ニューデリー日本文化センター 夫津木 美佐子(平成21年採用、文学部卒)

ニューデリー日本文化センター 夫津木 美佐子氏の写真

「知ることで、世界は変わる」ことを伝えたいという思い、そして国際交流をプロデュースする側に回りたい、という希望から国際交流基金へ。文化事業部生活文化チーム、経理部財務課資金運用担当を経て、現在はニューデリー日本文化センターにて主に文化芸術交流を担当。

国際交流基金に入ったきっかけ

折り紙ワークショップの写真
折り紙ワークショップにて

学生時代に留学生のチューターをしたり、旅行や留学をした経験から、海外の人たちと交流することに楽しさを感じていました。
また、バングラデシュのサイクロン被害の為に有志で実施したチャリティーコンサートや、初となる広島難民映画祭を運営するなかで、日本では海外への偏見がまだあることを実感していました。
そのような学生時代を経て、次は自分が国際交流の楽しさや面白さを作り出すことを仕事にしたいと思ったことをきっかけに、国際交流基金と出会いました。大学院では開発協力を学びましたが、"交流"であれば、それぞれが対等な立場で、未来永劫、続けることができるという点に魅力を感じました。

担当してきた業務

最初に配属された文化事業部生活文化チームでは、日本庭園・盆栽や文学といった生活に身近な分野の専門家を海外へ派遣したり、海外から日本へ招へいする事業を担当しました。
例えば「開高健記念アジア作家講演会シリーズ」として、タイの作家を日本へ招いたり、英国からダンサーを招へいし、日本各地で講演会などを実施しました。
また、海外の中学・高校の教員や教育関係者を日本に招き、日本の学生や教育関係者と交流していただく事業も担当し、51か国から141名の教育関係の方々を2グループに分けて招へいした際には、学校現場で互いに学び合う先生方から私自身も多いに学びました。
他にも、博物館展示や保存の専門家をモンゴルのカラコルムへ派遣し、オープン前の博物館にて、現地の学芸員を対象としたワークショップ【PDF:254KB】を開催しました。
3年目には経理部財務課に異動となり、「国際交流基金」という名が示す「基金」の運用担当となりました。とてもチャレンジングで責任の重い業務でしたが、上司や先輩に恵まれ、沢山勉強させていただきました。

現在の担当業務

ニューデリー日本文化センターにて文化芸術交流分野を主として、他に会計事務や広報も担当しています。

仕事の様子の写真1
メディア取材の通訳補助

仕事の様子の写真2
トークイベントでの司会業

仕事の様子の写真3
公演前のセレモニーで、主催者として点火

苦労の場面

出演者とスタッフの写真
筝の特別公演の後、出演者とスタッフで

インドというお国柄もあり、様々なことが予定通りに行かないこともしばしば。事前確認で用意すると言われていたものが当日用意されていなかったり、映画上映の会場が上映の数時間前に、連絡なしに急に変更されることも。現場では、いかに臨機応変に対応できるかが、常日頃、試されているような気がします。
一度、お筝の巡回公演で、地方都市へ向かった飛行機が天候不良のため着陸できず、デリーに逆戻りするということがありました。地方都市で予定していたワークショップと公演はやむを得ず中止し、当日の咄嗟の判断で、特別公演をデリーで行うことにしました。このときは所長以下、センターのスタッフ全員のチームワークのもと、公演3時間前という短時間で会場を確保し、できる限りの広報を行ったところ、当日の案内にも関わらず、約70名のお客さんが来てくださり、無事に好評を博すことができました。

やりがい、醍醐味

和太鼓公演にて主催者として挨拶の写真
和太鼓公演にて主催者として挨拶
(左から2番目が筆者)

多種多様な文化と莫大な人口を抱えるインドだからこそ、この国で国際交流を行う醍醐味があります。どれだけインドの人たちに近づき届けることができるかが、常に自分の中での課題です。和太鼓公演の事前広報で、新しいお客様層にも情報を届けようと、インドの庶民の足であるオートリキシャに背面広告を出すという試みを行ないました。「あの広告を見て公演があることを知り、素晴らしいイベントを体感できて良かった」と言ってくださった方もおり、それを聞いてとても嬉しく感じました。
また、一方的・単発的な事業ではなく、双方向性と展開のある事業作りを心掛けていますが、インドのアーティストの訪日をきっかけにできたネットワークを活用して日本のアーティストをインドに招き、共同制作を企画したりするなど、一度できた繋がりを更に広げていくことに、やりがいを感じています。

ある一日のスケジュール

9時
出勤
9時30分
メールチェック
10時
スタッフ定例会にてスケジュールを確認
11時
助成申請希望者の来訪に対応
13時~14時
昼休み
14時~16時
他の文化機関にて事業に関する打ち合わせ
16時
事務作業(メール、書類作成)
18時30分
アートギャラリー訪問、展覧会のオープニング視察
20時
退勤

国際交流基金の仕事へ関心を持つ方へのメッセージ

アートスペースでのイラストワークショップの様子の写真
アートスペースでのイラストワークショップ

学生の頃、自分の分かる言語が通じない環境に行ってみたくて、タイの農村でボランティアをしたことがありました。日本でお互いによく知り合った仲間とだけ交流していると忘れがちなことですが、自分がマイノリティーになるような環境に身を置いたことで、相手の文化や立場を思いやってコミュニケーションをとることの大切さなど、改めて気づかされることがたくさんありました。
異文化理解と言っても、必ずしも「国際」という文脈での異文化理解だけではないように思います。日本国内や自分の身の周りにおいても、人と自分との違いに気づき、相手とどう向き合っていけばいいのかということを考える機会は、実は多いのではないでしょうか。そのような時、少し客観的に、様々な側面から物事を見るようにするだけで、物事や世界の見え方が変わってくるはずです。日本にいても海外にいても、関わる相手の立場を思いやり、きちんと向かい合い、新しい見方に出会っていただければと思っています。

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[お問い合わせ]

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
総務部 人事課 職員採用担当
電話:03-5369-6090
Eメール:JF_Saiyo@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角の@マークを半角@マークに変更してください)

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