2005年日・EU市民交流年 「坂本一成 住宅−日常の詩学」展

「坂本一成 住宅-日常の詩学」展 Sakamoto Kazunari, Houses: Poetics in the Ordinary

帰国展「坂本一成建築展『日常の詩学』」開催中!

会期: 2008年10月2日 木曜日から21日 火曜日 10時から17時
会場: 東京工業大学 百年記念館

本展覧会は、坂本一成氏が手がけた1969年から現在にいたるまでの30余年にわたる主要な住宅および集合住宅作品を紹介するものです。2001年東京のギャラリー間で開催され、その後広島、名古屋、仙台、山形を巡回した「坂本一成展:住宅―日常の詩学」をベースにしながら、新たなコンセプトのもとに展示内容を大幅に刷新した大規模な展覧会で、2004年10月からのミュンヘン展を皮切りに、その後ヨーロッパ各国を約1年半かけて巡回する予定です。

主要な展示物は、今回新たに製作される最大幅約6m×高さ約5mの約1/2スケール外観を含む、14作品の写真大判スクリーンです。その前に立つ観客は、建物の空間を実際のスケールに近い臨場感で体験ができます。同時に図面と模型、解説を合わせて展示することにより、観客が建物をより具体的かつ立体的に鑑賞できるように配慮され、さらに著名な写真家であるホンマタカシ氏撮影のものを含むフィルムも上映され、周囲の環境も含めた建物の状況を体感できます。シンプルでありながらも多角的な展示と出版物により、坂本氏がその初期から現在に至るまで、住宅を設計しながら、建築にとって根本的な概念のレベルをいかに真摯に追求してきたか、その軌跡をたどることができます。

「坂本一成:住宅-日常の詩学」展ドイツのコンペで坂本一成氏のプランが採用決定)【PDF:94.2KB】
(2006年4月13日/プレスリリース/PDFファイル)

概要
作家 坂本一成(東京工業大学教授)
主催者

【ミュンヘン展】
主催
ジャパンファウンデーション、ドイツ工作連盟、ピナコテーク・デア・モデルネ建築博物館
特別協力
東京工業大学坂本一成研究室、在ミュンヘン総領事館

【コペンハーゲン展以降】
主催
ジャパンファウンデーション、各地受入機関
特別協力
ドイツ工作連盟、東京工業大学坂本一成研究室、日本国大使館

後援 東京工業大学
協賛 大成建設株式会社 (大成建設株式会社)、
東陶機器株式会社 (東陶機器株式会社)、
コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社 (コニカミノルタ テクノロジーセンター株式会社)
巡回予定
  1. (1)ピナコテーク・デア・モデルネ建築博物館
    ドイツ(ミュンヘン)、2004年10月21日(木)~2005年1月9日(日)
  2. (2)王立デンマーク芸術大学建築学部
    デンマーク(コペンハーゲン)、2005年3月18日(金)~4月24日(日)
  3. (3)オスロ建築単科大学
    ノルウェー(オスロ)、2005年5月4日(水)~5月17日(火)
  4. (4)ノルウェー科学技術大学
    ノルウェー(トロンハイム)、2005年5月25日(水)~6月11日(土)
  5. (5)ハープサル市文化センター
    エストニア(ハープサル)、2005年7月1日(金)~8月7日(日)
  6. (6)ブルノ建築美術館
    チェコ(ブルノ)、2005年9月6日(火)~10月20日(木)
  7. (7)アドリア宮殿内ギャラリー・クリティク
    チェコ(プラハ)、2005年11月21日(月)~12月18日(日)

住宅-日常の詩学

建物の空間をさまざまな枠組みから自由にしたいと思ってきた。
未だ見ぬ自由な空間を求めてきた。
こうした空間は、私たちの身体や精神をさまざまな拘束から解放させ、
世界に通じることを可能にする。
その空間は、特別な所、特別な時にあるのではなく、
日常のごく当たり前の所、持続する普通の時間のなかにある、と思ってきた。

身のまわりの空間は、私たちの身体と一体化して意識されることのない
環境化した場を形成し、特に対象化されることのない
何でもない空間となっている。
こうした日常化した空間は、無意識のうちに私たちの身体や精神を沿わせ、
従わせる枠組みを形成している。
この枠組みを形成している日常の隙間の奥に、
もう一つの日常が垣間見られないか。
普通の、当たり前の日常の奥に、未だ見ぬ、
さらなる自由な世界がある気がする。

特別でなく、極端でもない、何でもないオーディナリーな事物の配列・構成に、
またこれらの構成要素の関係に、さらにそれらの組換えに、
もう一つの日常へつなげる修辞としての詩学がある。
この詩学のなかに、日常の空間が世界とかかわる方法が見いだせないか。
新しい空間の構成に、日常の枠組みを相対化するあるいは解体する
新たな世界が現れないだろうか

こうした期待をもって、最も日常的な空間である住宅に
もうひとつの日常を獲得することで、自由な空間としての建築を求めてきた

坂本一成

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