平成19(2007)年度中高教員交流(招へい)事業 第2グループ同行記 #9

青木 公(ジャーナリスト/筆者紹介

26カ国の先生たちの日本修学旅行は、いよいよ終わりに近づいた。07年12月16日、日曜日の午後、それぞれの訪問先自治体から東京に戻った。一息つく間もなく、首都圏の公私立の高校教師との交流会が、国際交流基金の国際会議場で行なわれた。

テーマ別に8グループに分かれて、高校で国際理解教育をやっている日本側計十数人と意見交換した。英語の教師や国際協力活動に参加した教師など。日曜日の夜なのにボランティアでやってきた。

「こんなに色々な国の先生が来ているなんて、知らなかった」「2時間では、時間が足りない。もっとつっこんで話したかった。あちらの事情も知りたかった」

日本側の教師たちは、総合学習や開発教育で、生の素材に苦労しているだけに、諸外国の教師集団が宝の山に思えたのだろう。

翌17日は、自由研修。各人の関心に従って行動する、フリーの一日だ。在京の自国出身の留学生の案内で箱根へ小旅行した人、自国の大使館を訪ねた人、ショッピング組も。美術館めぐりを楽しみにしていたアート派には、月曜休館が多く、失望も。

ラップアップの写真
ラップアップ

最終日、18日は、午後から国際交流基金でラップアップ(総まとめ)。そして、夕方にはサヨナラパーティー。総仕上げの一日だった。ラップアップは、理想からいえば、個々人の日本体験を語ってほしいところだが、85人では時間がかかる。8グループに分かれて、それぞれが、日本の教育システムと学校や日本の社会と文化についての印象をとりまとめ、リーダーが発表する形式がとられた。
あるグループ内の議論に聞き入ってみると、

「日本の教室は、ハイテク化されていて、もっと情報機器が使われていると思っていたのに、案外、古めかしかった」
「経済大国でしょう。公私立に格差があるようだけど、国がもっと教育予算を出すべきでは・・・」
「日本の先生は恵まれている。私の学校では外国からの移住者が増え、教室はおさまりがつかない。日本の生徒は規律正しいというか、従順というか・・・」

ラップアップの写真
ラップアップ

率直な意見が聞こえた。グループのまとめ役が浄書した原稿は、発表が終わると、国際交流基金に提出された。プラス面、改善点を列記したグループ、礼を失しないようにか、無難にまとめたグループ。日頃、生徒の採点で慣れているのか、辛口もあって、読みではあった。

宿泊先のホテルでのサヨナラパーティーは、国際的な学芸会。お国自慢の歌や踊りで、多文化交流の場となったのは、写真の通りだ。この一体感が交流事業の華だろう。訪日教師のクラスで、豊かな日本理解の実が結ぶことを願いたい。

  • 歓送会の写真
    歓送会
  • 自然とダンスになる写真
    自然とダンスに

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