
| 編著者: | 石黒圭 |
| 著 者: | 安部達雄・新城直樹・有田佳代子・植松容子・ |
| 渋谷実希・志村ゆかり・筒井千絵 | |
| 出版社: | スリーエーネットワーク |
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URL: http://www.3anet.co.jp/ 書籍情報: http://www.3anet.co.jp/ja/2207/ 発行年月: 2011年10月 ISBN: 978-4-88319-580-0 判型・頁数: B5判 244ページ |
本書はコミュニケーション能力の養成を目的とした、日本語教師のための口頭表現の教室活動集です。初級後半から上級の授業の方法と手順が示されており、口頭表現指導の具体的なイメージがつかめるようになっています。
本書はコミュニケーション能力を「自分の言いたいことを相手に適切に伝え、また相手の言っている意図を的確に理解し、互いに調整する力」と捉え、以下の3点を特徴としています。
- ①言いたいことから入る「内容重視」
- 本書は文型等の言語形式ではなく、言語で伝える内容を授業の出発点とします。学習者は自分が言いたい内容が何かわかった上で、それを表現することを練習していきます。
- ②言わないことは教えない「自分らしい話し方」
- 本書では学習者の自分らしい話し方を尊重します。学習者自身の関心や好みにあった日本語力を育てることが大切だと考えています。
- ③ストラテジーを可視化する「仲間との協働を通した学習」
- 言いたいことをどう伝えるかという表現方法を他の学習者といっしょに検討することで、学習者は自身の日本語をモニターしたり、他の学習者の日本語から学び取ったりすることができます。このように教室で学ぶことの利点を取り入れて授業を展開します。
本書はコミュニケーションの4つの段階にそった4部構成です。第1部は自己開示あるいは自己表現、第2部は対話、第3部はプレゼンテーション、第4部はレトリックが目的となっています。また、各部は5課から成り、各課に基本(応用)活動の手順、基本(応用)活動の実際、基本(応用)ワークシートがあります。
表1: 各部の内容例
第1部 ともかく話す:自分の言いたいことを、自分の言葉で伝える 第4課 雑談力をみがく 目 的:雑談の場で、自分から会話を始め、会話をリードする 基本活動:初対面に近い人に、適切に質問する技術をみがく(中級前) 応用活動:適切なときに話題を転換し終了する技術をみがく(中級後) コ ラ ム:コミュニケーションが目的の会話をするために 第2部 聞き手を意識:自分の言いたいことを、聞き手を意識して調整して伝える 第2課 話し方とキャラクター 目 的:コミュニケーションのタイプを知りそれに合った話し方をする 基本活動:コミュニケーションにおける自分のタイプを知る(初級後) 応用活動:相手のタイプに合わせた話し方を考えて実践する(中級前) コ ラ ム:コミュニケーションの四つのタイプ 第3部 内容を整理:自分の言いたいことを、内容を整理して説得的に伝える 第1課 説明のコツ 目 的:聞き手の理解に合わせて情報量や出し方を調整して伝える 基本活動:イラストを組み合わせて話を作り説明する(中級前) 応用活動:資料として用いた図表をわかりやすく説明する(中級後) コ ラ ム:言語活動におけるメタ言語の効果 第4部 聞き手に配慮:自分の言いたいことを、聞き手の感情に配慮して伝える 第5課 ユーモアを交えて 目 的:日常の何気ない出来事をおもしろく伝える発想や方法を考える 基本活動:物語に言葉を追加してユーモアのある話にする(上級前) 応用活動:自分の話に言葉を追加してユーモアのある話にする(上級前) コ ラ ム :笑いとは「新しい意味」
従来、授業では取り上げることが少なかった雑談やユーモアも活動に含まれています。作文や読解など他技能と口頭表現を統合した課は、取り出して、作文や読解の授業でも利用できます。各課最後の「コラム」には紹介された活動の背景知識がわかりやすく書かれています。実践的ノウハウだけでなく、内容重視の口頭表現指導の見方を広げる上でも役に立つでしょう。
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| P.46 | P.47 | P.50 |
(来嶋洋美/日本語国際センター専任講師)
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