国内上映事業 2001韓国映画プロジェクト I 上映作品の紹介

こちらの事業は、旧機構時のものです。
お問い合わせは、E-mail までご連絡ください。

第1部 『春香伝』と国民映画

 林権澤監督版『春香伝』の一般公開や、釜山国際映画祭での「春香伝」レトロスペクティブも記憶に新しいなか、1923年の初映画化以来、今日に至るまで20本近く製作されてきた国民的な物語「春香伝」を取り上げ、異なるバージョンを比較上映しながら、韓国の人々にとって「春香伝」とは何なのか、そして国民映画とは何なのか、について考察する。

【上映作品】

春香

『春香』 Chun-Hyang ※日本初公開
1968/120分 監督:金洙容(キム・スヨン)
映画産業最盛期に巨匠・金洙容が手がけた絢爛豪華な一本。新人・鴻世美(ホン・セミ)が春香に抜擢され、夢龍役の大スター・申星一(シン・ソンイル)と共演。公開時の宣伝には「総天然色ワイドスクリーンの超大作『春香』をこの旧正月、自信をもってお送りします」とある。

成春香伝

『成春香伝』 Seong Chun-Hyang Joen
1976/115分 監督:朴太遠(パク・テウォン)
映画化の頻度がぐっと減った1970年代半ばに撮られた朴太遠監督版。人気女優・張美姫(チャン・ミヒ)が春香を演じている。宣伝には「韓国版ロミオとジュリエット――我らの不滅のラブストーリー」とある。

アリラン

『アリラン』 Arirang
1968/カラー/92分 監督:兪賢穆(ユ・ヒョンモク)
1926年に撮られた伝説の無声映画、羅雲奎(ナ・ウンギュ)の『アリラン』を、60年代の巨匠・兪賢穆がリメイク。『春香』の新人女優鴻世美が出演している。国民映画とは何かを考えるための一本。

第2部 怪奇幻想映画と近代化の諸問題

1960~70年代の諸作を中心に、荒唐無稽な娯楽映画と思われてきた韓国製ファンタスティック映画をとりあげ、そうした映画が、急速に近代化する社会の歪みや、そこに生きる民衆の深層心理をいかなる形で反映させているのかを検証する。

【上映作品】

霧

『霧』 The Foggy Town
1967/モノクロ/78分 監督:金洙容(キム・スヨン)
政略結婚で出世した男が、故郷で幼なじみの女性と再会する。日常に漠然とした不満を抱いていた二人は、虚しい欲情に駆られるが、やがて何事もなかったかのように別れる。全編に立ちこめるけだるい霧…。軍事政権下にありながら経済発展を続けるという不安定な60年代韓国を象徴する作品。

破戒

『破戒』 Violation of Bubrhist Commandments
1974/カラー・112分 監督:金綺泳(キム・ギヨン)
厳しい修行を重ねて徳望の高い僧侶となったチムヘは、悟りを得る最後の試練として、欲望を超克するため美しい尼僧・ミョホンの誘惑を退けるのだが…。人間の原始的な本能に迫った、70年代の金綺泳監督代表作。

異魚島

『異魚島』 Io Island
1977/カラー/110分 監督:金綺泳(キム・ギヨン)
韓国では出帆した船が行方不明になると「異魚島へ行なった」という。実在が確認されていない架空の島で黄泉国を思わせる異魚島、このイメージをある島の観光キャンペーンに使おうとした観光会社の男が巻き込まれる不思議な体験を描くミステリー作品。

クワイエット・ファミリー

『クワイエット・ファミリー』 The Quiet Family
1998年/カラー/103分 監督:金知雲(キム・ジウン)
静かな山奥でペンション経営に乗り出した6人家族だったが、初めて迎えた客が自殺。そして成り行きから、ドミノ倒しのような連続殺人が始まり…。「コミック残酷劇」として旋風を巻き起こした、新世代エンタテインメント。

ページトップへ戻る