国内上映事業 The Japan Foundation Film Series Part 6 上映作品

巨匠と時代劇

<上映作品>6作品

『華岡青洲の妻』 The Wife of Seishu Hanaoka
2006年6月23日(金曜日)18時30分~

1967/99分/白黒・シネマスコープ/角川映画(大映)
監督:増村保造/原作:有吉佐和子/脚本:新藤兼人/撮影:小林節雄/美術:西岡善信/音楽:林光
出演:市川雷蔵、若尾文子、高峰秀子、伊藤雄之助、渡辺美佐子

19世紀初めに世界初の全身麻酔による乳癌の手術を行った医師・華岡青洲をめぐる母と妻の葛藤を描く文芸ドラマ。
江戸時代後期の紀州で、美しく賢明と名高いお継に憧れた加恵は、その息子・雲平(後の青洲)に嫁ぐ。やがて、世話を焼きたがる姑は妻にとってライバルとなる。そして麻酔薬の研究に打ち込む雲平に対し、加恵とお継は人体実験の実験台になることを申し出る。
原作は実話に基づいた有吉佐和子の同名ベストセラー小説。『巨人と玩具』(58)、『卍』(64)などの鬼才・増村保造が女の争いを格調高く描いた傑作。若尾文子と高峰秀子の競演に加え、『斬る』(62)など剣戟を中心に活躍した市川雷蔵が真摯な医師役を演じきる。

『おぼろ駕籠』The Inner Palace Conspiracy
2006年6月24日(土曜日)13時30分~

1951/97分/白黒・スタンダード/松竹
監督:伊藤大輔/原作:大佛次郎/脚本:依田義賢/撮影:石本秀雄/美術:水谷浩/音楽:鈴木静一
出演:阪東妻三郎、田中絹代、山田五十鈴、月形龍之介、佐田啓二、三井弘次

江戸時代中期を舞台にしたミステリー仕立ての娯楽時代劇。お正月興行のためのオールスター作品として、豪快な阪東妻三郎はじめキャラクターを活かした配役が見もの。
無声映画期から時代劇を手がけてきた名匠・伊藤大輔が得意の移動撮影を交えて、メリハリの利いた痛快な語り口で描く。
深川でお勝という女中の死体が発見され、旗本の息子・進之助に嫌疑がかかる。しかし現場に落ちていた紙入れはお勝と大奥入りを争った三沢のものだった。夢覚和尚と本多内蔵介は、コソ泥の吉太郎や芸者のお仲たちと共に真相を探り、権勢を拡大しようとする沼田の陰謀を暴くのだった。

『血槍富士』 Bloody Spear at Mt. Fuji
2006年6月24日(土曜日)15時45分~

1955/94分/白黒・スタンダード/東映
監督:内田吐夢/原作:井上金太郎/脚本:八尋不二、民門敏雄/撮影:吉田貞次/美術:鈴木孝俊/音楽:小杉太一郎
出演:片岡千恵蔵、月形龍之介、喜多川千鶴、田代百合子、加東大介

江戸時代を舞台に、東海道を江戸へ向かう若侍とその家来たちと、行き交う旅人たちが織り成すロード・ムービー風時代劇の名作。ペーソス溢れるほのぼのした庶民の人情と、武家社会の不条理さが対照的に描かれる。
骨太な人間描写で名高い巨匠・内田吐夢の戦後第1作として、企画協力の伊藤大輔、小津安二郎、清水宏、溝口健二らが13年振りの復帰を応援した。時代劇の大スター片岡千恵蔵が従来とは異なり一見、英雄的でない人物を好演。
若様の小十郎は、源太と槍持ちの権八を従え、江戸への道中で、さまざまな旅人たちと触れ合う。権八は酒乱の小十郎と源太を案じていたが、ついに酒が原因で悲劇が起こる…。クライマックスの殺陣は壮絶な迫力。

『武士道残酷物語』 Bushido: Samurai Saga
2006年6月24日(土曜日)18時00分~

1963/123分/白黒・シネマスコープ/東映
監督:今井正/原作:南条範夫/脚本:鈴木尚之、依田義賢/撮影:坪井誠/美術:川島泰三/音楽:黛敏郎
出演:中村錦之助、東野英治郎、渡辺美佐子、森雅之、三田佳子

社会派の巨匠・今井正によるベルリン映画祭金熊賞受賞作品。封建社会の非人間性に焦点を当てた衝撃的な時代劇。自己を犠牲にして主君に仕えるという日本人的な精神構造を、現代から江戸時代まで遡り7世代のエピソードとしてオムニバス形式で描く。
現代の会社員・飯倉進を起点に、飯倉家代々の人物を辿り、忠義心ゆえに残酷な目に遭うという挿話として、主君の後追い切腹、嫉妬深い男色の藩主による暴虐、また太平洋戦争での特攻隊、会社への隷属など、時代が移り変わっても繰り返される悲劇をリアリスティックに綴る。時代劇スターとして名高い中村錦之助が7世代の主人公を熱演。

『羅生門』 Rashomon
2006年6月25日(日曜日)13時30分~

1950/88分/白黒・スタンダード/角川映画(大映)
監督:黒澤明/原作:芥川龍之介/脚本:黒澤明、橋本忍/撮影:宮川一夫/美術:松山崇/音楽:早坂文雄
出演:三船敏郎、京マチ子、森雅之、志村喬、千秋実、上田吉二郎、本間文子、加東大介

ベネチア映画祭金獅子賞を受賞し、世界的にも注目を集めた黒澤明の金字塔的作品。芥川龍之介の短編小説『藪の中』を原作に、人間の本質に迫る心理ドラマを独創的な構成で物語る。
舞台は平安時代。荒廃した都のはずれの羅生門で雨宿りをする人々はある事件について話していた。藪の中で旅の侍が殺され、その妻が強姦されて、盗賊の多嚢丸が捕らえられた。だが、多嚢丸、妻、巫女により招霊された侍の霊、それぞれが語った真相は全く異なっていた…
三船敏郎、京マチ子、森雅之、志村喬らの演技のアンサンブルが凄い。宮川一夫による撮影はじめ美術や照明、音楽など緻密なスタッフワークも素晴らしい。

『雪之丞変化』Revenge of a Kabuki Actor
2006年6月25日(日曜日)18時00分~

1963/113分/カラー・シネマスコープ/角川映画(大映)
監督:市川崑/原作:三上於菟吉/脚本:伊藤大輔、衣笠貞之助、和田夏十/撮影:小林節雄/美術:西岡善信/音楽:芥川也寸志、八木正生
出演:長谷川一夫、山本富士子、若尾文子、中村鴈治郎、勝新太郎

江戸時代の歌舞伎の女形役者を主人公にした華麗な復讐ドラマ。長谷川一夫の映画出演300本目記念作品として、3度目の映画化となる題材を、市川崑が独創的なセンスを発揮してスタイリッシュに描く。ジャズの音楽がモダンな雰囲気を醸し出し、美術・照明・撮影の素晴らしさが芸術的な構図を際立たせている。
江戸に公演にやってきた役者・雪之丞は、復讐を心に誓い、かつて長崎で父親を死に追いやった士部三斎とその一味に近づく。だが、何も知らない三斎の娘・浪路は雪之丞に惚れてしまう。そして江戸の盗賊頭の闇太郎や女盗賊のお初も雪之丞に興味を持つが…。長谷川一夫が雪之丞と闇太郎の2役を演じる。

[お問い合わせ]

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
文化事業部 欧州・中東・アフリカチーム 担当:中島、永田
電話:03-5369-6063
Eメールアドレス:Q_europe_mideast_africa@jpf.go.jp
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