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年報 平成24 (2012)年度 HTML版:理事長からのごあいさつ

  海外から日本にいらした方々の多くは、電車が時刻表どおり正確に走り、街にはゴミ一つ落ちておらず清潔で、人々は礼儀正しい、と驚きに満ちた声を上げられます。私達はあまり意識しませんが、日本の便利で安全で平和な社会は、日本が海外に誇ることのできるものの一つです。

 日本経済に対する世界の関心が低下する傍らで、日本の文化への注目は高まっています。私たちの日々の暮らしの中に 息づく、日本人の生き方、考え方、感じ方を世界と共有すること、そして、日本の良さ、魅力を海外の多くの方に知っていただくことは、世界の中で日本がさらに理解され、信頼されるためにとても重要なことです。

  国際交流基金は1972年の設立以来、文化・芸術交流、海外での日本語教育、さらに海外での日本研究および知的交流等の分野で、国際文化交流を幅広く実施・支援してまいりました。国際交流基金はこれらの分野における日本と海外との文化交流活動をつうじて、日本で連綿と培われてきた幅広い文化、そして価値観を、誇りをもって海外に紹介していきます。

 グローバリゼーションの深化とともに、国境を越えた交流が進み、また、共同で課題に取り組む試みも増加しています。各国と日本との結びつきをあらゆる形で深めていくためには、お互いを知り合い、ふれあう機会を生み出す双方向の事業や、私たち日本人とそれぞれの国の方々が、ともに考え、一緒に取り組んでいく試み、いわば新たな文化や価値を共同で創造する機会をつくり出していくことも大切です。 国際交流基金は、双方向性・共同性を重視した事業を積極的に実施・支援することにより、世界とともに取り組む日本の姿をアピールしていきます。

 日本の財政事情は楽観を許さず、行財政改革の取り組みが真剣に行われているなか、国際交流基金が一層、効果的・ 効率的な事業を展開していくことは不可欠です。政府機関や国内外の民間団体等との連携・協力も一層進め、オール・ジャパンでの取り組みを進めてまいります。

 国民の皆様の幅広いご理解・ご支援を得て、国際交流基金は今後も皆様とともに進んでまいります。

2013年10月
国際交流基金 理事長 安藤 裕康

国際交流基金 理事長 安藤 裕康の写真