JFサポーターズクラブ 2008年10月のイベント報告 1

 

2008年度 国際交流基金賞 日本語部門 受賞記念 
アンジェラ・ホンドゥル氏講演会 「日本との出会い」

 

JFサポーターズクラブイベントの写真

60名以上の方にご参加いただきました。

10月4日 水曜日に国際交流基金(ジャパンファウンデーション)JFICホール[さくら]にて、ジャパンファウンデーション賞、日本語部門受賞者のアンジェラ・ホンドゥル氏の講演会「日本との出会い」を開催しました。

アンジェラ・ホンドゥルさんはルーマニアに日本を紹介し、日本語の普及に尽力をされてこられた方です。三島由紀夫、夏目漱石、安部公房、太宰治、村上春樹などの作家の作品のルーマニア語への翻訳を行なっており、また神楽などの民間信仰、民俗学の研究でも知られています。講演会では、「日本との出会い」と題して、日本に興味を持ったきっかけから、現在に至るまでのご自身の歩みを流暢な日本語でお話いただきました。

 

アンジェラ・ホンドゥル氏の写真

日本について生き生きと語るホンドゥルさん

1975年、日本との最初の出会い

ホンドゥルさんと日本との最初の出会いは、1975年、ブカレスト大学の英文学科を卒業して、数年たった頃に日本の水墨画を見たことでした。今まで見たことのない素朴な美しさに夢中になりました。その後まもなく、こんどは源氏物語絵巻物との出会いがありました。その後、国立図書館でその『源氏物語』の簡略本を見つけ、宮廷の儀式や女性たちの心理描写に感動し、それから図書館で他の日本の文学作品を探し始めました。

井上靖の『猟銃』や夏目漱石の『吾輩は猫である』に深く感動し、日本への興味が益々高まった頃、ホンドゥルさんは、1943年に出版されたルーマニア人のIoan Timus による『日本の昔と今』という本を読みました。彼は日本で4年半を過ごし、日本の魅力に惹かれて、日本人の生活や習慣を研究した人です。

ちょうど同じ年、1975年に、チャウシェスク大統領が日本を訪問した機会に、テレビ放送で、日本に関する30分番組が週に2回も放映されるようになりました。ホンドゥルさんは、この番組からも、日本の風景や伝統芸術についてより多くの知識を得ました。

また、1975年の末に発行された、Florea Tuiu の『日本の奇跡』という本によって、日本の歴史、神話、古い伝統文化、奈良・京都・東京あるいは、富士・桜・芸者などについての知識や日本の経済発展についても情報を得て、日本についての感動はますます大きく拡がっていったそうです。

翌年、通りでホンドゥルさんが友人と話していた時に、そばを通りがかった男性を見て、友人が「彼は日本語を話すのよ!」と言いました。ホンドゥルさんは「自分も日本語を話したい」と強く思い、友人と別れた後、人民大学に行って、すでに2週間前に始まっていた日本語講座に登録をさせてもらい、日本語の勉強を始めました。

 

日本語を学び始めて

人民大学の日本語講座は、ホンドゥルさんが勉強しはじめた1976年には、在ブカレスト日本大使館に講師を依頼し、津嶋大使(当時三等書記官)が教えていました。当時は、日本語教材がまったくなかったので、津嶋大使は大使館で教材のコピーをして、持ってきてくださいました。しかし、日本語の学習は簡単ではないため、人民大学の講座では、2年目の終わりごろには、継続して通うのはホンドゥルさんだけとなってしまいました。

2年後の1978年に、津嶋大使が大使館の仕事を終え、日本に帰国されたので、講師としての日本人がいなくなったことから、人民大学の学長が日本語講師を招へいするまでの間、ホンドゥルさんに日本語コースの講師を依頼してきました。日本語の知識はまだ足りなかったものの、ホンドゥルさんは、この挑戦を受け入れることにしました。1時間半の授業のために7-8時間の準備をして、授業に臨みました。

 

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