開高健記念:アジア作家講演会シリーズ11 開催趣旨

開催趣旨

並々ならぬ行動力によって30年間に43ヶ国、20回以上に及ぶ海外への旅を重ねた作家、開高健氏。国際交流基金アジアセンターでは、1989年に亡くなられた開高健氏のご遺族から寄せられた志をもとに、1990年より「アジア作家講演会シリーズ」として、毎年アジアより文学関係者を日本に招へいし、日本では紹介される機会の少ないアジアの文学を多くの人々に紹介しています。11回目を数える今年はタイを取り上げ、同国を代表する作家、チャート・コープチッティ氏に講演いただきます。

チャート・コープチッティ氏(1954~)は、どちらかといえば寡作の作家ですが、長編小説『裁き』(1981)、『時』(1993)の2作品が東南アジア文学賞を受賞しており、短編小説にもタイ社会に切りこむ鋭い作品が多くみられます。1989年から4年にわたって米国に移り住んだ経験を踏まえ、脚本スタイルの作品を発表するなど、近年は作風の幅を広げていらっしゃいます。さらに、バンコクから車で3時間ほどのところにある豊かな自然に囲まれた土地で、夫婦2人で愛犬たちとともに静かに暮らす生活スタイルも作品に影響を与えているようです。

今回の講演会では、「小説家としての私と私の経験」というタイトルで、小説家となった経緯、さらには、タイという国の中でどのような位置から文学という方法で表現活動を行なっているのか、という視点から講演いただきます。コーディネーター役は宇戸清治東京外国語大学教授に務めていただきます。

本講演会が、より多くの方々にタイ文学に関心を持っていただくと共に、タイ文学を通じて現代のタイの社会と文学についての理解を深めていただく機会となることを期待しております。

なお、講演会はタイ語で行なわれ、逐次通訳となります。ご来場いただきました参加者の皆様には、講演資料としてチャート氏の短編及びエッセイ翻訳集を配布します。

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