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■ 2009年度
ボスニア・ヘルツェゴビナ

日本語教育の実施状況
教育制度と外国語教育
学習環境
教師
教師会
日本語教師派遣情報
学習目的
●シラバス・ガイドライン
●評価・試験
日本語教育略史
●参考文献一覧

●2006年海外日本語教育機関調査結果
機関数集計円グラフ 教師数集計円グラフ 学習者数集計円グラフ
海外の日本語教育の状況について機関・教師・学習者を円グラフ化しました。

日本語教育の実施状況
●全体的状況
【沿革・背景・特徴】

 日本・日本文化とともに日本語に対する関心は高く、熱心な日本語学習者も多く、若者を中心に日本語学習を希望する者も多い。しかしながら、ボスニア・ヘルツェゴビナの日本語教育環境は未だ発展途上の段階であり、日本語教材・教師共に不足している。
 2000年以降一部の都市において日本語クラスがあったが、2009年4月現在、サラエボ市の「BH−日本友好協会」及びバニャ・ルカ市のNGOが一般市民向けの日本語教室を開催している。
  ボスニア・ヘルツェゴビナにおける日本の経済協力、また日本文化への関心の高まりなどが、日本語学習の動機付けとなっていると思われる。また漫画などのポップ・カルチャーの影響から若い世代の日本語学習への関心も高まってきている。

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●最新動向
 バニャ・ルカ市のNGO「マルコ・ポーロ」では、2004年9月からボランティアの日本人講師を迎え、初心者向けの日本語クラスを開催した。同日本人ボランティアは、2007年6月までの間に年に3〜4回バニャ・ルカ市を訪れ、日本語コースを集中的に2〜3週間実施、日本帰国中はEメールを通して継続的に指導を実施した。2007年10月からは同市在住の元国費留学生が同クラスを引き継ぎ、引き継ぎ当初は初級クラス及び中級クラスに分かれてそれぞれ週に1回だったクラスを2008年2月に統一し、すべての学習者が週に2回学べるように編成し直した。一時講師の都合により同クラスを中断したが、2009年2月に再開し、現在上級コースを週2回実施している。
 また、「BH−日本友好協会」においても、日本人留学生及び2006年に帰国した元国費留学生を講師として迎え、以前から開講されていた中級者コースに加え、初級者コースを2006年12月より開講し、週に1回ずつ授業を行なっていたが、講師の都合により一時中断。2009年4月より、週2回初心者向けのクラスを再開した。本クラスは3ヶ月限定であり、終了後、同じ初心者向けコースを繰り返し実施する予定。

●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
 デルベンタ市のギムナジウム(高校)において、2000年3月にボランティア・ベースの日本語教室が開講され、課外活動として継続して日本に滞在経験のある教師が、日本語を指導していたが、2007年度および2008年度(2007年9月〜2009年6月)は、担当者が多忙のため開講していない。開講時は、毎年10〜15名程度の生徒が日本語を学習しており、ベオグラード大学(セルビア)の日本語学科に進学した受講者も3名いる。
【高等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【学校教育以外】
 在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本国大使館(サラエボ市)において、2000年より現地職員による無料の初心者向け日本語教室を開催し、2006年12月以降は、「BH−日本友好協会」の下、元国費留学生及び日本人留学生のボランティア講師を新しく迎え、一時講師の都合により中断する期間があったものの、日本語教室を開催している。受講者は主に学生であり、受講者数は20名程度である。
 また、2003年9月に、ビエリナ市の外国語学校においてベオグラード大学日本語学科を卒業した講師による初心者のための日本語コースが開講されたが、小規模地方都市のため、学習生徒数が少なく、運営上2005年より休講せざるを得なくなっている。また、2008年夏には講師の確保が困難となり、再開の見通しは立っていない。
教育制度と外国語教育
●教育制度
 ボスニア・ヘルツェゴビナは、ムスリム系およびクロアチア系住民が中心の「ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦」(Federation of Bosnia Herzegovina)およびセルビア系住民が中心の「スルプスカ共和国」(RS: Republic of Srpska)の2つのエンティティー(構成体)から構成されており、高度に分権化されている。教育行政についても基本的には各エンティティーの自治に拠っている。
【教育制度】
8(9)−3(4)−3〜6制
プレ・スクール(1年間)
初等教育: 義務教育(8又は9年間、6〜14歳)
中等教育: 専門学校(3年間)
進学予備学校(4年間)
高等教育: 学士(3年以上)
修士(2年)
【教育行政】
 国、エンティティー(構成体。「連邦」及び「RS」。)、ブルチュコ市(いずれのエンティティーにも属さない特別区)、及びカントン(県)レベルでの行政体がある。国レベルでは、民生省(Ministry of Civil Affairs)が統括を行なっているが、民族紛争後の複雑な政治体制の下、2つのエンティティーが強い権限を持ち、中央政府の権限は小さい。

●言語事情
 セルビア語、ボスニア語及びクロアチア語が憲法で公用語とされている。旧ユーゴ時代は、これらの言語は「セルボ・クロアチア語」と呼ばれていた。セルビア語はキリル文字表記が多い。

●外国語教育
 英語は初等教育第2学年(7歳)より必修科目。第2外国語は、第5学年(10歳)より、その他の外国語(フランス語、ドイツ語等)については選択が可能。
学習環境
●教材
【初等・中等教育】
 日本語教育は実施されていない。(担当者が多忙のため開講されていない。)
【高等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【学校教育以外】
 サラエボ市:ボランティア講師所有のもの及び手作りの教材を使用。また、大使館所有の教材も貸し出している。
 バニャ・ルカ市(NGO「マルコ・ポーロ」):講師所有のもの及び大使館寄贈のものを使用。その他、国際交流基金から2005年度に寄贈された日本語教材を使用している。いずれにおいても、主な教材は各講師の現地語による手作り教材がメインとなっているため、作成に非常に時間がかかる。
 一方、バニャ・ルカ市のNGO「マルコ・ポーロ」が2004年9月より行っている日本語クラスは、途中中断した時期があったものの、2009年2月に再開し、現在も上級コースを週2回実施している。
教師
●資格要件
【初等・中等教育】
 以前は日本に滞在経験のある教師が担当していたが、現在は日本語教育が実施されていない。
【高等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【学校教育以外】
 サラエボ市:元国費留学生及び日本人留学生。
 バニャ・ルカ市:元国費留学生。

●教師研修
 現職の日本語教師対象の研修はない。
教師会
●日本語教育関係のネットワークの状況
 日本語教育関係のネットワークはない。
日本語教師派遣情報
 国際交流基金、JICAからの派遣は行なわれていない。
学習目的(2006年海外日本語教育機関調査結果)

 
1.
日本の文化に関する知識を得るため  
9.
日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入)  
 
2.
日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため  
10.
日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため  
 
3.
日本の科学技術に関する知識を得るため  
11.
母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため  
 
4.
大学や資格試験の受験準備のため  
12.
日本語という言語そのものへの興味  
 
5.
日本に留学するため  
13.
国際理解・異文化交流の一環として  
 
6.
今の仕事で日本語を必要とするため  
14.
父母の期待に応えるため  
 
7.
将来の就職のため  
15.
その他  
 
8.
日本に観光旅行するため   (1.〜15.から5つ選択)  
初等・中等教育/学習の目的棒グラフ 学校教育以外/学習の目的棒グラフ
日本語教育略史
2000年 デルベンタ市のギムナジウムにてボランティアによる日本語教室開講
在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本大使館にて日本語教室を開講
2003年 ビエリナ市の外国語学校にて初心者のための日本語教室開講
2004年 バニャ・ルカ市のNGO「マルコ・ポーロ」にて、初心者向けの日本語教室を開講
2006年 在ボスニア・ヘルツェゴビナ日本大使館に代わり「BH-日本友好協会」の下、初級者コース開講

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