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日本語教育

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■ 2009年度
デンマーク

日本語教育の実施状況
教育制度と外国語教育
学習環境
教師
教師会
日本語教師派遣情報
学習目的
●シラバス・ガイドライン
●評価・試験
日本語教育略史
参考文献一覧

●2006年海外日本語教育機関調査結果
機関数集計円グラフ 教師数集計円グラフ 学習者数集計円グラフ
海外の日本語教育の状況について機関・教師・学習者を円グラフ化しました。

日本語教育の実施状況

●全体的状況
【沿革】
 日本語教育の歴史は、コペンハーゲン大学が最も古く1968年に、次にオーフス大学が1971年に日本学科を開設した。コペンハーゲン商科大学は経済専門大学だったが、1980年代末、経済に外国語(当時は英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語)を組み合わせたクラスが開設され、1992年より日本語とロシア語が加えられた。
 中等教育(高校)においては、日本語は1986年より試行として、1993年より正式に第3外国語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロシア語、日本語の5言語の中から1つ選択)に認定されたが、アナス・フォー・ラスムセン前内閣の欧州注目主義政策により、2005年より実施された高等学校教育改革法の波紋を受け、日本語は第3外国語のカテゴリーより外された。

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【背景・特徴】
 デンマークでは、大学3校、高等学校1校、高等学校に相当する高等準備学校1校において日本語教育が行なわれている。なお、デンマークにおいては地方分権も非常に進んでおり、学校教育もまたその例外ではない。初等・中等教育は教育省及び地方自治体、高等教育は科学技術開発省の管轄で、それぞれ予算や法的枠決めを決定する。ただし、学校の運営・実務等は全て各校に一任されている。



●最新動向
 青少年の絶対数は、過去減少を続けたものの2003年より増加が見られる。初・中等教育については、2004年までは高校側としても今後とも日本語教育を継続していく方針だったが、2005年より施行された高等学校教育改革法(欧州統合のため欧州の言語を重視する。)により、日本語は第3外国語のカテゴリーより外されたため、今後の高等学校における日本語教育の継続が危惧される。また、昨今の中国経済の急速な伸び、並びに欧州における EU及び東欧へ関心が高まっているためか、日本語教育への関心が相対的に低くなる傾向にある。
 2005年に北欧においてフィンランドとともに当国で初めて開始された日本語能力試験は、直近の2008年は願書申請者が106名だったのに対し、実際の受験者数は1級が16名、2級が39名、3級が20名、4級が9名の合計84名。2006年は申請者70名(受験者数67名)、2007年は申請者84名(受験者数74名)だっため、毎年受験者数は上昇している。また、日本とデンマーク間では、2007年10月からワーキング・ホリデー・プログラムが開始され、同プログラム参加者がデンマーク帰国後、引き続き日本語学習を継続する例も見られる。


●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
 初等教育において日本語教育は行なわれていないが、中等教育(高等学校)段階において、日本語は1986年より試験的に、また1993年よりドイツ語、フランス語、イタリア語及びロシア語と並び正式に第3外国語(5言語の中から1つを選択)に認定され、現在、ロングステッド高校、また2002年よりフレデリクスベァVUC(成人教育センター)高等準備学校において日本語教育が行なわれている。
 以前はロングステッド高校、ヴォーディングボー高校、オーフス国立高校そしてムーラネ高校の4校であったが、4年ほど前にムーラネ高校が生徒数減少のため日本語教育を中止したのと前後して、エスパゲァ高校が日本語教育を開始したが、ここでも2001年度より生徒数減少のため日本語教育を休止した。更にヴォーディングボー高校も2005年度より休止した。また、オーフス国立高校も学内改革に伴い2007年度より日本語教育を中止した。
 ちなみに、第1外国語は英語、第2外国語はドイツ語またはフランス語である。昨今、デンマークにおける青少年の絶対数減少及び高等学校教育改革法の影響を受けている。
 青少年の絶対数は、過去減少を続けたものの2003年、2004年より増加が期待され、高校側としても今後とも日本語教育を継続してゆく方針であったが、前述のように、2005年より施行された高等学校教育改革法(欧州統合のため欧州の言語を重視する。)により、日本語は第3外国語より外されたため、今後の高等学校における日本語教育の継続が危惧される。
【高等教育】
 現在、コペンハーゲン大学、オーフス大学並びにコペンハーゲン商科大学において、日本語教育が行なわれている。日本語教育の歴史は、コペンハーゲン大学が最も古く1968年に、追ってオーフス大学が1971年に日本学科を開設した。コペンハーゲン商科大学は経済専門大学であったが、1980年代末、経済に外国語を組み合わせたクラスが開設され(当時は、英語、ドイツ語、フランス語及びスペイン語)、1992年からそれに日本語とロシア語が加えられた。また、2003年度からは、さらに中国語が加えられ、日本学科(Japan Studies Program)もアジア学科(Asian Studies Program)と改名された。
 大学においても、青少年の絶対数の減少が取り沙汰されているが、いまだ深刻化はしていない。また、大学生の場合就職が間近であるため、学科を選択するにあたり、アジアの中でも急速な経済成長を遂げている中国へのビジネスチャンスを狙い中国語を選択する等の世界経済情勢からの影響は大きいと思われる。その他、予算削減の一環として学部の数を減らす(傘下の研究室の数を増やす)傾向がみられるが、それが日本語教育にどの様な影響を及ぼすかは未知数である。
【学校教育以外】
 デンマークは、世界的にも有名なグルントヴィ(国民一般の教養を向上させるための国民高等学校の創始者)思想の発祥地でもあり、成人教育制度が発達しており、政府・教育省も力を入れている。成人教育施設のほとんどは、地方自治体の補助金で運営される夜間学校であり、日本語教育が行なわれている施設もある。その他、商業ベースの言語学校においても日本語教育が行なわれている。

教育制度と外国語教育
●教育制度
【教育制度】
 9-3制。
 前期中等教育が一貫教育で9年間(7〜15歳)。後期中等教育が3年間(15〜19歳)で高等学校、基礎職業学校など。大学は学士課程が3年間で、修士を含めた課程は5年間。9年間が義務教育。
【教育行政】
 初等・中等教育は教育省及び地方自治体、高等教育は科学技術開発省の管轄で、予算や法的枠決めを決定する。ただし、学校の運営、実務等はすべて各校に一任されている。



●言語事情
 デンマーク語。
 グリーンランドとフェロー諸島では、現地の言語が使用されている。


●外国語教育
 第1外国語は英語。
 第2外国語はドイツ語またはフランス語。
 第3外国語は欧州言語選択。

学習環境
●教材
 デンマーク教育省及び科学技術開発省は、教科書の選定・認定は行なっておらず、教科書の選択は、各校、ひいては担任の教師に一任される。また、日本で見られる教科書等の利用度は低く、小説、雑誌、新聞記事及び教師作成資料等が主流を成す。
【初等・中等教育】
 『Gakken: Japanese for Today』及び、『HBJ: Yasashii Nihongo Nyumon』の他、教師作成による冊子、他の日本語学習教材、本や雑誌の写し等が主流。
【高等教育】
 初級の日本語クラスでは、『Genki: An Integrated Course in Elementary Japanese Ⅰ, Ⅱ』や『Kanji and Kana. A Handbook of the Japanese Writing System』(Tuttle出版)、が使用されているが、それ以外は新聞、小説、論文等の写しや、教師作成の資料が使用される。
【学校教育以外】
 『JAPANESE FOR EVERYONE』名柄迪ほか(学習研究社)、『AN INTRODUCTION TO MODREN JAPANESE』水谷修ほか(ジャパンタイムズ)、『JAPANESE FOR BUSY PEOPLE』国際日本語普及協会(講談社インターナショナル)等英語を使用した教材及び教師作成の教材を活用。

●マルチメディア・コンピューター

 デンマークには統一の基準がなく学校や地域によって違う。コペンハーゲン大学では、各教室にはスクリーン、プロジェクター、パソコンは備え付けられていない が、コンピューター・ルームがあるので、マルチメディアやコンピューターが必要 な際には使用できる。授業時間が限られていることもあり、授業中はマルチメディア・コンピューター等の視聴覚機材はほとんど使っていない。授業以外の時間に学生有志が日本関連の映画や番組の上映を行なうこともある。

教師
●資格要件
 修士号取得。

●教師研修
 逐次、再教育が行なわれている。
教師会
●日本語教育関係のネットワークの状況
 デンマークにおいては、唯一「高等学校及び高等予備学校日本語教師会」が存在する。現在5名の日本語教師及び日本語教育関係者達が、政府教育関係者及び他の言語教育関係者との連絡及び横のネットワーキングとしてメールにて意見、情報交換を実施している。
 その他、デンマークのみの日本語教育関係のネットワークではないが、コペンハーゲン大学アジア研究所内に、北欧5ヶ国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド及びアイスランド)が共同運営するNIAS(Nordic Institute of Asian Studies)が存在する。このネットワークはインフォーマルなものだが、参加者は約70名であり、コペンハーゲン大学に勤務する日本専門研究員が、研究活動、ニュースレター発行、講演会の実施等を中心に北欧5ヶ国における日本を含めたアジア研究のコーディネートを行なっている。

★教師会・学会一覧へ

日本語教師派遣情報
国際交流基金、JICAからの派遣は行なわれていない。

●その他からの派遣
関西外国語大学
 ・オーフス大学 1名

国際インターンシッププログラム
 ・コペンハーゲン大学 2名
学習目的(2006年海外日本語教育機関調査結果)

 
1.
日本の文化に関する知識を得るため  
9.
日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入)  
 
2.
日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため  
10.
日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため  
 
3.
日本の科学技術に関する知識を得るため  
11.
母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため  
 
4.
大学や資格試験の受験準備のため  
12.
日本語という言語そのものへの興味  
 
5.
日本に留学するため  
13.
国際理解・異文化交流の一環として  
 
6.
今の仕事で日本語を必要とするため  
14.
父母の期待に応えるため  
 
7.
将来の就職のため  
15.
その他  
 
8.
日本に観光旅行するため   (1.〜15.から5つ選択)  
初等・中等教育/学習の目的棒グラフ 高等教育/学習の目的棒グラフ 学校教育以外/学習の目的棒グラフ
日本語教育略史
1968年 コペンハーゲン大学にて日本語学科開設
1971年 オーフス大学にて日本語学科開設
1992年 コペンハーゲン商科大学の外国語クラスに日本語追加
1993年 中等教育(高校)において第3外国語の1つに認定
2005年 高等学校教育改革法により、第3外国語から外される
初めての日本語能力試験実施
参考文献一覧
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国別一覧へ




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