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米国との知的交流

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日米センター

日米センター(Center for Global Partnership : CGP) は、国際社会が直面する重要な共通課題を解決するため、日米両国が世界の人々とともに知恵を出し合い、協力していく必要があるという考えから、1991年4月に設立されました。日米センターは、以下の2つのミッション(目的)を掲げて活動しています。

●日米両国が国際的責任を分かち合い、世界に貢献するため、世界的視野に基づく協力を推進する。
●相互理解に基づく揺るぎない協力関係を実現するため、日米両国の各界各層における対話と交流を促進する。

日米センターは、日米両国が重要な役割を果たすべき地球規模の課題への取り組みや、それらの課題解決のための連携やパートナーシップの構築を目指す事業を実施あるいは支援します。また、日米の各分野で次世代を担うことが期待される人材の育成やネットワークの形成をはかるなど、日米関係の基盤強化に資する事業を支援しています。

有力シンクタンクへの支援

 米国には数多くのシンクタンクがあり、さまざまな政策分野において調査研究や政策提言などの活動を活発に展開しています。これらの政策シンクタンクは、国内外の時事問題や政策課題に関する分析や提言を行い、その時々の政権の政策形成過程にも大きな影響力を有しています。

 日米センターでは、こうした米国のシンクタンクにおける日本関連の調査研究や政策提言を促進するため、「有力シンクタンク支援」プログラムを実施しています。

 米国・ワシントンD.C. の著名な政策シンクタンクであるブルッキングス研究所、カーネギー国際平和財団、外交問題評議会、東西センターの4機関に対する支援を実施し、2012年度にはブルッキングス研究所とカーネギー国際平和財団に日本関連の政策研究ポストが新たに設けられました。日本関連の政策研究が厚みを増し、各シンクタンクの情報発信力・影響力を通じて対日理解・対日関心が深化することが期待されます。

東日本大震災復興関連事業

 震災後に高まった日本に対する関心や理解を深め、震災の経験と教訓を共有して今後の防災や災害からの復興過程における国際貢献の一助とすることを目的に、2012年度は主催事業2件、助成事業11件を実施しました。

米国国際関係論専攻大学院生招へいプログラム 被災地視察の写真

米国国際関係論専攻大学院生招へいプログラム 被災地視察

 JET プログラムにより外国語指導助手として来日し、東日本大震災の犠牲となった米国出身のテイラー・アンダーソン氏(宮城県石巻市)及びモンゴメリー・ディクソン氏(岩手県陸前高田市)の遺志を継ぎ、両氏の出身大学であるランドルフ・メーコン・カレッジおよびアラスカ州立大学アンカレッジ校において、日本理解と日米交流の促進に資する5カ年の記念プロジェクトへの支援を開始しました。

 助成事業では、岩手県釜石市で被災した企業家や災害復興関係者がハリケーン「カトリーナ」で被災したニューオーリンズを訪れ、復興プロセスや災害対策について具体的な情報共有や意見交換を行いました。その他、災害救援の協力体制についての日米共同研究や災害・防災関係者の国際対話を行なう事業に対する助成も行なっています。

渋沢栄一記念財団「東日本復興から再生のための日米企業家交流促進プロジェクト」パネルディスカッションの写真

渋沢栄一記念財団「東日本復興から再生のための日米企業家交流促進プロジェクト」
パネルディスカッション

JOI プログラム

 JOIJapan Outreach Initiative、通称「ジョイ」)プログラムは、米国の草の根レベルで日本への関心と理解を深めることを目的に、地域に根ざした交流を進めるコーディネーターを2年間派遣する事業です(日本語では「日米草の根交流コーディネーター派遣プログラム」)。2002年度より、米国の非営利団体ローラシアン協会と共同で実施しており、2012年度は第11期の新規コーディネーター3人を派遣しました。派遣中であった第9期の3人が任務を終えて帰国し、第10期の6人は活動を続けています。

 コーディネーターは、日本との交流の機会が比較的少ない米国の南部・中西部地域の大学や日米協会をはじめとする地域交流活動の拠点に派遣され、その地域の小学校から大学までの教育機関、図書館、コミュニティセンターなどを訪れ、日本人の生活ぶりや、伝統芸能、日本語など、日本の幅広い文化を紹介する活動を行います。

 第9期日高夢氏が、東日本大震災で被災した子供たちが描いた絵の展示会及び寿司ワークショップを企画・開催し、派遣先のアイオワ大学による「Best Educational Program of the Year」を受賞するなど、コーディネーターは各地で活躍しています。

米国南部・中西部で活動するJOI プログラムのコーディネーターの写真

米国南部・中西部で活動するJOI プログラムのコーディネーター

日系アメリカ人リーダーシップ・シンポジウム

 東日本大震災からほぼ2年となる2013年3月10日に、米日カウンシル(US-Japan Council)、福島大学うつくしまふくしま未来支援センター(FURE)との共催により、福島市において公開シンポジウム「地域に生きる力:みんなの『声』が紡ぐふくしまの未来」を開催しました。参照

 外務省の「日系アメリカ人リーダー招へい事業」により来日した、アメリカの各界で活躍する日系アメリカ人たちと、福島大学の山川充夫教授をパネリストに迎え、福島の復興に向けた取組みと、そのために日米が協力できることなどを共に考えました。

 福島では多くの人々が、震災から2年が経つ現在もなお、住みなれた故郷を離れ避難生活を余儀なくされています。第二次世界大戦下での強制収容経験を乗り越え、日系コミュニティの絆を維持してきた日系アメリカ人の世代を超えた経験とも重ねながら、これからの福島において、いかにして住民一人ひとりの多様な「声」を尊重し、コミュニティの再生へとつなげていくかについて、集まった聴衆とパネリストの間で熱心な意見交換が行われました。

日系アメリカ人リーダーシップ・シンポジウム/日系アメリカ人の参加者たちの写真

日系アメリカ人リーダーシップ・シンポジウム/日系アメリカ人の参加者たち

キズナ強化プロジェクト

 東日本大震災と日本再生に関する理解を深め、風評被害に対する効果的な情報発信を行うことを目的に外務省が推進する日本とアジア・大洋州地域及び北米地域との青少年交流事業「キズナ強化プロジェクト」のうち、米国との事業について、予算の拠出先である日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)から委託を受けて、実施しました。参照1,参照2

●米国高校生の短期招へい

 2012年6月〜8月及び2013年3月に米国の高校生1,194人を日本へ14日間招へいし、被災地を中心とする国内視察、各種交流事業を実施しました。一行は岩手県、宮城県、福島県、茨城県を訪れ、地元の漁業・農業関係者や高校生との交流、風評被害についての学習、被災企業の復興過程の視察等を行なうとともに、海岸清掃や花壇整備等のボランティア活動にも参加し、震災当時の状況と、その後の復興の様子についての理解を深めました。参加高校生は帰国後も地域や学校等で様々な報告・発信を行うなど、米国での震災・復興理解の深化、震災経験の風化防止に貢献しています。

短期招へいプログラム最終日に行われた報告会風景の写真

短期招へいプログラム最終日に行われた報告会風景

●被災地の高校生の米国短期派遣

 2012年10月、11月及び2013年1月、3月に被災地の高校生996人を米国へ15日間派遣し、各地で震災復興について発信し、各種交流事業を実施しました。一行はワシントンD.C.、ニューヨー クをはじめ全米各地を訪れ、連邦議会の議員や州政府関係者から同年代の高校生、教会等のコミュニティに至るまで数多くの米国人を対象に、震災・復興状況について語りました。「被災地の詳しい様子はほとんど知られておらず、正しい情報を理解してもらうことができた」と参加高校生らは効果を実感していました。

●被災地等の大学生・大学院生の米国長期派遣

 2013年3月から被災地等の大学生・大学院生55人を米国へ6カ月間派遣し、被災地復興の現状等に関する発信と、被災地復興を担う国際的な視野を持った次世代の人材・日米交流の担い手育成を目的に、英語・ビジネス慣習研修、企業・団体等でのインターンシップ、及び米国内視察等のプログラムを実施しました(この他に7人を1カ月間派遣)。