国内上映事業 The Japan Foundation Film Series Part 3 上映作品

Flashback / Flashforward: Staging the Past

フラッシュバック/フラッシュフォワード:過去への視線


Avalon』 2005年6月24日 金曜日 18:00~

2000年/106分/35mm上映
監督:押井守
出演:マウゴジャータ・フォレムニャック
題名はアーサー王伝説にちなんでいるが、この作品は現実とハイテクについての押井守の思索といえる。荒涼とした灰色の未来社会という設定のもと、ポーランドで(ポーランド語によって)撮影されている。そこでは、多くの人々がアバロンというバーチャル・リアリティ戦闘ゲームに没頭しているが、現実に戻れなくなるという危険もつきものだった。
女性プレイヤー、アッシュがアバロンの謎を追って果敢に戦う。

* 「Avalon」をご鑑賞の場合は、入替無しで座談会“すべての映画はアニメになる”(20:00~)も引き続きご覧いただけます。また、座談会のみにご来場の場合は、入場料600円となります。

『雨月物語』 2005年6月25日 土曜日 14:00~

1953年/97分/16mm上映
監督:溝口健二
出演:京マチ子、森雅之、田中絹代、小沢栄
単なる怪奇映画に留まらず痛ましくも美しいこの作品は、不相応な夢を持った男たちの愚かさと、その為に苦しむ女たちをめぐる華麗な寓話である。源十郎は富に憧れる陶工だった。
また、農民の藤兵衛は侍となることを夢見て、妻のことを顧みなかった。戦の最中にも関らず陶器を売りに街へ向かったが、源十郎は美しく執念深い亡霊に魅惑され、藤兵衛は武士として名を上げるようになる。一方、彼らの妻たちは…。

『男の顔は履歴書』 2005年6月25日 土曜日 16:00~

1966年/89分/35mm上映
監督:加藤泰
出演:安藤昇、中谷一郎、伊丹一三(十三)、中原早苗
3つの時代設定を配して、戦後の民族不和や犯罪そして闇市をフィルム・ノワール的に描く。車にはねられた男が雨宮医院に運びこまれた。雨宮は意識不明のその患者に見憶えがあった。観客はフラッシュバックによって、彼らが置かれた暴力的な過去(雨宮の弟俊次が殺された事件)に引き戻される。物語は現在に転換し、その妻に夫の命を救ってくれるよう懇願された雨宮は困難な手術に取り掛かる…。

『飢餓海峡 』 2005年6月25日 土曜日 18:00~

1965年/183分/35mm上映
監督:内田吐夢
出演:三國連太郎、左幸子、伴淳三郎、高倉健
必ず過去によってしっぺ返しされるという推理物で、逃亡者は、1947年に北海道を襲った台風の際の、強盗殺人放火事件に関わっている。10年後、今や成功した実業家として偽名で暮らしていたが、あの運命の日に出会った娼婦が不意に訪れる。社会を告発するため事件捜査の様式を用いるという作品は、以後にもヨーロッパで多く登場したが、この作品は技巧性に優れ、ほとんど他の追随を許さない。

『わが青春に悔なし』 2005年6月26日 日曜日 13:00~

1946年/110分/35mm上映
監督:黒澤明
出演:原節子、大河内伝次郎、藤田進、河野秋武
黒澤明の戦後メロドラマであり、1946年の廃墟という視点から、日本の激動の歴史を描き出す。物語はある女性(原節子が好演)と、その人生を吹き抜ける政治の嵐、そして彼女を巡る男たちの人生を中心に展開する。敗戦の焼け跡の中で、黒澤は過去へのフラッシュバックによって興味深い突発的な場面転換を行なっている。(今回のレイ・チョウの講演では、この構造を取り上げて、戦後と現在を熟考する)

*15:00からの講演:レイ・チョウ(周蕾)時空間政治学の映画演出―黒澤明『わが青春に悔なし』は入場無料。

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