日本の知覚展−CHIKAKU: Time and Memory in Japan

クンストハウス・グラーツ外観
(クンストハウス・グラーツ外観)

本展は、2005年日・EU市民交流年「2005年日・EU市民交流年」事業として開催されます。

21世紀に入り、世界的にその独自性が注目される日本の芸術表現の特異な展開を「知覚の変容」という視点からあらたに読み解き、新しい形式で提示する展覧会です。英国の著名な建築家ピーター・クックによるグラーツ、クンストハウスの特異な空間を生かして、展示を行ないます。

カメラ・オーストリア内展示風景
手前:中平卓馬『来たるべき言葉のために』1970年刊、写真集、飯沢耕太郎氏蔵
奥:森山大道、1968―1972年頃、ゼラチンシルバープリント、写大ギャラリー蔵

日高理恵子作品
日高理恵子
中央:「空との距離Ⅰ」2002年、
広島市現代美術館蔵
左:「空との距離Ⅲ」2004年、作家蔵
右:「樹の空間からⅦ」2000年、賛美小舎蔵、
すべて麻紙に岩絵の具

中村哲也作品
中村哲也「プレミアム・ユニット・シリーズ
2003年、FRPにペイント、個人蔵

概要
展覧会会場 第一会場:クンストハウス・グラーツ(Kunsthaus Graz)&カメラ・オーストリア(CameraAustria)、オーストリア、グラーツ
第二会場:MARCO ビーゴ現代美術館(Museum of Contemporary Art Vigo)、スペイン、ビーゴ
展覧会会期 第一会場:2005年6月4日~9月11日
第二会場:2005年10月7日~2006年1月22日
主催者 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)、クンストハウス・グラーツ&カメラ・オーストリア(グラーツ展)、ビーゴ現代美術館(ビーゴ展)
展覧会キュレーター 伊藤俊治(東京芸術大学教授)
会場構成 渡辺誠(建築家)
展覧会概要

小谷元彦作品
小谷元彦
右:「ベレニス」2003年、FRP他、
高橋コレクション
左:「スケルトン」2003年、FRP
協力:山本現代

知覚はひとと環境の相互作用から生まれてきます。日本の知覚はその特異な自然条件や社会条件とも関連し、ひとと環境が相互に深く関係しあったシステムをなしています。日本の知覚が世界をひとつの連続体や流動体としてとらえようとする傾向があるのはそのためなのかもしれません。日本の知覚は西洋的な知覚のように、人間と世界というように明確な線引きをせず対象化してしまうこともなく、世界という関係性と連続性を直感的に身体化しようとしているかのようです。
そこでは、「自己」は環境と身体の共振運動のただなかに存在します。西洋的な知覚のように、「自己」を世界の様々な事象が集約されるミクロコスモスとするのではなく、「自己」を世界と連結し、接続する交流器とみなそうとするのです。
それゆえ、「自己」と「他者」の分離は曖昧であり、環境や世界はある融合したシステムのなかで知覚されてゆきます。時間も、次元も、身体も、生命もそのような知覚によって把握されていったのです。
このような知覚を基盤にし、日本の芸術表現は生み出されて、急速な近代化と技術化と速度化のなかで、多様な展開をしていったという仮説をもとに、この展覧会は構成されています。

出品作家(予定) 伊藤高志、岡本太郎、小谷元彦、オノ・ヨーコ、笠原恵実子、川俣正、草間彌生、杉本博司、須田悦弘、曽根裕、トリン・ミンハ、中平卓馬、中村哲也、日高理恵子、藤幡正樹、森山大道、森脇裕之、やなぎみわ、山田正亮、渡辺誠
協賛 東邦テナックス株式会社、株式会社日本航空
お問い合わせ ジャパンファウンデーション芸術交流部造形美術課(担当:岡部美紀 /八巻香澄)

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