公開シンポジウム 市民は目覚め、まちはまるごと文化となる インド・ブータン−素顔のまちづくり 参加者プロフィール

参加者プロフィール

森 まゆみ (もり まゆみ)

東京生まれ。作家、地域雑誌「谷中・根津・千駄木」(通称「谷根千(やねせん)」)編集人。出版社で企画・編集の仕事に携わった後フリーに。
「谷根千」は、地域に根ざした主婦が子育てをしながら企画・執筆・編集・販売を独立採算で行う地域雑誌の代表的存在ともいうべき季刊誌で、1984年の創刊以来、現在81号まで発行されている。まちとまちに暮らす市民の歴史と現在に根ざしたテーマ設定で毎回特集を組み、各号8000部発行。「町に住む昆虫」、「わが町の空襲」、「坂と路地」などのテーマはとりわけ人気が高かった。
雑誌の仕事とともに、東京駅の保存、上野不忍池の保全や谷中のマンション建設問題対応など、環境保全活動やまちづくりの実践にも関わるとともに、幅広い執筆活動も展開し、町並み保存やコミュニティ活性化を「普通のひと」の「くらし」の視点から生き生きと描いている。文化審議会委員として国の国宝・重文の指定や身近な文化財の登録にたずさわる。
東京国際大学教授。主著に、『プライド・オフ・プレイス』、『とびはねて町を行く-谷根千の10人の子育て』、『東京遺産-保存から再生・活用へ』、『鴎外の坂』、『即興詩人のイタリア』、『谷中スケッチブック』、『取り戻そう東京の水と池』、『明治快女伝』他多数。

西山 徳明 (にしやま のりあき)

福岡生まれ。九州大学大学院芸術工学研究院教授。工学博士、専門は都市計画、景観計画、文化遺産マネジメント、ツーリズム。環境共生型都市計画、コンパクトシティ論、文化遺産のマネジメントとツーリズムの持続可能な関係などについて研究を推進している。
地域環境形成と経済発展とが総合的な効果をあげうるような、地域の文化とコンテクストの評価・分析に基づく地域振興型整備計画のあり方を追究。最近は、歴史的都市や集落に着目し、太宰府、萩、宮島、白川郷、竹富島のほか、フィジーの旧首都レブカや米国の都市などをフィールドに、観光振興と文化遺産の保護・活用、景観づくりの視点から都市計画やまちづくり、都市政策の研究を展開している。
都市計画マスタープラン策定にも数多く関わる。近著・論文としては『文化遺産マネジメントとツーリズムの現状と課題』(共著)、『町並み保全型まちづくり』(共著)、『萩まちじゅう博物館』、『アジア都市文化学の可能性』(共著)、「ヘリテージ・ツーリズムと歴史的環境の保全」、「自律的観光とヘリテージ・ツーリズム」ほか多数。その他、地域の小学校・中学校で「宝探し」ワークショップなどの指導や講演や文化遺産データベース構築指導等も活発に行なっている。

松場 登美 (まつば とみ)

三重県安芸郡芸濃町に生まれ、結婚後、夫のふるさとである石見銀山に移り住む。松場呉服屋の片隅で布小物・生活雑貨を自らデザイン・製造し、販売を始める。
石見銀山はかつては銀の産出量全国一を誇り、世界遺産候補にもなっている銀山遺跡であるが、往時20万人を数えた大森町の人口は現在500人まで減少した。そうした中で銀山の生活文化の価値を再認識し発信するため、築150年の古民家群を修復して生活文化交流の場として活用したり、町の個性をデザインする異業種間ネットワークを立ち上げて各種イベントを企画・実施したりして町の活性化に大きく貢献。
1998年には日本の生活文化から発想するライフスタイルを提唱する(株)石見銀山生活文化研究所を設立し、所長としてインテリア、衣料、生活雑貨の企画・製造・販売を幅広く手がけている。6軒の古民家を改修・移築した研究所は、都会では既になくなってしまった古い技術や素材を利用し、新たな生活道具を「復古創新」することをめざしており、行政・芸術・建築・教育などの異業種の人々が集う文化コミュニティを形成している。
2003年にはこうした地域振興と観光客の誘致が高く評価され、内閣府・観光カリスマ百選の一員に任命された。異業種ネットワークによりまちづくりの具体的な助言や提言を行うNPO法人「納川の会」(のうせんのかい)の理事でもある。

大西 暢夫 (おおにし のぶお)

東京生まれの岐阜育ち。東京綜合写真専門学校卒業後、写真家本橋成一氏に師事。その後フリーのカメラマンになる。1991年から日本最大のダム建設が進む岐阜県揖斐郡徳山村の撮影を始め、そこに暮らすジジババの姿をライフワークとして長年撮りつづけている。
徳山村をこよなく愛し、自給自足の謙虚に暮らすジジババたちと美しい自然の写真絵本、『おばあちゃんは木になった』(ポプラ社)は、2003年日本絵本賞を受賞した。それに平行し、全国のダムで沈む村々も撮り続けている。日本中の分校の子どもたちの生き生きとした姿を追いつづけた写真集「分校の子供たち」(カタログハウス)などもある。
「山の生活」の工夫と知恵と活力を活写しつづける社会派カメラマンである。最近では医療専門雑誌「精神科看護」の取材で、全国の精神病院に長く暮らす人々を撮った写真絵本『ひとりひとりの人-僕が撮った精神科病棟』が話題を呼んだ。
その他、チェルノブイリを舞台にしたドキュメンタリー映画「ナージャの村」や「パイナップル・ツアーズ」「ボクの、おじさん」等の映画のスチール、雑誌の写真なども担当。その他著書に『僕の村の宝物-ダムに沈む徳山村山村生活記』(情報センター出版局)、『山里にダムがくる』(共著:山と渓谷社)、「花はどこから」(共著:福音館書店)など。

寄田 勝彦 (よりた かつひこ)

NPO法人インフォメーションセンター代表理事、ホースインタープリター。沖縄、長崎、埼玉、群馬、北海道、カリマンタン、モンゴルなどで、地域づくり・牧場づくり・環境教育など、多様で固定化することのないオルタナティブな活動を展開している。
インフォメーションセンターは、環境教育を目的としたNPO法人で、地域循環型社会と持続可能な世界の実現のため、まちづくりとリンクしたエコツアーや生態系の保全活動、子どもや市民の参画実現のためのワークショップ、アジア諸国との共同プロジェクトなどを実施している。
馬術は身体的なハンディや差異の影響を最も受けにくく、重い障害を持つ人でも何ら支障なく参加できる特徴と、馬とのきめ細かいふれあいがつくり出す関係性の深さに着目し、ホースインタープリターとして、馬を介した環境教育や子どもの自立支援など、オリジナリティ溢れるプログラムを全国的に展開している。
環境教育や自然学習のエコ・ミュージアムのデザインにも数多く関わり、地域住民とりわけ老人と子どもたちのふれあいの場を創出するなど、コミュニティ活性化と世代間交流にも貢献している。

坪井 香保里 (つぼい かほり)

東京生まれ。NPO法人「芸術家と子どもたち」事務局長として、代表の堤康彦氏とともに、アーティストが小学校へ出かけて学校の教師と協力しながらワークショップ型の授業を実施する活動(ASIAS)を2000年から展開している。
また、廃校となった中学校を活動拠点に、地域住民を巻き込んだアート・プロェクト(ACTION!)を2004年から展開。もとはフリーランスでダンス・美術のワークショップの企画運営に携わり、『ボディアート・Kajo ワークショップ』、『アート&セラピー講座』などを実施した。その後、東京ガスの企業博物館「環境エネルギー館」での企画担当として科学からアートまで、子どもや親子を主対象とした幅広いテーマのワークショップを展開、これらの経験を生かして現在の活動を行なっている。
ASIASとはArtists’ Studio In A Schoolの略で、美術、舞台芸術、映像などさまざまなジャンルの優れたアーティストと子どもたちの「出会いと創造の場」を創り出すことをめざすワークショップで、これまでにのべで約100校以上が参加した。また、地域住民の日常と接点を持ったアート・プロジェクトACTION!の主な活動歴としては、子どもとアーティストが一緒に創作したダンス公演『踊る! すがも地蔵通り!!』など。

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