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■ 2009年度
レバノン

日本語教育の実施状況
教育制度と外国語教育
学習環境
教師
教師会
日本語教師派遣情報
学習目的
●シラバス・ガイドライン
●評価・試験
日本語教育略史
●参考文献一覧

●2006年海外日本語教育機関調査結果
機関数集計円グラフ 教師数集計円グラフ 学習者数集計円グラフ
海外の日本語教育の状況について機関・教師・学習者を円グラフ化しました。

日本語教育の実施状況
●全体的状況
【沿革】
 レバノンでは1990年の内戦終了後より日本語教育が幾つかの高等教育機関で採用されてきたが、治安情勢の不安定性、教師不足等から継続的に講座を開講している教育機関は存在しなかった。2001年より2004年までハリーリ・カナディアン大学(Hariri Canadian Academy of Sciences and Technology)にて国際交流基金の日本語教師助成プログラムにより日本語講座が開講されていたが、学生数の減少及び当地治安情勢から閉講となった。しかし、2005年2月からベイルート・セントジョセフ大学(Saint-Joseph University of Beirut)言語・翻訳研究所にて、慶應義塾大学との交換留学プログラムで在留していた日本人学生によって日本語講座が開講された。その後、2008年3月に同大学に設立された学術交流日本センター(Japan Academic Center)がその運営を引き継いでおり、現在、慶應義塾大学の非常勤研究者(日本人)が同センターの副所長を務め、講座運営を担うとともに、唯一の日本語教師として日本語を教えている。

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【背景】
 レバノンでは、地理的・歴史的観点より欧米とのつながりが深く、これらの言語を学ぶ者は多いが、日本を始めとするアジア言語の学習者は非常に少ない。近年は若い世代を中心に、日本のアニメ、ゲームソフト、最先端技術、生け花や空手などの伝統文化、武道に興味を持つものも多く、そのような興味をきっかけとして、日本語を学ぶ学習者が多い。
【特徴】
 2005年2月に、セント・ジョセフ大学に初級レベル修了を目標とした日本語講座が開講された。また、同大学は2学期制をとっており、秋学期は9月から1月まで、春学期は2月から6月まで開講されている。日本語講座は1学期につき、それぞれ20時間コース、30時間コース、40時間コースの3種類があるが、実際に過去2年間に開講したクラスは全て20時間コースとなっている。

●最新動向
 2005年2月より日本語講座を開講しているベイルート・セントジョセフ大学では、2009年5月現在、5講座が開講されており、合計36名が学んでいる。同講座は学外の日本語学習者も参加することができ、6割が学外の学習者となっている。 また、受講者の年齢層は幅広く、16歳から60歳代までバラエティに富んでいる。2009年3月に第1回日本語スピーチコンテトを開催し、8名が出場した。

●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 セント・ジョセフ大学において、通訳・翻訳学部の学生に対しては選択必修科目の一つとして、その他の学生に対しては、選択外国語科目の1つとして日本語講座を開講している。卒業時の到達レベルは日本語能力試験3級程度である。また、卒業生の中には文部科学省国費留学生(研究留学生)として、日本に留学中の者もいる。
【学校教育以外】
 当地語学学校(私立)で不定期に個人向け日本語講座を開講している。

教育制度と外国語教育
●教育制度
【教育制度】

 教育制度は大別してアメリカ式(6-3-3)、フランス式(5-4-3)があるが多くはアメリカ式を採用している。義務教育は6年間である。

【教育行政】
 教育行政は教育省が所掌し、教育大臣が統括している。この他、パレスチナ難民キャンプではUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)により初等教育施設(小・中学校)及び高等学校が運営されている。

言語事情
 公用語はアラビア語。
 都市部では、フランス語、英語が広く使われている。

外国語教育
 学校により異なる。

外国語の中での日本語の人気
 英語、フランス語等欧米の言語と比べて、日本語の人気は高いとは言えない。
学習環境
教材
【初等・中等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 『みんなの日本語初級Ⅰ・Ⅱ』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)
【学校教育以外】
 語学学校独自の教材

●マルチメディア・コンピューター
 セント・ジョセフ大学では、パワーポイントによるプレゼンテーションや、ビデオ、リスニング教材が導入されている。
教師
●資格要件
【初等・中等教育】
日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 特に必要なし。
【学校教育以外】
 特に必要ないが、語学学校独自の研修を受ける必要がある。

●日本語教師養成機関(プログラム)
日本語教師養成を行っている機関、プログラムはない。

●日本語のネイティブ教師(日本人教師)の雇用状況とその役割
【高等教育】
 日本語講師常勤ポストは、セント・ジョセフ大学だけである。
【学校教育以外】
 非常勤の日本人講師だけである。

●教師研修
 現職の教師対象の研修は行なわれていない。

教師会
●日本語教育関係のネットワークの状況
 国内に日本語教育関係のネットワークはないが、中東諸国(エジプト、アラブ首長国連邦、イエメン、イラン、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、トルコ、バーレーン、モロッコ、ヨルダン、レバノンほか)の日本語教師のネットワークがある(国際交流基金カイロ日本文化センターが主催)。

★教師会・学会一覧へ

日本語教師派遣情報
 国際交流基金、JICAからの派遣は行なわれていない。

●その他からの派遣
 国際親善文化交流協会(NGO)が、2001年からハリーリ・カナディアン大学に対して、毎年1名の日本語教師を派遣していたが、日本語学習者の減少及び治安情勢から2004年の講座を最後に閉講となった。
学習目的(2006年海外日本語教育機関調査結果)

 
1.
日本の文化に関する知識を得るため  
9.
日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入)  
 
2.
日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため  
10.
日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため  
 
3.
日本の科学技術に関する知識を得るため  
11.
母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため  
 
4.
大学や資格試験の受験準備のため  
12.
日本語という言語そのものへの興味  
 
5.
日本に留学するため  
13.
国際理解・異文化交流の一環として  
 
6.
今の仕事で日本語を必要とするため  
14.
父母の期待に応えるため  
 
7.
将来の就職のため  
15.
その他  
 
8.
日本に観光旅行するため   (1.〜15.から5つ選択)  
高等教育/学習の目的棒グラフ
日本語教育略史
1990年 高等教育機関で日本語教育開始(すべて閉講)
2001年〜
2004年
ハリーリ・カナディアン大学にて日本語講座実施
2005年 ベイルート・セントジョセフ大学言語・翻訳研究所にて日本語講座開講
2007年 ベイルート・セントジョセフ大学に学術交流日本センター設立

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