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国際文化交流への理解と参画の促進

国際交流基金賞

 国際交流基金では1973年より毎年、文化活動を通じて国際相互理解・国際友好親善の促進に大きな貢献のあった個人又は 団体に対し、「国際交流基金賞」を授与しています。第40回を迎える2012年度は、以下の3氏・団体に授賞し、10月に東 京で皇太子殿下をお迎えして授賞式を挙行しました。参照 さらに、フランス国立東洋言語文化大学が東京および京都で、 アイリーン・ヒラノ・イノウエ氏が東京で、それぞれ受賞記念講演会を開催しました。

受賞者・授賞理由

フランス:フランス国立東洋言語文化大学 日本語/日本文化学部・大学院

【フランス】
フランス国立東洋言語文化大学
日本語/日本文化学部・大学院

 フランスにおける日本語教育の起源とも言える教育機関で、歴史、地理、政治経済、古典・近現代文学、美術史、思想史、言語学など幅広い分野において、優れた日本研究者、日本語教師、外交官、通訳者等を数多く輩出しています。国際シンポジウムの定期的な開催等により、日仏間の関係強化と相互理解の促進に中心的な役割を果たしています。

日本:村上 春樹

2012 by Elena Seibert

【日本】
村上 春樹
作家/ 翻訳家
 『ノルウェイの森』、『ねじまき鳥クロニクル』、『海辺のカフカ』、『1Q84』等、多数の作品が、卓越した物語性と新しい世界観を提示する描写で世界中の若者を熱狂的にひきつけています。その作品は40以上の言語で翻訳出版され、海外の読者が日本に対し関心を寄せるきっかけとなっています。さらに、アメリカ文学を中心に多数の作品を日本語に翻訳しています。

米国:アイリーン・ヒラノ・イノウエ

【米国】
アイリーン・ヒラノ・イノウエ
米日カウンシル プレジデント
 日系アメリカ人の歴史と体験をアメリカ史の一部として伝えることを目的に設立された全米日系人博物館の初代館長として、20年間にわたり活躍しました。その後、太平洋の両岸のリーダーたちを結ぶ非営利団体の米日カウンシルを創設し、東日本大震災後の継続的な復興支援として、日米間の友好を深め次世代を担う若者の育成と交流を促進する「トモダチ・イニシアティブ」を日米両政府と立ち上げ、精力的に活動しています。

国際交流基金地球市民賞

 国際文化交流を通じて海外と日本の市民同士の結びつきや連携を深め、相互の社会が抱える共通の課題の解決を目指して先進的で優れた活動を行う、国内を拠点とする非営利の団体を顕彰します。1985年の第1回から2012年の第28回までに、85件の個人ならびに団体が受賞しています。

受賞者・授賞理由

特定非営利活動法人難民支援協会

特定非営利活動法人
難民支援協会

 海外からの人びとをいかに受け入れ、多文化共生を実現していくかが日本社会の課題となるなか、難民と日本のコミュニティを結ぶ同協会の活動は、日本の未来を共に考える上で大きな意義を持っています。

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス

特定非営利活動法人
テラ・ルネッサンス

 日本から遠い国と考えられがちではあるものの重要な地域であるアフリカにおいて、日本の若い世代がリーダーシップを発揮し、厳しい状況に置かれた青少年を支援する活動を行っています。

国立大分工業高等専門学校 足踏みミシンボランティア部

国立大分工業高等専門学校
足踏みミシンボランティア部

 地域の善意による足踏みミシンの寄贈を受けつつ、ものづくりの技術を活かしたボランティア体験を通じて、学生達が東南アジア諸国の文化や歴史を学び、現地の自立支援や就労支援に貢献しています。

情報提供

多彩なメディアを活用し、国際文化交流に関する情報を提供

 国際交流基金は、国内および海外の幅広い人々に国際文化交流の意義を理解いただき、担い手として活動に参画していただけるよう、ウェブサイト、ブログ、ツイッターなどによる情報発信、広報・メディアリレーションをはじめとして、さまざまな形態で国際文化交流に関する情報提供を行い、また交流の場を創出しています。

 ウェブマガジン「をちこちMagazine」(日本語)/「Wochi Kochi Magazine」(英語)では、国際文化交流に関するさまざまなテーマで毎月特集を組んでいます。2012年度は、「あなたにとっての『中東』をもっと身近に」、「人が歩む日中交流」、「美術を通して日本社会を見る」、「日本語で『窓』を開けよう」などの特集記事を掲載したほか、国際交流基金事業に関わった専門家や国際交流基金職員による報告記事も多数掲載しました。

 東京・四谷の本部ビル内に設けられた「JFIC (JapanFoundation Information Center) 通称:ジェイフィック」は、ライブラリーとイベントスペースで構成される情報発信拠点です。

 JFIC ライブラリーは、国際交流基金の実施事業に関する資料や、国際文化交流・文化政策に関する図書資料、外国語で書かれた日本関係図書・映像資料などを所蔵し、図書の貸出やレファレンス・サービスを行っています。また、所蔵する図書を解説付きで紹介する展示を定期的に実施しています。2012年9月から12月には設立40周年にちなみ、特別展示「出版物でふり返る国際交流基金の40年」展を開催しました。

 JFIC イベントスペースでは、2012年度も国内の多様なパートナーとの共催でシンポジウム等を開催しました。「音楽のチカラを伝え、コミュニティをつなげる〜ロンドン交響楽団教育プログラムDiscovery と東日本大震災の活動事例から」では、災害という非常時にこそ音楽が果たしえる大きな役割について、日英のオーケストラ関係者間で議論しました。また、オープン・フォーラム「日本におけるアーツ・カウンシルの役割を考える」では、助成金の配分や文化政策を担うアーツ・カウンシルの機構が日本に誕生したことを受けて、その在り方に関する情報・意見交換を行いました。

 JFICではこの他に、国際交流基金が主催した展覧会のカタログや制作した日本語教材等、出版物の販売を行っています。また、大学生や修学旅行生等、国際文化交流に関心のあるグループによる訪問・見学を受入れています。

JFIC ライブラリーの写真

JFIC ライブラリー

 

京都支部

関西圏の文化の担い手と連携し、国際交流を推進

 関西圏のさまざまな国際交流の担い手とのネットワークを活かしつつ、海外からの留学生・研究者など外国人を対象とした日本文化紹介活動を推進しています。

 和菓子の手づくり体験、書道などの文化体験プログラムや、能・狂言等の舞台公演、外国語解説付き日本映画上映会などのプログラムを通して、日本文化に触れる機会を外国の人たちに提供しています。「国際交流の夕べ‐能と狂言の会」は1974年から開始した秋の恒例事業ですが、2012年度は国際交流基金設立40周年記念事業として実施しました。

 また、国際交流基金が招へいする日本研究者による講演会や懇談会(フェローの集い)などを通じて、国際交流に関心をもつ市民との対話や交流を進めています。

能と狂言の会

能と狂言の会(撮影:髙橋章夫)

フェローの集いの写真

フェローの集い

日本文化体験(書道)の写真

日本文化体験(書道)