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■ 2009年度
アイスランド

日本語教育の実施状況
教育制度と外国語教育
学習環境
教師
教師会
日本語教師派遣情報
学習目的
●シラバス・ガイドライン
●評価・試験
日本語教育略史
●参考文献一覧

●2006年海外日本語教育機関調査結果
機関数集計円グラフ 教師数集計円グラフ 学習者数集計円グラフ
海外の日本語教育の状況について機関・教師・学習者を円グラフ化しました。

日本語教育の実施状況
●全体的状況
【沿革】
 1999年頃アイスランド大学において初めてのアジアの国のコースとなる日本コースの発足が検討されたが、資金面の問題により実現されなかった。その後、2001年にレイキャビク及び東京に大使館が相互開設され、国際交流基金及びスカンジナビア・ニッポンササカワ財団の支援を得て、2003年9月に日本コースが開講された。日本語や日本文化に対する関心は高く、初年度のアイスランド大学日本コースの登録者数は英語に次いで2番目に多いものとなった。2004年6月に無事1年目が終了し、交換留学制度や国費留学制度等で計8名の学生が日本留学を果した。近年は、日本の大学12校と交換留学提携を結んでおり、毎年10名前後の交換留学生が日本で勉学に励んでいる。

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●最新動向
 2007年9月にはアイスランド大学日本コース5期生が学習を開始し、日本語以外にも、日本の宗教、教育問題、ポップカルチャー等の分野の講義及び学生のディスカッションやプレゼンテーション等を織り込んだ授業を実施している。
 アイスランド大学では、在留邦人との交流により日本語能力を高め、対日理解を促進するため、毎年1月に、在アイスランド日本国大使館との共催でジャパンフェスティバルを開催している。また、毎年4月には日本語学習者対象のスピーチコンテストが日本国大使館との共催で行なわれ、参加者の増加と共に国内での日本語教育の認知度も高まってきている。日本や日本文化に対する関心の高まりを受けて、大学は、3年目コース設立を検討中である。
 学校教育以外の民間学校では、日本語Ⅰの実施が継続されている他、初級及び中級程度の学生が個別指導を受けている。日本語能力試験を受けた学生はまだ少数であるが、2級までとった者が数名いる。2005年からデンマークでも受けられるようになったので日本コースの講師が受験を勧めている。
 なお、2009年5月現時点の段階では、初等中等教育における日本語教育機関数は3機関(中学校1校、高校2校)、高等教育における機関数は1機関、民間日本語教育機関数は2機関である。

●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
 中等教育における日本語の位置付けは、カリキュラムが定める選択科目の中の1つである。そのため一定の定員を満たしていなければ継続が出来ず、毎年開講されるかどうかは決まっていない。2008年度においては、日本語コース受講者は高校2校において35 名であった。学習期間は1年間であり、日本語学習のみならず日本文化の紹介も取り入れており、学校の課外授業で日本料理調理実習等を実施している。
【高等教育】
 2003年9月よりアイスランド大学人文学部で日本コース開講。当初は、1年間のみの副専攻科目としてスタートした。読む・書く・聞く・話すの四技能を均等に学び、1年目終了で日本語能力試験4級レベルに達する。2007年には2年目コースが設立され、主専攻科目として受講することが可能となった。2008年6月に2年目コース1期生を輩出し、2年目コースを終えた学生数名は、2008年秋学期より、日本の大学に交換留学生として送られ、2009年夏に帰国、BA論文を書いて、丸3年間180ECTS(European Credit Transfer System:ヨーロッパ共通互換単位)単位を日本語・日本文化関係科目のみで取得し、日本語主専攻で卒業する予定。 《アイスランドの大学は3年制で、単位はECTSを使用。日本語学科は、このうち最初の2年間をアイスランド大学で学び、3年目に交換留学制度を使って日本または他の海外の大学で学び、BA論文を書いて卒業するというシステムをとっている。1年間に60ECTS単位を取得し、その内訳は、40ECTSが日本語、20ECTSが日本文化や日本社会の学習・研究に割り当てられている。》
【学校教育以外】
 民間の日本語教育機関において、20名が受講している。他に日系アイスランド人の子供達約7名が週1回集まり、2時間日本語の勉強をしている母国語教室がある。また、アイスランド国立大学において夏季休暇中に実施される子供向けプログラム『University for Young People』においても、日本語のプログラムが組まれている。
教育制度と外国語教育
●教育制度
【教育制度】
 10-4-3制。
 初・中等前期教育 6〜12歳(小学校)、12〜16歳(中学校)
 中等後期教育   16〜20歳(高校)
 高等教育      20〜23歳(大学)
 義務教育は6歳から16歳までの10年間。通常、初等教育と中等前期(6〜16歳)の一貫教育だが、別々の場合もある。
 中等後期(高校)は原則として次の4種類に分かれる。
  (1)職業コース
  (2)大学入学資格取得学術コース
  (3)(1)と(2)の混合コース
  (4)特殊職業コース
【教育行政】
 教育・科学・文化省がすべての教育に責任を有している。

●言語事情
 アイスランド語が公用語であるが、若い世代を中心に英語能力が非常に高い。

●外国語教育
 4年生で英語、7年生でデンマーク語を学び始める。(必修)

外国語の中での日本語の人気
 日本語の人気は高く、2003年9月及び2006年9月開講時の日本コースの登録者数は英語に次いで2番目に多く、それ以降は安定した登録者数を確保している。また大学で開催された中等教育履修生の「体験日本コース」もすぐ定員になってしまう等、全体的に日本語の人気は高い。
学習環境
●教材
【初等・中等教育】
 現在、主教材として『初級日本語げんき』坂野永理ほか(ジャパンタイムズ)、『Hiragana in 48 Minutes』、『Katakana in 48 Minutes』、『JAPANESE FOR YOUNG PEOPLE』国際日本語普及協会(講談社インターナショナル)、『ICUの日本語:初級Japanese for College Students:Basic vol.1〜3』国際基督教大学(講談社インターナショナル)、『JAPANESE FOR BUSY PEOPLE』国際日本語普及協会(講談社インターナショナル)及び教師が独自に作る教材を使用。副教材として、『4級問題集 日本語能力試験対策』(凡人社)や『カタカナおけいこ』(KUMON)など使用。
【高等教育】
 現在、アイスランド大学の日本コースでは、『ICUの日本語:初級Japanese for College Students:Basic vol.1〜3』(前出)を教科書として使用。この教科書に沿って、四技能に関する教材を独自に作って使用している。その他には、『みんなの日本語』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)シリーズ、『初級日本語げんき』(前出)、『楽しく聞こう』文化外国語専門学校(文化外国語専門学校)、『わくわく文法リスニング99』小林典子ほか(凡人社)、『BASIC KANJI BOOK』 加納千恵子ほか(凡人社)など、さまざまな教材を各教師が参考にしている。
【学校教育以外】
 主教材として、教師が独自につくる教材を使用。副教材として、『初級日本語げんき』(前出)、『JAPANESE FOR BUSY PEOPLE』(前出)を使用。

●マルチメディア・コンピュータ
 アイスランド大学日本コースでは、学生の使用するコンピュータは、すべて日本語フォントの使用や日本語のホームページの閲覧が可能。講義でもホームページ紹介やパワーポイントを使用。
教師
●資格要件
【初等・中等教育】
 教員免許がなくても教えられるが、教員免許保持者に比べ給料が大きく下がる。
【高等教育】
 アイスランド大学では、規則として講師は修士号保持者以上でなければならない。現在の日本語教師は博士号保持者。
【学校教育以外】
 特に資格は問われない。

●日本語ネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割
 現在、大学の日本語教育担当教師、アシスタント計3名ともに日本語ネイティブ。日本語を教える高等学校2校共に日本語ネイティブ教師2名が担当。

●教師研修
 現職の日本語教師対象の研修はない。
教師会
●日本語教育関係のネットワークの状況
 日本語教育関係のネットワークはない。
 ただし、北欧5ヶ国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、アイスランド)が共同運営するNIAS(Nordic Institute of Asian Studies)がある(本部:デンマーク・コペンハーゲン大学アジア研究所内)。日本専門研究員が1〜2名勤務し、研究活動、ニュースレター発行、講演会実施等を中心に北欧5ヶ国における日本を含めたアジア研究のコーディネートを行なっている。
 また、3年毎に学会を開催し、日本及び韓国研究の全分野における学者の交流や意見交換を目的としたNAJAKS(Nordic Association for Japanese and Korean Studies)がある。2004年の学会で初めてのアイスランド代表理事が選出された。

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日本語教師派遣情報
 国際交流基金、JICAからの派遣は行なわれていない。
学習目的(2006年海外日本語教育機関調査結果)

 
1.
日本の文化に関する知識を得るため  
9.
日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入)  
 
2.
日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため  
10.
日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため  
 
3.
日本の科学技術に関する知識を得るため  
11.
母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため  
 
4.
大学や資格試験の受験準備のため  
12.
日本語という言語そのものへの興味  
 
5.
日本に留学するため  
13.
国際理解・異文化交流の一環として  
 
6.
今の仕事で日本語を必要とするため  
14.
父母の期待に応えるため  
 
7.
将来の就職のため  
15.
その他  
 
8.
日本に観光旅行するため   (1.〜15.から5つ選択)  
初等・中等教育/学習の目的棒グラフ 高等教育/学習の目的棒グラフ 学校教育以外/学習の目的棒グラフ
日本語教育略史
2003年 アイスランド大学にて日本コース開設
2007年 アイスランド大学で2年目コース(主専攻)開設

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