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■ 2009年度
スロバキア

日本語教育の実施状況
教育制度と外国語教育
学習環境
教師
教師会
日本語教師派遣情報
学習目的
●シラバス・ガイドライン
●評価・試験
日本語教育略史
●参考文献一覧

●2006年海外日本語教育機関調査結果
機関数集計円グラフ 教師数集計円グラフ 学習者数集計円グラフ
海外の日本語教育の状況について機関・教師・学習者を円グラフ化しました。

日本語教育の実施状況
●全体的状況
【沿革】
 首都ブラチスラヴァにあるコメンスキー大学には、1986年に英語学科の1コースとして英語・日本語コースが創設され、その後1993年には独立した学科として日本語学科が創設され、スロバキアにおける本格的な日本語教育が始まった。2008年11月には東スロバキアのプレショウ大学にアジア研究所が設立され一般市民向けの日本語講座を開設している。一般の語学教室においても3校で日本語講座を開設しており、学習者の数は増加傾向にある。

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【背景】
 従来エキゾチックさから日本及び日本語に関心を持つ者がいたが、近年、若者の間ではポップカルチャーの影響から日本語を学ぶ者が増えている。スロバキアは1993年に独立した比較的新しい国であり、2004年のEU加盟、2009年のユーロ導入後も教育・文化予算は限定されており、財政面において日本語教育の拡大に一定の歯止めがかかる面も否定できない。しかし、上述のポップカルチャーの人気や日系企業のスロバキア進出に伴って、日本語教育の需要は着実に高まっており、コメンスキー大学ではこれまで新入生の受け入れを6年に1度に限定していたところ、2009年からは2年に1度受け入れる動きがあるほか、一般の語学教室での日本語学習者も増加している。
【特徴】
 初等・中等教育で日本語教育を行なっている学校はまだない。高等教育でも日本語を教えているのはコメンスキー大学のみである。
 学習動機としては、以前は日本の伝統文化に関心を持って始める人が多かったが、最近はアニメ・マンガなどの現代日本文化への関心から日本語を学び始める人が増えている。

最新動向
 コメンスキー大学では現在33名の学生が在籍しているが、2009年9月には新入生を24名受け入れる予定。2008年11月に東スロバキアのプレショウ大学にアジア研究所が設立され2009年4月から一般市民向けの日本語講座を開講している。

●教育段階別の状況
【初等・中等教育】
 
日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 コメンスキー大学では、現在、2つの制度が並行して実施されている。1つは1993年に始まった6年間の修士課程であり、もう1つは2005年に導入された新制度で、学士課程(4年間)とそれに続く修士課程(2年間)から成る。なお、6年間の修士課程は2010年に学生の卒業とともに廃止となる予定である。日本語学科の学生は卒業後、日本あるいはその他の国へ留学し研究者あるいは日本語教師を目指す者もいるが、日本語を使う職業が限られていることなどから、その多くが日本語から離れていくことが懸念される。
【学校教育以外】
 東スロバキアのプレショウ大学では2008年11月にアジア研究所が設立され、2009年4月から一般市民向けの日本語講座を開講している。将来的にはプレショウ大学の学生が単位修得可能な講義を開講することを計画している。2009年5月現在、3つの語学教室で約190名が学んでいる。

教育制度と外国語教育
●教育制度
【教育制度】
 9-3制。
 初等教育は通常9年間(6〜15歳)、中等教育は通常3年間(15〜18歳)でギムナジウム、専門学校等で行なわれる。高等教育機関は主に大学で、専門によって3年から6年の教育を受ける。
 6歳からの10年間が義務教育。
【教育行政】
 初等、中等、高等教育機関のほとんどが教育省の管轄下にある。

●言語事情
 主要言語、公用語ともスロバキア語。但し、ハンガリー系、ウクライナ系住民の多い地区では、それぞれの言語での義務教育を受けることが可能。2004年9月には、ハンガリー語での講義を行なう学部を有する大学も設置された。

●外国語教育
 通常、初等教育課程5学年で外国語教育が開始(必修)。また、7学年あるいは8学年から第2外国語が履修可能。
 主に英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スペイン語、イタリア語等の中から選択する。学校によっては、その他の言語を選ぶこともできる。
学習環境
●教材
【初等・中等教育】
 
日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 日本で出版された教科書・教材を使用している。
【学校教育以外】
 日本で出版された教科書・教材を使用している。

マルチメディア・コンピューター
 コメンスキー大学及び私立の語学学校では、インターネットを利用した情報収集の方法を指導しているほか、日本語学習のサイトやスロバキア語による日本関係のサイトなどを学生に紹介している。学生との連絡や宿題の提出をEメールで行なうこともある。
教師
●資格要件
【初等教育】

 日本語教育は実施されていない。
【高等教育】
 コメンスキー大学では、スロバキア人教師は修士号取得者を条件としていたが、最近は博士号取得者であることが条件になった。同時に、博士課程の院生も授業を持つことが求められている。日本人教師の場合には、学士号取得者以上で日本語専攻、または日本語教育能力検定試験資格保有あるいは、それに相当するコースの修了が求められている。
【学校教育以外】
 大学卒業以上。教育経験、教育学の専攻等も求められることがある。

●日本語教師養成機関(プログラム)
 日本語教師養成を行なっている機関、プログラムはない。

●教師研修
 現職の日本語教師対象の研修はない。
教師会
●日本語教育関係のネットワークの状況
 日本語教育関係のネットワークはスロバキアには存在しないが、コメンスキー大学の日本語教師はチェコ日本語教師会の会員である。
日本語教師派遣情報
 国際交流基金、JICAからの派遣は行なわれていない。

●その他からの派遣
 ボランティアとして、国際親善文化交流協会よりコメンスキー大学附属言語学校に対して1名の日本語講師が2007年9月まで派遣されていたが、2009年5月現在は派遣されていない。
学習目的(2006年海外日本語教育機関調査結果)

 
1.
日本の文化に関する知識を得るため  
9.
日本との親善・交流を図るため(短期訪日や日本人受入)  
 
2.
日本の政治・経済・社会に関する知識を得るため  
10.
日本語によるコミュニケーションが出来るようにするため  
 
3.
日本の科学技術に関する知識を得るため  
11.
母語、または親の母語(継承語)である日本語を忘れないため  
 
4.
大学や資格試験の受験準備のため  
12.
日本語という言語そのものへの興味  
 
5.
日本に留学するため  
13.
国際理解・異文化交流の一環として  
 
6.
今の仕事で日本語を必要とするため  
14.
父母の期待に応えるため  
 
7.
将来の就職のため  
15.
その他  
 
8.
日本に観光旅行するため   (1.〜15.から5つ選択)  
高等教育/学習の目的棒グラフ 学校教育以外/学習の目的棒グラフ
日本語教育略史
1986年 コメンスキー大学日本語コース開始(チェコスロバキア時代)
1993年 コメンスキー大学東アジア研究学科日本研究科設立
2008年 プレショウ大学アジア研究所設立
2009年 プレショウ大学にて一般市民向け公開講座開講

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