開高健記念アジア作家講演会シリーズ(9)フィリピン
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「作家として、市民として:マーラ・ラノットとホセ・ラカバの世界」
並々ならぬ行動力によって30年間に43ヶ国、20回以上に及ぶ海外への旅を重ねた作家、開高健氏。国際交流基金アジアセンターでは、1989年に亡くなられた開高健氏のご遺族から寄せられた志をもとに、1990年より「アジア作家講演会シリーズ」として、毎年アジアより文学関係者を日本に招へいし、日本では紹介される機会の少ないアジアの文学を多くの人々に紹介しています。
9回目をむかえる今年は、フィリピンからホセ・F・ラカバ&マーラ・PL・ラノットご夫妻をお招きして、講演会を実施します。また、コーディネーター役を大阪外国語大学の津田守教授に務めていただきます。
本講演会が、より多くの方々にフィリピン文学に関心を持っていただくと共に、現代のフィリピンの社会と文学についての理解を深めていただく機会となることを期待しております。
講演会は主に英語で行なわれ、大阪・広島会場は逐次通訳、東京会場は同時通訳となります。
《日程/会場》
■2000年2月10日(木)18:30〜21:00 大阪国際交流センター(大阪)
(財)大阪国際交流センター
〒543-0001
大阪市天王寺区上本町8丁目2番6号
Tel. (06)6772-5931(代), Fax. (06)6772-7600
■2000年2月13日(日)14:00〜16:30 アステールプラザ(広島)
アステールプラザ
〒730-0812
広島市中区加古町4-17
Tel. 082-245-0245, Fax 082-245-0246
■2000年2月18日(金)18:30〜21:00 国際交流基金国際会議場(東京)
国際交流基金国際会議場
《主催》
国際交流基金アジアセンター
(大阪会場)(財)大阪国際交流センター (財)大阪21世紀協会
(広島会場)(財)広島市文化財団
《お申し込み方法》
参加料無料。お申し込み方法は以下のとおりです。
- (1)
- 大阪会場
参加ご希望の方は、住所・氏名・年齢・電話番号・Fax番号を明記の上、はがき又はFaxにより1月21日(金)までに以下までお申し込みください。応募多数の場合は抽選とさせていただきます。
(財)大阪国際交流センター事業広報課アジア作家講演会係
〒543-0001
大阪市天王寺区上本町8-2-6
Tel. 06-6773-8182, Fax 06-6773-8421
- (2)
- 広島会場
お申し込みは不要。お問い合わせは、以下までご連絡ください。
(財)広島市文化財団文化事業部事業課アジア作家講演会係
〒730-0812
広島市中区加古町4-17
Tel. 082-244-0750, Fax 082-245-0246
- (3)
- 東京会場
参加ご希望の方は、住所・氏名・年齢・電話番号・Fax番号を明記の上、往復はがき又はFaxにより以下までお申し込みください。定員150名のため、応募多数の場合は先着順とさせていただきます。
国際交流基金アジアセンター国内事業課アジア作家講演会係
| 《講演者紹介》
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このふたりほど現代フィリピンを代表する文学者はいない、しかもたまたま妻と夫というカップルなのである。
マーラ・PL・ラノット(1944年マニラ生れ)は、詩人・エッセイストでフェミニスト文学運動の創始者のひとりとしても知られる。詩人・印刷会社社長であったセラフィン・ラノットを父に、ピアニストであったグローリア・リカッドを母に、幼少期から芸術と古典音楽に触れる環境に育ち、アメリカにも数年間滞在した。高校在学中から英語の詩作を始めた。
フィリピン大学の学生であった1970年当時は、ナショナリズム昂揚期と重なったが、より広範な読者層を意識してにフィリピーノ(タガログ)語とのバイリンガルで創作するようになった。娘、妻、母親として、一貫して「普通の女性」をめぐるテーマに取組んできた希有な作家で、自由と正義を求める女性の力強さを、華麗かつロマンティックな文体で描くところに特徴がある。
定期執筆中の雑誌コラム「ところでネ」にはファンが多い。
ホセ(ピット=愛称)・F・ラカバ(1945年ミンダナオ島カガヤン・デ・オロ生れ)は作家、ジャーナリスト、編集者、脚本家として幅広く活躍するフィリピン文化界の巨匠的存在である。彼もまた高校時代から詩作をする文学青年だったが、生活苦のためアテネオ・デ・マニラ大学を中退した。
20歳になるまでにはPhilippine Free Press(高級週刊誌)の記者となり、「(1970年)第1四半期の嵐」と呼ばれた反マルコス闘争を取上げたルポルタージュは彼を一躍有名にした。
ピットは反体制地下文学活動に関わるようになり、捕らわれ「政治囚」となった2年間には拷問も経験した。マルコス独裁政権末期には「貧困と不正に苦しむ人びと」の生きざまを脚本化し、リノ・ブロッカ監督やマイク・デ・レオン監督などと共同制作した映画群は、民衆の心を捉え大きな影響を与えたばかりでなく、国際的にも高く評価された。
その中には、日本にも紹介された「シスター・ステラ・L」(1984年作品)がある。彼は文学のための文学ではなく、日常生活に根ざした題材を誰にでも理解されることばで表現する作風の詩も書き続けている。1999年にはフィリピン独立100周年を記念して同国を代表する芸術家100人に贈られた"Bayani
ng Sining (芸術的英雄)"のひとりに選ばれた。現在、大統領府直轄の映画・テレビ番組分類・審査委員会副議長をも務めている。
マーラとピットは、それぞれ各分野で精力的な活動をしているが、実はフィリピンでも、「おつれあい」同士であることを知らない人が多い。おふたりは母校で特別講師として後輩の指導もしている。
また、かれらの詩作品は、高校・大学用の国語教科書に取上げられ、全国の生徒・学生たちに親しまれている。
(津田守)
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