JFサポーターズクラブ 2008年11月のイベント報告 3

 

JFサポーターズクラブ 2008年11月のイベント 「デザイン・エクスチェンジ」(カナダ)代表 サマンサ・サネッラ氏講演会のタイトル画像

 

ZennCarの写真

ZennCar

カナダのデザインを見る

ここから、カナダのデザインの例をお見せします。これはZennCarといって、ゼロエミッション、ノーノイズの車です。デザインはトロント、製造はケベックで行われ、世界中に輸出していますが、路上で合法に運転できるのはまだバンクーバーのみです。

 

続いて、これは環境に優しいテーブルで、100%リサイクルができます。ドイツ出身の移民が立ち上げた会社で作っているものです。次はガスの警報メーターです。これを作ったのは、工業デザインの最大規模の会社です。これは、持ち運べる水のろ過装置で、2年前にデザイン・エクスチェンジのデザイン賞を受賞したものです。これを作ったのは中小企業だったのですが、今はGEという大きな会社に買収されてしまいました。

 

ガスの警報メーターの写真

ガスの警報メーター

今お見せしたテーブル、ガス警報メーター、ろ過装置は、環境がデザインに影響を与えた例、そして、環境に配慮したデザインのよい例だといえると思います。

これから、カナダの人がいかにデザインに意識的であるかがわかるような例をお見せします。

これは、自分のDNAを自分で採取できるキットです。わざわざ病院に行かなくても、自分でDNAを採取して送ることができるのですが、送る際にDNAが壊れないようにきちんと機能性があり、なおかつ高いデザイン性も保っています。

 

DNAの採取キットの写真

DNAの採取キット

次に、これは自転車ですが、この自転車は今私が持っているマイクとマイクスタンドくらいの重さしかありません。イタリアのオリンピック代表の自転車チームも使用していたものです。この会社の創業者二人は自分たちが自転車に乗っていて、持っていた工業と物理学の知識を活かして10年以上かけて自転車を改良していきました。さらに、この会社のCEOはデザイン・エクスチェンジから「CEO of the year」という名誉ある賞を受けています。

続いて紹介するのは、カナダの最も有名なデザイナーといえるKarim Rasidです。彼は父がエジプト人、母がイギリス人で、カナダで学び、アメリカで仕事をしています。Umbraというハウスウエアのプロダクトのブランドが今とても人気ですが、ここのデザインを手がけていて、例えばこのゴミ箱は世界中のいろいろな国でいまや見ることができます。私が今宿泊している東京のホテルにもありました。弟は建築家として有名で、本人も最近建築の分野でも才能を発揮しています。

 

自転車の写真

自転車

次に、ビジュアル・コミュニケーションの分野で有名なBruce mauです。彼はMoMAのブランディングやオンタリオ州のギャラリーのデザインを手がけ、なんと国(グアテマラ)のブランディングもしたことがあるそうです。著書も多いです。

カナダの若手工業デザイナーで注目を集めているのはPatrick messierです。このロッキングチェアは彼の作品ですが、非常に軽くて美しいものです。

Yabu Pushelbergはインテリアデザインを手がけている二人組ですが、彼らの手がけたショッピングアーケードはNY、香港などでたくさん見ることができます。日本で見ることができるかはわかりませんが、銀座などにあっても全く不思議ではありません。ホテルやリゾート施設なども多く手がけています。

 

Patrick messierデザインのロッキングチェアの写真

Patrick messierデザインのロッキングチェア

続いて、飛行機やジェットスキー、スノーモービルなどのデザインを手がけるBombardierです。

次に、婦人服のデザインをしているJoe Fresh, Joe Mimram。彼らは、スーパーマーケットで10~70カナダドル位で買える手ごろな、かつデザインもよい服を作り、カナダの女性をスタイリッシュにしたといわれています。Joe Mimramの妻のKimberly Newport Mimramはやはり服飾デザイナーでもう少しアップマーケットな、百貨店で売られるような服を作っています。

 

Niki Kavakonisデザインのジュエリーの写真

Niki Kavakonisデザインのジュエリー

ジュエリーデザイナーのNiki Kavakonisは、カナダの自然をモチーフにした指輪やイヤリングなどを作っています。彼女のこだわりは、カナダ産の金やダイヤを使用することです。作品はモントリオール美術館にも入っています。

バンクーバーで活躍している建築家のPeter Busbyは、ブリティッシュ・コロンビアの施設や地下鉄の駅のデザインなどを手がけています。彼の作品は、資材からデザインまですべて、持続可能な開発を強く意識して作られています。

オタワの戦争博物館や日本のカナダ大使館を設計したMoriyama and Teshimaは、2年前にデザイン・エクスチェンジのデザイン賞を受賞しました。彼らは日系カナダ人ですが、彼らの作品からは日本の影響を感じることができます。

 

Frank Gehryデザインの博物館、写真は建設中の写真

Frank Gehryデザインの博物館、
写真は建設中

最後に有名な建築家、Frank Gehryがデザインし、先週トロントにオープンした博物館をご紹介します。彼はトロントで生まれ育ちましたが、アメリカの大学で学び、現在もアメリカで仕事をしているので、彼がカナダ人だと知らない人も多いです。この博物館は古い建造物だったのですが、写真で見てわかるとおり、斬新な外観の建物に生まれ変わろうとしています。私は今日本にいるので、完成の写真は間に合いませんでしたが、建設中の写真からもこの建物の魅力は伝わってきます。

カナダのデザインの歴史は長いとはいえませんが、若くユニバーサルなデザイナーや建築家がリスクを恐れずにどんどん挑戦しています。トロントはイギリスの影響が強く、保守的な都市だといわれますが、斬新なデザインのオペラハウスや博物館、地下鉄の駅などが次々と作られており、非常に活気が高まっているところです。今日はみなさんにカナダのデザインを知っていただくことができたと思います。今日お見せした例以外にももちろんカナダには多くの素晴らしいデザインがありますので、ぜひカナダを訪れていただけたらと思っています。

 

懇親会にも大勢の方にご参加いただきましたの写真

懇親会にも大勢の方にご参加いただきました

以上がサネッラさんの講演でした。講演会には、JFサポーターズクラブ会員やデザイン関係者など多くの人が参加し、懇親会で交流を深められました。サネッラさんの今回の来日でできた繋がりが発展し、結実していくのがとても楽しみです。

 

 

 

 

 

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