2008年8月より着任。過去に釜山市内の大学で勤務していたこともあり、釜山にはだいぶ慣れたつもりでしたが、大学で授業をする立場から、嶺南地域(注1)の中等日本語教師を対象としたアドバイザー業務に変わり、これまでとはまた違った風景が見えます。研修などで関わる中学・高校の先生方の向こうにある教室や学生・生徒の姿を思い浮かべながら研修や授業を行なっています。これまでに続き、在釜山日本国総領事館内の教室で行われる中等日本語教師職務研修クラスと、夏冬2回の中等日本語教師集中研修・ 嶺南地域の各教師会への出講が業務の大きな柱となっています。それでは、ある1週間をもとに業務の概要を報告します。
| 月曜日 |
ソウル出張…中等日本語教師集中研修について 韓国国内にはソウルと釜山2ヶ所に国際交流基金から日本語教育専門家が配置されており、ソウルと釜山は距離的には離れていますが、1〜2ヶ月に1度の割合でソウルに出張し、ソウルの専門家と現況報告や研修などについて話し合い連携を図っています。 さて、その集中研修ですが、 毎年夏と冬に、釜山・ソウルで各1週間、中学・高校の日本語教師対象の研修を行なっています。1週間の研修にはワークショップや模擬授業、文化体験、受講者間での情報交換などがあります。2008年度冬季集中研修では「教科書に合わせた教室活動について考える」というテーマで研修を行いました。 また、前任者のコーディネートの下、釜山の高校、大学に所属する日韓の日本語教師共同執筆の中等教育用副教材が出版されたこともあり、初めての試みとして、今研修では教材執筆者の1人の日本人日本語教師がワークショップを担当しました。中学・高校の韓国人日本語教師と、地域の日本人日本語教師との接触はなかなかないのですが、こうしたことをきっかけに、縦だけでなく横のネットワークをつくり、拡げていければと思っています。 |
| <2008年度冬季集中研修> | ||
![]() 2008年度冬季集中研修—模擬授業準備 |
![]() 2008年度冬季集中研修—文化体験「調理実習」日本人の先生方が参加し、実習後、料理コンテストをしました |
|
| 火〜木曜日 |
中等日本語教師職務研修 引き続き在釜山日本国総領事館内で、前期・後期の年2回(各15週)、 現職の中学・高校の日本語教師を対象にした釜山教育庁認定の職務研修を行っています。クラスは、大学で日本語を専攻した日本語教師を中心とした上級クラスと、もともとドイツ語やフランス語などを専攻していた日本語教師を中心とした中級、中上級クラスの計3 つで、各クラス週1回2時間の授業です。日本語能力の維持・向上とあわせて教授法の向上を目指しています。研修には、地域の様々な学校から先生方が集まっており、授業などについての情報交換をしたりと、コミュニティ的な要素もあり、15週という長期に渡るこの研修の特徴だと思われます。 |
|
| 金曜日 |
出講準備 嶺南地域には、全部で5つの中等日本語教師会がありますが、釜山市内で行われている研修には、物理的になかなか参加の難しい地域もあり、それをカバーするため、年に何回か地方教師会に出かけ、教授法などの講義やワークショップを行っています。まだまだ初めて出講に行く地域が多いのですが、地方の中学・高校の先生方の様子や日本語教育の課題などを知ることのできる貴重な機会でもあり、今後もこうしたことなどで各教師会の活動の支援を続けていくつもりです。 |
|
| 土曜日 |
作文コンテスト審査員、参加 嶺南地域では日韓交流(注2)・日本語関連の活動も活発で、在釜山日本国総領事館・韓日文化交流協会、各大学主催における日本語弁論大会、日本語演劇祭の作文コンテストなど日本語関連の行事やイベントも多く、こうしたものにできる限り協力・参加することで、地域の日本語教育ネットワークの強化に少しでも貢献できればと思います。 |
|
※注1 嶺南地域:慶尚北道、慶尚南道、釜山広域市、大邱広域市、蔚山広域市の地域。
※注2 上記職務研修受講の先生方と、NHK地球ラジオ(2008年10月)への参加もありました。

