アジア理解講座 2001年度 第2期




2001年度 第2期
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[月曜日] 「タイとベトナム-民族文化の深層と展開」

[火曜日] 「境界の消滅と生成-東南アジア島嶼部・オセアニア諸国の現在」

[水曜日] 「よみがえる大国-中国」

[金曜日] 「台湾文学を味わう」

※講師、講座内容等、詳細につきましては、各曜日のボタンをクリックしてください。

月曜日

「タイとベトナム-民族文化の深層と展開」

日程

2001年10月1日~12月10日の毎週月曜日、ただし10月8日は休講

コーディネーター:

星野龍夫(歴史人類学)

講師:【講義順】

  • 星野龍夫(歴史人類学)
  • 春日淳(言語学)
  • 横倉雅幸(考古学)
  • 山形真理子(考古学)
  • 李恩民(中国史)ほか

コーディネーターからのメッセージ

東南アジア大陸部に国家として統合され、国際的に承認されている国々の成立は新しく、多くは20世紀のことであった。しかし、現国境を外して考えるべき前近代期の歴史は長く、王朝時代とか古典期と称され、今から、数百年前から一千年前にさかのぼる。現代の各国家の主要民族が、この時期に独立王国を打ち立て、その文化上の黄金時代を経験した。 古典期に展開したタイ文化も王朝毎に紹介するが、更に古い紀元後一千年紀や先史時代まで振り返って、タイ人やベトナム人の最古の文化にまで踏み込んで考えていこうと、大胆な試行を行なう。全ての問題を扱うことは不可能だが、考古学、国内外の文字資料による文献史学、少数先住民族の言語の研究などから、この二民族の古代史が知的興奮を呼ぶものであったことが明らかになりつつある。
というわけで、東南アジア古代文化史には、アンコールやパガンやボロブドゥールといった大遺跡のほかにも、面白いテーマが潜んでいることを知っていただければと願っています。

(星野龍夫)

講座概要 【PDF:40KB】

火曜日

「境界の消滅と生成-東南アジア島嶼部・オセアニア諸国の現在」

日程

2001年10月4日木曜日および、10月9日~12月11日の毎週火曜日、また12月4日は休講

コーディネーター:

杉島敬志(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授)

講師:【講義順】

  • 長津一史(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助手)
  • 松井和久(アジア経済研究所地域研究第1部研究員)
  • 石川登(京都大学東南アジア研究センター助教授)
  • 窪田幸子(広島大学総合科学部助教授)
  • 内藤暁子(武蔵大学社会学部助教授)
  • 関根久雄(筑波大学社会科学系専任講師)
  • 風間計博(筑波大学歴史・人類学系講師)
  • 清水昭俊(一橋大学大学院社会学研究科教授)
  • 白川千尋(新潟大学人文科学部助教授)
  • 杉島敬志(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授)

コーディネーターからのメッセージ

東南アジア島嶼部・オセアニア地域には、マスメディアをとおして連日のように報道されるインドネシアのような国もあれば、よほど大きな災害や政変でもおこらないかぎり、国情が報道されることのない国もある。しかし、報道される機会の多少にかかわりなく、東南アジア島嶼部・オセアニア地域の国々は各種の同時代的な動きを共有するとともに、日本をふくむ隣接する国々との政治、経済、社会的なむすびつきをふかめてきた。こうした動きのなかで、とくに現代的な現象として注目されるのは、国境をこえた物・人・情報のトランスナショナルな移動と、その対極にあるかにみえる、民族的アイデンティティにもとづく政治運動や自己主張といった、いわば境界の構築をともなうローカルな動きである。この講座の目的は、こうしたグローバルな現象とローカルな現象の双方を視野にいれつつ、東南アジア島嶼部・オセアニア地域の現在を理解することにある。

(杉島敬志)

講座概要 【PDF:37KB】

水曜日

「よみがえる大国-中国」

日程

2001年10月3日~12月12日、ただし11月7日は休講

コーディネーター:

毛里和子(早稲田大学政治経済学部教授)

講師:【講義順】

  • 毛里和子(早稲田大学政治経済学部教授)
  • 杜進(北京大学経済研究センター教授、拓殖大学国際開発学部教授)
  • 国分良成(慶應義塾大学地域研究センター所長)
  • 菱田雅晴(静岡県立大学国際文化学部教授)
  • 加藤弘之(神戸大学経済学部教授)

コーディネーターからのメッセージ

改革と開放で21世紀の中国は押しも押されもしないアジアの大国によみがえった。アメリカも日本もその中国とどうつき合ったらいいのか、戸惑いながら模索している。米国は、中国をパートナーと見るのか、ライバルと見るのか、まだ固まっていないし、戦争の歴史の処理をまだ抱えている日本でも、中国はパートナーかライバルかをめぐってさまざまな考えが出てきている。日中正常化30年(2002年9月)を前に、日中関係はどうやら歴史的な転換点を迎えそうである。また、アジア太平洋の将来を決するアクターたる中国自身の先にも多くの難問が立ちはだかっている。日本、アジアの近い将来を考えるとき、中国との関係、中国それ自身の変化をしっかり見つめていかなければならないだろう。
中国は果たして安定と統一国家を維持しながら近代化を達成するのだろうか、どのような世界戦略と外交を展開しようとしているのか、グローバリゼーションの中で持続的な経済成長ができるのだろうか、大市場中国のWTO加盟で世界経済はどのようなインパクトを受けるのか、地域間格差や貧困、失業など成長の陰の部分がどのような影響を中国と世界に与えるだろうか、グラスルートの民主主義が試みられているが、どのような形で「市民社会」が立ち現れるだろうか、など疑問がたくさんある。本講座では、5人の講師それぞれが中国の生きた姿を描くことで、これらの問いに答えたいと考えている。

(毛里和子)

講座概要 【PDF:37KB】

金曜日

「台湾文学を味わう」

当講義内容が本になりました。(「講座台湾文学」)

日程

  2001年9月28日~12月7日、ただし11月23日は休講

コーディネーター:

  山口守(日本大学文理学部教授)

講師:【講義順】

  • 藤井省三(東京大学文学部教授)
  • 河原功(成蹊大学高等学校教諭)
  • 垂水千恵(横浜国立大学留学生センター教授)
  • 山口守(日本大学文理学部教授)

コーディネーターからのメッセージ

ミレニアムの台湾は、民主的選挙によって国民党から民進党へ政権が交代して、文字通り20世紀の終焉と21世紀の到来を感じさせたが、それは戦後という時代の終焉と、新世紀を迎えていっそう変化していく台湾社会を象徴する出来事でもあった。台湾の20世紀を振り返って見れば、まさに激動の歴史としか言いようがないが、その歴史の中を歩んできた台湾の人々の心についての日本社会の理解は、まだ十分には程遠いのが現状である。この講座では、台湾の人々が言葉で紡ぎ出した芸術-文学を語りながら、台湾に暮らす人々や台湾文化についての理解を深めるのが狙いである。
この講座のテーマである台湾文学については、様々な定義や議論があるが、台湾文学とは何かという問いは、台湾文学の本質を問うというより、むしろ台湾文学をめぐる様々な考えや議論を呼び起こす契機として考えた方がより生産的な思考へと発展するだろう。
単一で固有であることを前提とする一般の近代文学理解を遥かに超越した、多元的で豊かな文学世界の広がりを台湾文学に見て取ることができるからである。本講座では、その多元性が台湾の人々に自由に選択されたものというより、歴史に規定されたという側面を持つことを踏まえながら、台湾文学がどのような内実をもって形成されてきたか、台湾文学史を紐解きながら、具体的な作家や作品を、各講師がそれぞれの視点から語る。歴史・社会・民族など多層的な視点から文学を見るだけでなく、文学自体が豊かな文化であることをみずみずしく語っていきたい。

(山口守)

講座概要 【PDF:30KB】


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