることのできたひと時でした。


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