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●日本語教育の実施状況 ●教育制度と外国語教育 ●学習環境 ●教師 ●教師会 ●日本語教師派遣情報 |
●学習目的 ●シラバス・ガイドライン ●評価・試験 ●日本語教育略史 ●参考文献一覧 |
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●全体的状況
【沿革】
イタリアにおける日本語教育の歴史は古く、19世紀後半には大学で日本語が教えられ始めている。依然、イタリアの日本語教育の中心は大学にあると言えるが、近年は大学以外の教育機関で学習する人の数も増加してきている。
★日本語教育略史へ
【背景】
イタリアにおいては、日本文化は、好意的に受けとめられており、食、武道、映画、文学、インテリア、漢字等、日本文化への関心は引き続き高まっている。特に日本のマンガやアニメは若者を中心に非常に好まれており、それが動機となって日本語学習を始める人も最近増えている。
【特徴】
日本語は主に大学の日本研究(人文科学系研究が多い)の一環または選択外国語科目として学習されているが、最近では、より実用的な目的で学習する人の数も少しずつ増えて、学習の場も多様化してきている。
●最新動向
現在、イタリアにおける日本語学習者数は、約5,000名で、その内訳は、大学における学習者が約4,000名、高校(課外活動の中の授業により、ごく初歩のみを学ぶ学習者がほとんど)が約300名、その他の公立・民間機関における学習者が約700名である。(2006年海外日本語教育機関調査)
イタリアにおける日本語教育は、大学での教育が中心であったが、最近多様化しており、高校の課外活動選択科目や観光ガイド資格試験に日本語が加えられる動きが出ている。
2009年春に実施されるイタリアにおける高等学校修了資格試験「maturita」において、初めて日本語が選択科目の一つとなり、ピエモンテ州ノバラ市で実施されることになった。また、UPTER(ローマ市民大学)の夏期講座で初めて日本語のコースが開講され、10月からの年間コースに採用されることとなった。ロンバルディア州ミラノ県中等教育監理監督局では、2003〜2007年に「ヨーロッパでもう一つの文化と出会うために-日本語・中国語・アラビア語を話そうプロジェクト」を実施、2008年からは、各学校・地区の自立・主導で実施されるようになり、各言語別コースガイドも開発された。
また、2000年秋からの大学教育制度改革により、学士号取得に最低4年を必要とし、実際にはさらに長期間を要していた従来の制度が変わり、3年で学士課程を終え、さらに2年で専門(修士)課程を終えるシステムとなった。大学での日本語教育もこの制度改革の影響を受けており、日本研究専攻学科を擁する大学では、3年間で日本語の基礎的な知識を習得し、その後2年間で専門的な研究を行なうための上級日本語を習得できるよう、コースの再編成を行なってきた。しかし、3年で卒業し、すぐに社会に出る者にとっては、基礎から積み上げていくようなスタイルのコースよりも、むしろ、当初から卒業後の就職・実務に役立つような実用日本語の学習に重点を置くべきではないかとの声もあり、どのあたりに学習の目標をおくべきか、様々な議論がある。また、日本語の学習希望者の増加に見合う教員数増が難しいため、大教室での語学の授業を余儀なくされるなどの状況があり、様々な学生のニーズにどのように応えるべきかが、大学における日本語教育の大きな課題となっている。
●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
初・中等教育における外国語教育では、依然として欧州言語に重点が置かれているが、今般、高等学校修了資格試験「maturita」で、初めて日本語が選択科目の一つとなり、ピエラモンテ州ノバラ市で実施されることになった。この試験は州単位で実施され、試験問題も州単位で作成され、一人でもこの科目で試験を受けることを希望する学生がいれば、その州は試験を実施しなければならない。
現在、中学・高校で正規科目として日本語が教えられているところはほとんど存在しないが、日本語に関心を持つ生徒は多く、そのニーズに応え、現在は、ロンバルディア州をはじめとして、課外活動の一環として日本語を学習できる高校が増えている。
【高等教育】
現在、計20大学23学部で日本語が教えられている。うち、日本研究で学士が取得できる5つの大学(ナポリ大学「オリエンターレ」(旧ナポリ東洋大学)、ヴェネツィア大学「カ・フォスカリ」、ローマ大学「ラ・サピエンツァ」、フィレンツェ大学、トリノ大学)では日本研究専攻学生の必須科目として、その他の大学では選択外国語として、日本語が教えられている。
【学校教育以外】
イタリアにおいて、現在、日本語が常設コースとして教えられている、学校教育以外の機関は、公的機関によるものがほとんどである。民間の機関では、特に外国語学校の中で受講者がいる際に限って日本語のコースが設けられたり、個人レッスンを行なったりするものが多い。
主な公的日本語教育機関には、国際交流基金ローマ日本文化会館、イタリア外務省所管の伊アフリカ・アジア研究所(ローマ支部、ロンバルディア支部、エミリア・ロマーニャ支部)等がある。また、2008年より、UPTER(ローマ市民大学)の夏期講座で初めて日本語が開講され、10月からの年間コースにも採用されることとなり、受講者数を順調に伸ばしている。
| 初等教育 (5年間) |
小学校 6歳から。ただし、保護者の希望により、5歳半からの就学も可能 |
| 前期中等教育 (3年間) |
中学校 |
| 後期中等教育 (5年間) |
高校 文科系、理科系、初等教育教員養成系、芸術系、職業訓練系、技術系、音楽専門系、保育学校教員養成系(4年間)等 その他、農業、商業、工業、観光、ファッション等専門学校 |
| 高等教育 (3年間+2年間) |
大学(3年で学士課程修了、さらに2年で専門(修士)課程修了) その他、医科系(6年間+3年間)、美術系アカデミー(3年間)等 |
大学入試での日本語の扱い
大学入試で日本語は扱われていない。
●日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割
課外活動として日本語の授業が行なわれている高校では、近隣の大学で教える日本語ネイティブ講師、民間機関の日本人講師、その他、高校の所在地に在住する日本人が、教壇に立っていることが多い。また、正規科目として日本語を教える日本人も少数いる。 大学レベルでは、教授1名、准教授1名、研究員1名、日本語母語話者講師は20数名ほどいる。学校教育以外の機関における日本人講師については、その機関所在地在住の日本人が教えていることが多い。
●教師研修
日本語教師会である「イタリア日本語教育協会」(AIDLG, Associazione Italiana Didattica Lingua Giapponese)が、年に1度、日本語教育の専門家を招き、イタリア国内の日本語教師を対象に、教授法研修会を開催している。
現職教師研修プログラム(一覧)
【プログラム名】イタリア日本語教育協会(AIDLG)主催日本語教育研修会
【対 象】AIDLG会員を中心に、イタリアで日本語教育に携わる教師
【内 容】年に1度、2〜3日程度、日本から1〜2名程度の講師を招き、セミナー形式またはワークショップ形式にて集中研修を行なう。
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1.
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日本の文化に関する知識を得るため |
9.
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日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入) | |||||
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2.
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日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため |
10.
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日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため | |||||
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3.
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日本の科学技術に関する知識を得るため |
11.
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母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため | |||||
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4.
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大学や資格試験の受験準備のため |
12.
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日本語という言語そのものへの興味 | |||||
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5.
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日本に留学するため |
13.
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国際理解・異文化交流の一環として | |||||
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6.
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今の仕事で日本語を必要とするため |
14.
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父母の期待に応えるため | |||||
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7.
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将来の就職のため |
15.
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その他 | |||||
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8.
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日本に観光旅行するため | (1.〜15.から5つ選択) | ||||||
| 19世紀後半 | A.Severini がフィレンツェの国立高等学校に日本語講座を開設。その直後、ローマ大学でC.Valenziani が日本語科の教授に任命される。 |
| 1873年 | 岩倉具視使節団訪問後、ヴェネツィアの商業高等学校で実用日本語コースが開設される。 |
| 1903年 | G.Gattinoni がナポリ東洋学院(現ナポリ大学「オリエンターレ」)の日本語教授に就任、教材・文法書の作成に着手する。 |
| 1980年 | 1980年代から、日本文学研究のためだけではなく、他の分野の研究遂行を目的として、また、より実用的な理由により、日本語を学習する人が増えてきた。 |
| 1985年 | イタリア日本語教育協会(AIDLG, Associazione Italiana Didattica Lingua Giapponese)が成立される。 |
| 1986年 | 1986年からローマで、1989年からミラノで日本語能力試験が実施されている。 |
| 1990年〜 | 1990年代に、学習者数が急増、日本語能力試験受験者も増えた。 |
| 2000年〜 | 2000年前後から南部・島嶼部等に日本語教育が広まるとともに、2000年代には、課外活動として日本語が教えられる高校が急増、学習者の層とニーズが多様化している。 |