『2006年海外日本語教育機関調査』結果概要(速報)
海外の日本語学習者133カ国・地域の298万人
学習者の6割が東アジアに集中、アジア・大洋州で9割
<地域別の状況>
■地域別割合をみると東アジアの比率が高く、学習者数で全体の約6割強、機関数でも4割以上、教師数の5割以上が東アジアに集中しています。
■続いて、東南アジア、大洋州、北米の比率が高くなります。学習者数でみると、アジアと大洋州で9割以上を占めています。
韓国、中国、オーストラリアが学習者数トップ3
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<国別状況>
■学習者数第1位は韓国で約91万人。世界の日本語学習者の約3割(30.6%)を占めます。第2位は中国で約68万人(23.0%)、第3位はオーストラリアで約37万人(12.3%)です。この3カ国で世界の学習者全体の約3分の2を占めています。
■2003年調査と比較すると、学習者が増加した国は95カ国・地域(新たに日本語教育が確認された6カ国を含む)、減少した国は31カ国・地域です。
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6割弱が初等・中等教育機関の学習者
<教育段階別状況>
■海外の日本語学習者の6割弱(約170万人)は、初等・中等教育機関の学習者です。約2割半(約79万人)が高等教育機関の学習者、約1割半(約49万人)が学校教育以外の機関の学習者です。
■前回調査と比較すると、初等・中等教育機関の学習者は11.4%の増加、高等教育機関では46.1%、学校教育以外の機関では69.4%と大幅に増加しています。
■学習者数上位10カ国のうち、韓国、オーストラリア、インドネシア、ニュージーランドでは、初等・中等教育機関での学習者が大半を占め、ベトナムでは学校教育以外の機関の学習者が6割近くを占めています。中国、台湾は、高等教育での学習者の比率が5割を超えます。
日本文化理解、コミュニケーション、日本語という言語への興味
<日本語学習の目的>
■「日本文化に関する知識を得る」、「日本語でコミュニケーションできるようになる」、「日本語という言語そのものに興味がある」の3つが、各教育段階共通の主要な学習目的となっています。
■これら3つの学習目的に加えて、初等・中等教育機関では「異文化理解」と「受験準備」が、高等教育機関では「将来の就職」、「留学」、「日本の政治・経済・社会に関する知識を得る」が、また、学校教育以外の機関では、「将来の就職」、「今の仕事で必要」、「留学」、「日本観光旅行」の比率が比較的高くなっています。
日本語教師の7割が非母語話者教師
<教師の状況>
■海外の日本語教師41,530人(台湾を除く)のうち、日本語を母語とする教師は約3割。約7割は日本語を母語としない現地の教師です。
■日本語母語話者教師が1人でもいる機関は4割強で、そのうち初等・中等教育機関では約2割強と低い傾向にあります。
■初等・中等教育機関の教師1人あたりの平均学習者数は135人であり、1機関あたりの平均教師数が少ないことが分かります。
■日本語教育を行なっている高等教育機関のうち、日本語教師の養成のための科目を設けている機関は46カ国471機関(高等教育機関全体の16.2%)です。
| 教育段階 |
1機関あたりの
平均教師数 *1
(単位:人) |
教師1人あたりの
平均学習者数 *2
(単位:人) |
日本語母語話者教師 |
比率
(単位:%) |
機関カバー率
(単位:%) |
| 初等・中等教育 |
1.7 |
135.0 |
18.9 |
22.9 |
| 高等教育 |
5.2 |
44.8 |
30.7 |
66.8 |
| 学校教育以外 |
4.9 |
31.1 |
39.7 |
65.6 |
| 全体 |
3.2 |
66.0 |
30.5 |
42.5 |
*1 教師数を答えている機関の教師数をその機関数で割ったもの。
*2 教師数と学習者数の両方について回答のあった機関の合計学習者数をその機関の合計教師数で割ったもの。
適切な教材の不足、教材・教授法情報の不足、施設・設備不十分
<日本語教育上の問題点>
■日本語教育上の問題点として、約4割の機関が「適切な教材の不足」、約3割の機関が「教材・教授法情報の不足」というリソース(ソフト)の問題を、約3割の機関が「施設・設備が不十分」という施設(ハード)の問題をあげています。
■教育段階別にみると、これらの問題点に加えて、初等・中等教育機関では「学習者不熱心」や「日本文化や社会に関する情報不足」が、高等教育機関では「教師数不足」や「待遇不十分」が、学校教育以外の機関では「学習者減少」や「教師数不足」が高い比率で回答されています。
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