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日本語教育

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■ 2009年度
サウジアラビア

日本語教育の実施状況
教育制度と外国語教育
学習環境
教師
教師会
日本語教師派遣情報
学習目的
●シラバス・ガイドライン
●評価・試験
日本語教育略史
参考文献一覧

●2006年海外日本語教育機関調査結果
機関数集計円グラフ 教師数集計円グラフ 学習者数集計円グラフ
海外の日本語教育の状況について機関・教師・学習者を円グラフ化しました。

日本語教育の実施状況
●全体的状況
【沿革】

 サウジアラビアの日本語教育は、1994年、キング・サウード大学言語翻訳学部アジア言語学科内に日本語ユニット(学科に相当)が開設されたことに始まった。現在のところ湾岸諸国内では唯一、学士号学位を授与する公的教育機関であることから、湾岸諸国における日本語教育の中核を担う役割を期待されている。
 キング・サウード大学の日本語ユニットは、2000年6月に初めての卒業生を輩出し、日本企業への就職等が実現した。また2006年より1年間、日本政府国費留学生(日本語・日本文化研修)として3名が筑波大学に留学した。国際交流基金主催の訪日研修にも同専攻学生(2名、長期・短期各1名)がほぼ毎年参加している。
 また、大学の計画では、近い将来海外の大学との提携を結び、第2学年生を1年程度語学留学させるとのことであるが、実施の可能性については明らかにされていない。(フランスとスペインにはそれぞれ30名程度が留学)

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【背景】
 日本とサウジアラビアの交流は、日本のエネルギー政策の観点から当初経済面での交流が主流であったが、交流の多様化を図り文化・人物交流等も積極的に進めるべきであるとの認識が両国で共有された結果、その一環として同大学にて日本語講座を開設することとなった。
【特徴】
 キング・サウード大学日本語ユニットは、言語翻訳学部アジア言語学科の中に位置づけられており、言語学的アプローチで日本語を習得するのみならず、日本語を通して全般的な日本理解を深め、日・サウジ両国関係の更なる促進に寄与する人材の育成を目指している。

●最新動向
 早稲田大学とキング・サウード大学との間で「交換研究員制度」が締結された。今後、双方の関係の発展が期待されている。また、言語翻訳学部では新学期より新たに中国語とスワヒリ語の開講を予定している。

●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 キング・サウード大学の日本語ユニットのみが公的な日本語教育機関である。日本語教育の目的は、学部設置の経緯もあり、翻訳や通訳のできる人材を養成することである。
【学校教育以外】
 在ジッダ総領事館において、1999年4月から6月まで日本語講座を実施。
 ジェッダにあるアブドルラティフ・ジャミール・センターの社員研修所において、一般向けの日本語講座が実施された。2009年1〜3月は男性、4〜5月半ばは女性対象。

教育制度と外国語教育
●教育制度
【教育制度】
 6-3-3制
 初等・中等教育機関として小学校(6年間)、中学校(3年間)、高等学校(3年間)があり、高等教育機関として大学(通常は5年)および2年制の短期大学、教員養成大学等がある。男女別学。国公立の場合、大学卒業まで教育費は無料。

【教育行政】
 初等・中等教育、小学校教員養成、特殊教育及び生涯・社会人教育を教育省が、高等教育を高等教育省が管轄している。また、技術高校、技術短大、職業訓練センターを技術教育職業訓練庁が管轄している。女子教育に関しては2002年に女子教育庁が教育省に統合され、現在は教育省が管轄している。2004年には女子高等教育分野の管轄が高等教育省に移管された。
 14歳以下の若年層が総人口の約半数を占めるサウジアラビアでは、ここ数年高校卒業者数が30万人近くにも達している。政府は新たなセイフティーネットとしてこれらの高校卒業生が全て高等教育機関に入学できることを目標としている。まず2008年10月より、国立大学では新入生枠が10%増加された。そのため、助手・講師ともに大幅な増員が求められているが、慢性的な人材不足により、当面の間は外国人講師が求められることとなる。政府は大学教員のサウダイゼーション(サウジ人化)を掲げているものの、サウジ人の人材が必要数育成されるまでは外国人講師の需要は減ることはないであろう。

●言語事情
 公用語はアラビア語。ただし、都市部では外国人労働者が多いため、英語が通じる。

●外国語教育
 小学校6年生より、英語(必修)が教えられている。現在は試験的に小学校4年生にも英語教育が行われている。近年の教育改革では、特に英語教育に力を入れているため、その他の外国語教育に関しては以前よりも存在感が薄れつつある。

外国語の中での日本語の人気
 従前から、日本を含むアジアへの関心が高く、また昨今のIT技術科等の進化により、インターネットやTV等を通じ、日本のポップカルチャーを代表とするアニメなどが特にサウジアラビアの若者層に浸透してきており、日本語に対する潜在的な人気も高い。このような背景もあり、2007年、アブドッラー国王のイニシアチブで創設されたサウジ政府奨学金留学制度の下、日本へ留学するサウジ人学生が急増している。2007年には約150名が、2008年には14名が訪日した。2009年度は約130名が留学予定。

大学入試での日本語の扱い
 大学入試で日本語は扱われていない。
学習環境
●教材
【初等・中等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
1.初級レベル
・『みんなの日本語ⅠⅡ』スリーエーネットワーク(スリーエーネットワーク)
・『毎日の聞き取り50日初級編』宮城幸枝ほか(凡人社)
・『みんなの日本語ⅠⅡ 聴解タスク25』牧野昭子ほか(スリーエーネットワーク)
・『みんなの日本語ⅠⅡ 初級やさしい作文』門脇薫ほか(スリーエーネットワーク)
・『初級からの日本語スピーチ』国際交流基金関西国際センター(凡人社)
・『みんなの日本語ⅠⅡ 初級で読めるトピック25』牧野昭子ほか(スリーエーネットワーク)
・『BASIC KANJI BOOK Vol.ⅠⅡ』加納千恵子ほか(凡人社)
2.中級レベル
・『中級へ行こう 日本語の文型と表現59』平井悦子ほか(スリーエーネットワーク)
・『中級を学ぼう』平井悦子ほか(スリーエーネットワーク)
・『中級日本語文法要点整理ポイント20』友松悦子ほか(スリーエーネットワーク)
・『INTERMEDIATE KANJI BOOK』加納千恵子ほか(凡人社)
・『イスラームの子どもの本』
・『毎日の聞き取りplus40』宮城幸枝ほか(凡人社)

【学校教育以外】
 日本語教育は実施されていない。

●マルチメディア・コンピューター
 サウジアラビアではキング・サウード大学の日本語ユニットでのみ日本語を学ぶことが出来るが、日本語へ興味を有していても正式に学ぶ場所を有さない多くのサウジ人は、インターネット等を通じ、日本に関する画像や映像を入手し、日本語の情報に触れ、独自に日本語を学習するケースも散見される。
 なお、本年度よりキングアブドルアジーズ科学技術都市(KACST)と日本のインデックス・ホールディングスが合意書を交わし、マルチメディアテクノロジーセンターを設立、日本より専門家を派遣してアニメーション、コンピュータグラフィック、およびコンピュータゲームなどのマルチメディア、デジタルコンテンツ産業の創出に必要な人材育成プログラムを実施予定。

教師
●資格要件
 サウジ人の日本語教員は存在しないので、資格、および研修制度については記述できない。以下は現地採用講師(外国人講師)の場合。

【初等・中等教育】
 日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 修士号以上の学位取得者(日本語教育関連分野が望ましい)。
学位号取得者の場合は、3年以上の日本語教育経験。
日本語講師養成講座(420時間)修了、日本語教育能力検定試験合格も考慮に入れている。
【学校教育以外】
 日本語教育は実施されていない。

●日本語教師育成機関(プログラム)
 サウジアラビアには日本語教師を養成する特別プログラムは存在しないが、キング・サウード大学日本語ユニットでは、将来の自国人日本語教師を育成するため、同学科の卒業生や在校生で成績優秀者を助手(ティーチング・アシスタント)として採用することを検討してきた。その結果、2008年9月の新学期から、同ユニット卒業生2名が採用されたが、1名は民間企業に就職したため、1名が助手として勤務している。
 助手として採用された者は、指導教官のもとで週8時間の授業を担当する。専任講師に昇格するためには、日本で専門分野(日本語教育関連)の修士号を取得しなければならない。留学に関わる費用は大学側が負担、留学期間中の給与も保証される。

●教師研修
 上記の通り。
教師会
●日本語教育関係のネットワークの状況
 国内に日本語教育関係のネットワークはないが、中東諸国(エジプト、アラブ首長国連邦、イエメン、イラン、カタール、サウジアラビア、シリア、チュニジア、トルコ、バーレーン、モロッコ、ヨルダン、レバノンほか)の日本語教師のネットワークがある(国際交流基金カイロ日本文化センターが主催)。

★教師会・学会一覧へ
日本語教師派遣情報
●国際交流基金からの派遣(2009年4月1日現在)
日本語教育専門家

キング・サウード大学  1名

★「世界の日本語教育の現場から」のページへ
学習目的(2006年海外日本語教育機関調査結果)

 
1.
日本の文化に関する知識を得るため  
9.
日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入)  
 
2.
日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため  
10.
日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため  
 
3.
日本の科学技術に関する知識を得るため  
11.
母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため  
 
4.
大学や資格試験の受験準備のため  
12.
日本語という言語そのものへの興味  
 
5.
日本に留学するため  
13.
国際理解・異文化交流の一環として  
 
6.
今の仕事で日本語を必要とするため  
14.
父母の期待に応えるため  
 
7.
将来の就職のため  
15.
その他  
 
8.
日本に観光旅行するため   (1.〜15.から5つ選択)  
高等教育/学習の目的棒グラフ
日本語教育略史
1994年 キング・サウード大学言語翻訳学部アジア言語学科内に日本語ユニット開設
1999年
4〜6月
在ジッダ総領事館において日本語講座開講
参考文献一覧
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国別一覧へ




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