開高健記念アジア作家講演会シリーズ(14)韓国 キム・ヨンス 講演会内容

日韓友情年2005 事業

シリーズ14韓国 キム・ヨンス氏講演会

2005年2月23日(水曜日) 18:30~20:30
国際交流基金国際会議場

キム・ヨンス
撮影:高木厚子

ジャパンファウンデーションでは、1989年に亡くなられた開高健氏のご遺族から寄せられた志を基に、1990年より「アジア作家講演会シリーズ」として毎年アジアより作家、詩人、文芸評論家などの文学関係者を日本にお招きしています。

まだ日本では紹介される機会の少ないアジアの文学をより多くの人々に紹介していくことを目的に、東京をはじめとして国内数カ所で講演会を実施してきました。

キム・ヨンス氏講演会の写真

撮影:高木厚子

第14回目となる2004年度は韓国の新世代作家の代表的な1人であるキム・ヨンス氏をお招きし、日韓友情年2005を記念して福岡、大阪、東京、仙台、札幌と5カ所で講演会を行ないました。(講演会概要)

このたび、東京会場での講演のもようをPDFファイルで公開しました。この講演会とキム・ヨンス氏の作品が現代の韓国の社会と文化、ならびに日本と韓国との交流を考えるよい機会となることを期待しております。ぜひご一読ください。

講演会より-

今晩は、キム・ヨンスです。非常にすばらしいご紹介をいただき、非常に勇気を得てこの場に上がってくることができました。

それでは講演を始めさせていただきます。私は1970年に生まれました。これはすなわち70年代に子どもの時代を送り、そして80年代には少年時代を送り、90年代には青春時代を送ったという話になります。韓国ではこのように10年単位で時代を区切ることが一般的です。

なぜかというと時代の変化が非常に速いからです。たとえば1970年代というと、韓国人の感覚では朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の死で終わりを告げたと考えます。一般的にはそういうふうに政治的な区分をします。しかしながら私は70年代はカラー放送が始まったことによって終わった、80年代が始まったと分けています。

それでは80年代はいい時代かというと、必ずしもそうではありません。同じように政治的には暗鬱な、非常に憂鬱な時期でしたが、私は10代をその時代に送ったわけですけれども、暗鬱だというのは当時はあまり考えずに育ちました。政治的な状況とは関係なく、1980年代には私たちも経済的にいい暮らしができるという希望のようなものを持って暮らしました。少年時代にそういう時代を送ったわけです。そして希望の結果として生み出された経済的な豊かさを享受して生活したわけです。私は新世代という意味に近いと言えば、少年時代をそういった経済的な豊かさの中で成長したということに起因しているのではないかと思います。

…続きはPDFファイルでご覧ください。

*講演会に関連して、キム・ヨンス氏と作家・野中柊氏との対談が行なわれました。
この対談「こころに記憶の灯りがともるとき- 新世代作家が語る個人の歴史と風景」の全文もご覧いただけます。

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