アジア理解講座 2003年度 第1期




2003年度 第1期
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[水曜日] (2003年5月14日~7月16日)全10回
おもしろアジア文化遺産 ―アジアの「知」を旅する―
アジアの大地に築かれた祖先たちからの熱いメッセージである「文化遺産」。この「知」が集積した遺産や遺跡が豊かに現存するアジア各地を旅する10回シリーズ。

[木曜日] (2003年5月 15日~7月17日)全10回
ASEANを知ろう
「日本ASEAN交流年2003」である今年、1967年に発足し、紆余曲折を経ながらも着実にこの多様な背景を持つ地域を導いてきたASEANの歴史を振り返り、将来を展望する。

[金曜日] (2003年5月9日~7月11日)全10回
「アジア」を交錯するメディア文化

アジアをダイナミックに錯綜するメディア・ポピュラー文化が、どのような国・文化の境界を越えたつながりを想像/創造しているのか、多面的に考える。

※講師、講座内容等、詳細につきましては、各曜日のリンクをクリックしてください。

水曜日

「おもしろアジア文化遺産―アジアの「知」を旅する―」

日程

2003年5月14日~7月16日の毎週水曜日

コーディネーター

石澤良昭(上智大学外国語学部教授/同アジア人材養成研究センター所長)

講師

  • 石澤良昭(上智大学外国語学部教授/同アジア人材養成研究センター所長)
  • 近藤英夫(東海大学文学部教授)深見純生(桃山学院大学文学部国際文化学科教授)
  • 上野邦一(奈良女子大学生活環境学部教授)大野徹(大阪外国語大学名誉教授)
  • 辛島昇(大正大学文学部教授/東京大学名誉教授)
  • 重枝豊(日本大学理工学部講師)
  • 土谷遥子(カリフォルニア大学バークレー校客員研究員)
  • 丸井雅子(上智大学アジア文化研究所研究員)
  • 片桐正夫(日本大学理工学部教授)

コーディネーターからのメッセージ

なぜいま私たちはアジアの文化遺産に心を引かれ魅入るのでしょうか。21世紀は地球の一体化が進行すると同時に、民族・人口・食料・環境などの世界的な諸問題が噴出し、混沌とした時代となっています。その時にかつてはどうだったか、昔の物質文化や現存する文化遺産や遺跡を見直そうという気持ちが起こってきます。そして文化遺産を訪れ、自分たちの祖先の生活やその生業に思いを寄せる旅人となるのです。民族的固有文化の発見の旅に出るのです。
文化遺産は、世界の均一化現象とは反対に、個性豊かな物質生活と民族の伝統や固有の文化を私たちに伝えてくれます。住民は文化遺産に民族的誇りと自信を持つようになります。自国の歴史の研究が深まります。そうした文化遺産研究の現代史的な意義は大きいと言わねばなりません。
文化遺産はアジアの大地に築かれた祖先たちからの熱いメッセージです。これら遺跡は造営された往時の人々の篤い信仰の証しです。人々は土地の神々、ブッダや崇高なヒンドゥー教の神々、そしてイスラムの神にすがって魂の救済を目指してきました。その信仰の凝集した塔堂が遺跡となったのです。
かつて人々が住んだ街路が風化しても、いつの世も社寺や大伽藍、モスクを創る人々の情熱とエネルギーは尽きることはありませんでした。いくつもの遺跡が私たちに話しかけてくれます。心澄ませてその崇高な沈黙の声に耳を傾けてみましょう。私たちの祖先は魂の浄化を願って一つ一つの石、レンガ、そして木を積み上げてきました。祖先たちからの熱いメッセージである「文化遺産」を次代に伝えるため、「知」が集積されたアジアを旅して頂ければ幸いです。

講座概要 【PDF:89KB】

木曜日

ASEANを知ろう」

日程

2003年5月15日~7月17日の毎週木曜日

コーディネーター

山影進(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授)

講師

  • 山影進(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授)
  • 小笠原高雪(山梨学院大学法学部教授)
  • 吉野文雄(拓殖大学海外事情研究所教授)
  • 佐藤考一(桜美林大学国際学部教授)
  • 大庭三枝(東京理科大学工学部第一部講師)

コーディネーターからのメッセージ

東南アジアの多様な文化、民族、歴史--それは、そこを訪れる観光客にとってはすばらしい遺産でしょう。しかし、よく考えてください。国民をまとめ、国民に平和と繁栄をもたらす責任のある指導者にとって、東南アジアの多様性は紛争や分裂の温床になりかねないやっかいな遺産なのです。実際、「国造り」は困難を極め、多くの国は内戦や近隣諸国との武力紛争に悩まされてきました。
今、この多様な東南アジアを、平和で繁栄する地域にすることをめざし、ひとつにまとめようとしている組織がASEAN(アセアン、東南アジア諸国連合)なのです。今日ASEANは、中国とともに東アジアの政治面・経済面での関係強化の一翼を担い、アジア太平洋の国際関係に大きな影響を及ぼす存在となっています。日本もついにASEANに対して自由貿易協定を含む包括的経済連携をお申し込みました。
本講座は、1967年に誕生したASEANという組織が、さまざまな困難に直面しながらも、なぜ今日まで存続したのかを解き明かし、どのような将来に向かおうとしているのかを展望することをめざしています。政治・経済・外交などの側面から東南アジアに光を当て、日本を含む東アジアやアジア太平洋にまで話題は広がります。今年は「日本ASEAN交流年2003」です。この機会に、東南アジアの人々が成し遂げてきた大きな成果と、抱えている困難な課題とに思いを馳せ、ASEAN地域と日本の人々がパートナーとなることの意味を考えてみませんか。

講座概要 【PDF:86KB】

金曜日

「「アジア」を交錯するメディア文化」

当講義内容が本になりました。(アジア理解講座3「越える文化、交錯する境界」)

日程

2003年5月9日~7月11日の毎週金曜日

コーディネーター

岩渕功一(国際基督教大学国際関係学科助教授)

講師

  • 岩渕功一(国際基督教大学国際関係学科助教授)
  • 伊藤守(早稲田大学教育学部教授)
  • ローリー・ヒッチコック(インディアナ大学博士課程)
  • 清水知子(山梨大学教育人間科学部講師)
  • 松村洋(音楽批評家)
  • 青崎智行(㈱電通電通総研副主任研究員)
  • 山中千恵(大阪大学大学院人間科学研究科博士課程)
  • 日吉昭彦(武蔵大学社会学部非常勤講師)
  • 東琢磨(フリーランスライター/東京外国語大学非常勤講師)
  • 田仲康博(沖縄国際大学大学院地域研究科非常勤教員)

コーディネーターからのメッセージ

グローバル化が進むなかで東・東南アジア地域内のメディア産業の連携が深まり、複数の市場をにらんだマーケティング戦略と協同制作が積極的に展開されています。また、日本、香港、韓国など「アジア発」のポピュラー文化がこれまで以上にアジア各地で受容されるようになり、若い層を中心に新しいつながりがうまれています。さらに、国文化の境界を越える人の移動は、新たなメディア・ポピュラー文化の受容パターンとメディア文化表現の実践を生み出しています。つまり、資本・メディア・人が国文化の境界を越えて錯綜するなかで、「アジア」はポピュラー文化が交通し、混交し、生成し、そして消費される交差空間として立ち現れているのです。
しかし、このつながりは不均衡なものです。多くのポピュラー文化は国境を越え(られ)ませんし、文化交通は都市部に集中しています。また、メディアと人の移動は「いまここ」ではないものへの想像力を生み出しますが、社会内外の「他者」を都合良く消費する(あるいは無視する)ことをうながしてもいます。
本講座では、テレビ、映画、音楽、マンガなど、アジア域内をダイナミックに錯綜するメディア・ポピュラー文化が、歴史的・構造的な不均衡のなかで、どのような国文化の境界を越えたつながりを想像/創造しているのか、多面的に考えてみたいと思います。

講座概要 【PDF:107KB】

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