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日本研究・知的交流 Japanese Studies and Intellectual Exchange

知的交流の促進

知的対話・対外発信の強化

日本と各国の共通の関心テーマや国際的重要課題についての対話と人的交流を通じて、日本の対外発信と相互理解の強化、日本の知的国際貢献を促進しています。国際会議やシンポジウムの開催、人の派遣・招へいを行うと共に、内外の団体が企画する様々の会議・交流事業への助成も行っています。

シンポジウム「調和するアジア〜文化交流の新時代」

日・ASEAN友好協力40周年にあたり、日本政府が「対ASEAN外交5原則」を発表してASEAN外交重視の政策を打ち出すなか、国際交流基金は日本経済新聞と共催し、日本と東南アジアの著名文化人による一般公開シンポジウムを2013年10月に東京で開催しました。本シンポジウムに先駆け、有識者によるアジア文化交流懇談会から安倍首相に対し、アジアとの今後の文化交流に関する理念が提言されましたが、本会議はその提言と呼応する議論を行うことで、提言の具現化に向けた環境づくりの一助となることを目指したものです。

シンポジウムでは、冒頭の安倍首相挨拶に続き、司会の山内昌之・東京大学名誉教授を中心に、佐藤忠男氏(映画評論)、野村萬斎氏(狂言)、オン・ケンセン氏(舞台芸術/シンガポール)、クリスティン・ハキム氏(映画女優・製作/インドネシア)他のパネリストが、日本とアジアの新たな文化的協力について自由な討論を行いました。会議の内容は日本経済新聞で大きく紹介され、アジアとの交流の意義を広く発信する好機となりました。

シンポジウム「調和するアジア〜文化交流の新時代」の様子
撮影:高木あつ子

ラーパイ・センロー氏の初来日

ミャンマーで最大の市民団体「メッタ開発財団」の創立者であるラーパイ・センロー氏を日本に初めて招へいしました。同氏は、少数民族でありながら、長年にわたって軍政、反政府勢力双方との協働を模索し、武力紛争や自然災害によって傷ついたコミュニティーの再生に取り組んできた功績が認められ、2013年にアジアのノーベル賞といわれるマグサイサイ賞を受賞しています。

国際交流基金本部で開催した講演会「ミャンマーの未来を拓く〜全ての人々に平和と恩恵を〜」でラーパイ・センロー氏は、これまでの自身の活動とミャンマーの政治・社会的変化にみる希望と課題を説明しました。聴衆からは、「ミャンマーの最新の状況について少数民族の代表から話を聞く好機会となった」、「政治的偏りのない視点での率直な語りが印象的だった」等の意見が寄せられました。更に、マスコミの紙面などで日本の人々に向け、争いで疲弊した少数民族への教育支援や紛争解決には中立と透明性が重要であると語りました。関係省庁や財団の関係者と会合を持つ等、滞日期間を通して精力的に日本の人々と交流して相互理解を深め、様々なネットワークを形成しました。

ラーパイ・センロー氏講演会の様子

人材の育成

日本と諸外国の間の対話や、地域間、あるいは若者同士の交流等で中心的な役割を果たす人材の育成を目的に、様々な交流事業に対して助成を行います。また、日本との交流が少ない中東、アフリカ等の地域の研究者やジャーナリスト等に対し、日本で研究や調査を行うためのフェローシップを提供しています。

福島・中国高校生友好交流事業「あいでみ」

一般社団法人Bridge for Fukushimaが主催する、福島県内の高校生計13人のグループが中国・上海を訪問して中国の高校生と交流を行う事業を支援しました。

参加した福島の高校生には、自ら中国を訪ねて交流することにより、視野を広げる貴重な機会となりました。他方、中国側の学生の1人は、「いまだ10万の福島の方々が家に戻ることができないという事実にとても驚き、お見舞いの気持ちを感じています。・・・福島を復興させる仕事にとても関心があり・・・大学卒業後は自分で実際に行動を起こし、福島の助けになりたいと願っています」と、交流に参加した感想を寄せてくれました。

この事業の特徴は、福島県の高校生たちが主体的にプロジェクトを計画したことでした。今後の定期的な交流に向けた準備も整えており、将来に向けた発展が期待されます。

「あいでみ」参加高校生たちの写真