転換期の作法 - ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術

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Blog JFサポーターズクラブでは、鑑賞の手引きを掲載しています。

西洋美術振興財団(高階秀爾理事長)が新しく創設した「西洋美術振興財団賞学術賞(個人)」の2006年度第1回受賞者に、「転換期の作法」展のキュレーター岡村恵子氏(東京都現代美術館学芸員)、加須屋明子氏(国立国際美術館主任研究員)、出原均氏(元広島市現代美術館学芸員)の3名が選ばれました。

本展は、2005年日・EU市民交流年「2005年日・EU市民交流年」事業として開催されます。

Singing Lesson 1写真1

Singing Lesson 1写真2
アートゥール・ジミェフスキ《Singing Lesson 1》2001年
Artur Zmijewski, Singing Lesson 1, 2001
Courtesy Foksal Gallery Foundation

20世紀末から21世紀初頭にかけてまさに激動の時代を体験している、中東欧地域の現代美術を紹介することが本展覧会の目的です。
これまでにも、この地域の現代美術を含む展覧会は開催されたことがありますが、主として90年代以降に焦点を絞った本展覧会は日本で初めての試みです。とりわけ今回は、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、ポーランドの4カ国出身の作家たちを選びました。

1989年、旧東欧諸国では雪崩を打って社会主義体制が崩壊しました。そして2004年5月には、上記4カ国を含む10カ国がEUへの加盟を果たしています。
古い価値体系が覆された後にやってきたのは、必ずしもユートピアという訳ではありませんでした。弱者救済の措置が十分に執られることもないまま、貧富の差は開く一方だといいます。そのような、いわば「資本主義的ジャングル」の中で生き延びるための様々な戦略が必要とされており、作家たちもまたその例外ではありません。

たくましく生き延びるための技法として、地に根を張る確かさと、臨機応変の柔軟さ、そしてユーモア精神が見て取れるのではないでしょうか。ここから、私たちにとっても大いに勇気づけられるような作風が生まれ、また一見超現実的に見えたとしても、実は確かな観察力と奥深い洞察に満ちた作品の制作につながるのだと言えます。この展覧会をきっかけとして、極東アジアと中東欧とが相互に影響を与え合いながら、共鳴する未来、共に生きる世界に向けての模索を行なうことができればと期待しています。

概要
主催 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)、国立国際美術館、広島市現代美術館、東京都現代美術館
開催期間・会場

2005年8月2日(火)~10月10日(月) 国立国際美術館 (大阪)
2005年10月29日(土)~2006年1月8日(日) 広島市現代美術館 (広島)
2006年1月21日(土)~3月26日(日) 東京都現代美術館 (東京)

開館時間:10時~18時 (入館は17時30分まで)
休館日:月曜日
観覧料(当日):大人1,000円、学生800円、小中高校生・65歳以上500円
前売・団体割引(20名以上):
大人800円、学生640円、小中高校生・65歳以上400円

*JFサポーターズクラブ会員の方には抽選で招待券を送付します。

出品作家

ポーランド
パヴェウ・アルトハメル Pawel Althamer (1967-)、ミロスワフ・バウカ Miroslaw Balka (1958-)、アゾロ Azorro、アルトゥール・ジミェフスキ Artur Zmijewski (1966-)

スロヴァキア
パウリーナ・フィフタ・チエルナ Pavlina Fichta Cierna (1967-)、イロナ・ネーメト Ilona Nemeth (1963-)

ハンガリー
ラクネル・アンタル Antal Lakner (1966-)、セープファルヴィ・アーグネシュ Agnes Szepfalvi (1965-)、ネメシュ・チャバ Csaba Nemes (1966-)

チェコ
クリシュトフ・キンテラ Kristof Kintera (1973-)、ミーラ・プレスロヴァー Mila Preslova (1966-)

東京都現代美術館 (2006年1月21日(土曜日)~3月26日(日曜日))における関連企画
講演会: パウリーナ・フィフタ・チエルナ 講演会
1月22日(日曜日) 14時~16時
東京都現代美術館 講堂
入場無料(定員200名・当日先着順)/逐次通訳つき
特別上映会:

アルトゥール・ジミェフスキ≪繰り返し/REPETITION≫特別上映会
「転換期の作法」展出品作家のひとり、アルトゥール・ジミェフスキの最新作で、第51回ヴェニス・ビエンナーレ、ポーランド館で発表された話題作≪繰り返し/REPETITION≫を、特別上映します。

1月21日(土曜日)、2月12日(日曜日)、2月19日(日曜日)、2月25日(土曜日)のそれぞれ14時15分/16時より上映

会場:東京都現代美術館 講堂
入場無料(各回定員20名・当日先着順)

参考情報:同時開催「目には目を アルトゥール・ジミェフスキ作品集」
会場:イメージフォーラム・シネマテーク(渋谷)
日時:1月21日(土曜日)、1月29日(日曜日)のそれぞれ14時/16時より上映

  • *<<繰返し>>を含む5作品を特集上映。
  • *「転換期の作法」展チケット半券提示で当日900円のところ600円にて鑑賞できます。
講座:

第35回 MOT美術館講座シリーズ
「転換期の中東欧をもっと知りたい!」
(全4回)

(1)1月28日(土) 「転換期に啓く才能―チェコのアートの場合」
 講師:赤塚若樹(評論家、首都大学東京准教授)
(2)2月4日(土) 「自由の確認―1990年代初頭、革命後の中東欧パフォーマンス芸術祭」
 講師:霜田誠二(パフォーマンス・アーティスト、ニパフ代表)
(3)2月11日(土) 「ポーランド現代美術の一断面、ミロスワフ・バウカを中心に」
 講師:加須屋明子(国立国際美術館学芸員)
(4)2月18日(土) 「中東欧地域の『転換』― その社会・政治的背景」
 講師:(法政大学社会学部教授)

会場:東京都現代美術館 講堂
時間:各回とも14時~16時
参加費:各400円 (定員200名・当日先着順)

キュレーターによる解説ツアー:

岡村恵子(東京都現代美術館学芸員)
3月4日(土曜日)/3月18日(土曜日) ◎各回とも 11時~ 
東京都現代美術館企画展示室(1階企画展示室入口付近に集合)
参加無料(「転換期の作法」展チケットをあらかじめご用意ください)

問い合わせ: 東京都現代美術館

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