旧アジアセンター知的交流課 事業実績 1997(平成9)年度 2.公募助成事業 (2)域内共通課題の解決 (31件)

アラーハーバード平和安全開発研究協会(インド)

黄金成長圏:インド、バングラデシュ、ネパール、ブータンの相互協力地域モデル
¥1,221,760
インド、バングラデシュ、ネパール、ブータンは、地理的に近接するだけではなく天然資源の多くを共有し、文化的にも同質であるにもかかわらず、経済協力は進んでいない。本事業では、上記4カ国の黄金成長圏(GoldenGrowthCircle)の経済協力の可能性について、メコン流域の発展を参考にしながら、エネルギー、自然資源、貿易、交通、観光、人材開発の各分野の状況を分析し、政策提言をまとめた。インド、ネパール、バングラデシュから8名の研究者が、4回のワークショップを重ね、最終的な研究成果を出版した。

開発研究センター(インド)

日・韓の組織化された工業モデル研究とインドへの適用
¥2,099,155
海外からの技術移転が増加しているインドでは、適正な規模の自国の技術的インフラを構築するために、政府と民間がどのような役割を果たすべきかが検討課題となっている。本事業は、日本と韓国における工業研究開発の政策や方法を研究しインドへの適用をめざす、オックスフォード大学との共同研究。日本と韓国で民間主導型の研究・開発(R&D)が行なわれてきたことに鑑み、民間によるR&Dへの投資を促すための方法や、そのための制度改革の必要性等について研究を行なった。

ウロンゴン大学多国文化研究センターアジア太平洋移民ネットワーク事務局(オーストラリア)

アジア太平洋地域における新移民と増大する民族文化の多様性:その社会政治的問
¥2,653,573
移民問題に関心をもつアジア太平洋地域12カ国の研究者からなるアジア太平洋移民ネットワークが、移民がもたらす社会的、政治的変化について研究し、国内・海外の政策決定者へ助言を行なうことをめざず研究事業。2000年に向けて95年に立ち上げられた5年間プロジェクトで、1)ネットワーク構築、2)各国における研究レベルの向上、3)国際比較研究の遂行、4)研究成果の発表と移民管理政策提言の4つのステージに分かれている。アジアセンターは、ガジャマダ大学人口研究センター及び中国社会科学院の協力を得て、インドネシアと中国で行なわれた研究レベル向上のためのワークショップ(第2ステージ)を支援。研究者、政策決定者が参加し、国内でのネットワーク構築に寄与した。

APRCS計画委員会(オーストラリア)

第2回アジア太平洋地域社会学会(APRCS)
¥1,061,466
1997年9月18日~20日/クアラルンプール
アジア太平洋地域の社会学研究機関、社会学者間のネットワーク形成を目的とした事業。96年5月にマニラにて開催した第1回アジア太平洋地域社会学会議(アジアセンター助成)に引き続き、家族の多様性、ジェンダー、都市の膨張、近代性とアイデンティティ、民族・文化・宗教等に関するセッションを実施、アジア各国から社会学者、研究者約120名が参加した。また、前年度に「アジア太平洋社会学会(APSA)」設立へ向けて組織委員会とワーキンググループが立ち上げられ、その後1年間にわたる規約や会員規定に関する議論を経て、本会議にて学会の正式な設立が承認された。

開発協力基金(BankingwiththePoorネットワーク代表)(オーストラリア)

第4回貧民銀行アジア太平洋地域ワークショップ
¥2,972,264
1997年11月3日~7日/バンコク
貧民銀行(BankingwiththePoor)ネットワークは、貧困層のエンパワーメントのために銀行活動を行なうアジア9カ国の政策研究機関、商業銀行、NGO35団体よりなるもの。同ネットワークが、世界銀行との共催で第4回地域ワークショップをバンコクにて開催。今回初めて参加するラオス、カンボジア、ベトナム3カ国のメコン流域国、及び日本からの参加者のほか、約100名の実践者、銀行家、政策決定者、NGO、国際機関、助成財団の代表者が集まり、マイクロファイナンスの実践に関する理解を深めた。「アジアにおけるマイクロファイナンスの政策と法的環境」、「商業銀行がマイクロファイナンスに融資する際の重要点」、「財政的仲介者としてのNGOの役割」等の論文を基に討議を行なった。発表論文はまとめて出版し、マイクロファイナンスに関わる関係者に配布した。

グリフィス大学環境科学学科環境教育革新研究センター(オーストラリア)

持続可能な環境のための学習:環境教育を通した教員教育の革新
¥3,001,852
アジア太平洋における教員教育において、各国の文化的、経済的背景にあった環境教育を組み入れるために、地域に根ざした戦略とトレーニング・ネットワークの確立をめざす事業の第3ステージ。第1、2ステージでは、アジア太平洋地域で教員指導者を対象とした環境教育トレーニング・ワークショップを開催し、現場での試行を実施。第3ステージでは、前ステージで確立された環境教育モジュール(授業単元)マニュアルの出版、研究結果の広範囲な普及にむけてのモデル・トレーニング・コース作りや、教員指導者を対象とした評価のための研修を行なった。

マードック大学法律専門学校人権と民族紛争防止アジア太平洋センター(オーストラリア)

アジア太平洋人権電子データベースとコミュニケーションネットワーク
¥2,036,650
1997年11月20日~22日/バンコク
アジア太平洋地域において人権問題を扱う活動グループの情報をつなぎ、重要文献のデータベースを蓄積する電子コミュニケーション・ネットワーク構築をめざすプロジェクト。ネットワークのニーズ、必要とされている技術、存在する重要文献を把握するため、人権問題を扱うNGOや研究機関を集めてバンコクにて会議を開催した。E-mailのディスカッションリスト及び部分的な文献データベースを立ち上げたほか、電子コミュニケーションに関する相談・支援体制を作り、電子コミュニケーションがまだ使いこなせていないアジア各国の人権活動団体をネットワークに引き入れた。各国から22団体が参加。

南オーストラリア・フリンダース大学国際ホスピス研究所(オーストラリア)

国際ワークショップ「東南アジアにおける緩和療法」
¥1,175,070
高齢化が急速に進むアジアにおいて今後重要性が高まると考えられる癌治療について、緩和ケアの考え方とその実践を、アジア各国の文化的背景、個別状況に即して普及することを目的とした事業。95年度にアジアセンターの助成により実施した「ホスピスに関するアジア地域との共同研究」の成果を受け、ハチャイ(タイ)、ペナン(マレーシア)において、緩和療法のケアトレーナーを育てるためのワークショップを実施。また北京から専門家を招聘し、北京語による緩和医療のビデオ教材の制作、テキスト教材の翻訳を行なった。

アジア太平洋政策研究院(韓国)

東アジアの安全保障と日米韓関係の展望
¥2,976,000
米国の北東アジア認識と政策を分析し、東アジアの平和と安全のための日米韓の役割を究明することを目的として、国際関係の研究者、駐日大使経験者等からなる韓国の研究チームが日本とアメリカの政府、シンクタンク、研究機関等を訪問し、東アジアにおける国際安全保障の状況や、日米韓3国における安全保障上の協力の可能性と限界について意見交換、資料収集を行なった。結果を「韓国外交安保障政策シンポジウム」に反映したほか、政策研究院の発行する「亜太Focus」に報告書としてまとめた。

ソウル大学地域研究センター(韓国)

内なる国際化:グローバル化に対するアジア各国の対応の比較分析
¥2,094,255
世界的に進むグローバル化を経済的局面から捉え、経済の発展段階が異なる日本、韓国、ASEAN諸国のそれぞれの国内政治や経済政策がどのような影響を受けてきたか、また各国がグローバル化にどのように対処してきたかについて研究する事業。グローバル化による外国産業との競争の激化を背景に、「国内産業がどのようにリストラされたか」、「労使関係はどう再構築されたのか」、「中央政府と地方自治体との関係がどう改革されたのか」等をテーマに分析したほか、上記対象国と社会発展段階の類似するアメリカ、欧州、ラテン・アメリカにおける事例との比較研究を行なった。韓国の若手研究者によるブレーンストーミング、ワークショップ、及びアメリカ、インドネシア、日本、フランス、メキシコでのフィールド調査を経て、97年12月4日~6日に開催された韓国政治学会において研究成果を発表した。

エンジェンダー(シンガポール)

フェアトレード・ワークショップ:グローバル経済における東南アジアの工芸品
¥3,828,250
1998年3月29日~31日/ヴィエンチャン
アジア地域における急速な近代化に伴い消失が危ぶまれている無形文化財の中で、特にクラフト(工芸)の生産や開発に関わる専門家のネットワークの形成を目的として、シンガポールを拠点に活動しているNGOであるエンジェンダーが、ラオスのヴィエンチャンでワークショップを開催した。ワークショップには、東南アジア7カ国及び日本、インド、カナダからNGOUN-ESCAP等の国際機関が参加し、域内におけるマーケティングを促進するためのさまざまな方法論を巡って活発な議論が行なわれた。また、最終日には地元のラオス人も参加し、公開フォーラムが開催された。本ワークショップの成果として東南アジアにおける生産者を主体としてクラフトの生産及び販売を行なうための「持続可能な生計のためのネットワーク」が設立された。

政策研究所(スリランカ)

アジアにおける経済発展戦略とその教訓
¥1,028,456
アジアにおける経済発展とその経験を学び、スリランカの経済開発に生かすことをめざす国際会議を開催。主要なテーマは(1)発展過程におけるアジアの視点、(2)市場経済への移行、(3)人材開発、(4)南アジア、東南アジアの経済発展の将来展望、(5)東南アジアの経済発展における日本からの投資の影響の5つ。インド、シンガポール、タイ、日本の研究者がリソースパーソンとして参加したほか、アジア地域から行政官・実業家等が参加。会議はスリランカ国内の研究者、実業家、政策立案者に公開した。

地域戦略研究センター(スリランカ)

南アジアにおける「グッド・ガバナンス」と国防支出の関連:政策研究
¥1,488,440
近年、南アジアに対するODA援助が防衛費に流用されてないか等の点について、ODA援助国側からその透明性を要求する動きが活発化してきており、本テーマに対する国際関心が高まっている。このような状況の下、南アジアとスリランカの専門家が集まり、防衛費が経済成長や社会発展に与える影響、防衛費に関する政策決定プロセス、南アジアにおける防衛費の政治的影響力、開発と安全保障のバランス等をテーマに「南アジアのグッド・ガバナンスと防衛費支出」について共同研究を実施し、政策提言型の本を出版した。参加国はインド、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、ネパールの6カ国。

杭州大学東アジア研究センター(中国)

東洋の伝統的環境思想の現代意義
¥1,733,953
1998年3月22日~265日/杭州
東洋の伝統的思想、民族、宗教から、人間と自然が調和できる環境思想を掘り起こし、現代的解釈を加えることによって、環境保護と経済の持続的な発展の両立を可能にする新しい環境観を探る国際共同研究の第2年次。環境に関わる行政官とNGOとの対話を促進することも目的とする。本年度は、自然環境保護と経済の持続的発展が両立できる新しい環境観と倫理観の確立に重点を置き、各国にて資料調査、研究を進めた上で、杭州にて全体シンポジウムを開催した。日本、韓国、中国、台湾、香港、インド、アメリカ、ベトナムから、学者・研究者、NGO代表、政府関係者等42名が参加。

中国上海交通大学(中国)

アジア地域大都市の環境保全の促進
¥1,944,000
大気と水源の環境問題、環境保全について日中で実施した共同研究で、日本側からは東京都環境保全局、早稲田大学、上智大学、法政大学が研究に協力した。上海の蘇州川と東京の隅田川の水質を実地調査・比較研究し、蘇州川の水質改善に隅田川の再生の歩みを参考にしたほか、東京都の大気の浄化政策からその経験を中国側が学び、大気環境改善のための戦略を検討。研究と調査の結果は「アジア大都市の環境保全についての研究」と題する報告書にまとめられた。

北京大学中国国情研究センター(中国)

高経済成長国中国の環境政策:中国エリート層の環境意識調査と世代の変化
¥3,473,704
中国におけるエリート層の環境保護に対する意識調査を実施し、現代中国の環境政策及び研究に役立たせることを目的とする事業の第1年次。本年度は、中国の北京、瀋陽、西安、成都、広州、上海の6都市のエリート層から各300名を選定し、環境保護の意識についてのアンケート調査を実施するする事業設計に関するワーキング・セッションを開催し、質問票や対象層についての検討を重ねた。また、調査チームを結成しための準備を行なった。関係機関や各自治体との協力体制を確立したほか、環境保護の専門家やアドバイザーを交えて、調査実施にむけてのトレーニングを実施した。

「アジア・オセアニア地域におけるナショナルトラスト:21世紀への夢と課題」実行委員会(日本)

アジア・オセアニア地域におけるナショナルトラスト:21世紀への夢と課題
¥3,088,200
1997年9月19日~21日/北海道斜里町
民間の善意の寄付による環境保全活動のひとつであるナショナル・トラスト運動を、環境問題が深刻化するアジア・オセアニア地域において発展させようという動きに伴い、公開シンポジウム「しれとこ100平方メートル運動20周年記念国際シンポジウム:アジア・オセアニア地域におけるナショナルトラスト21世紀への夢と課題」を開催。アジア・オセアニア地域と国内のナショナル・トラスト運動のリーダー、ナショナル・トラスト発祥の地であるイギリスからパネリストが参加し、一般参加者も交えながら、環境保護と利用・公開の両立、特に経済問題とのバランスについて意見交換を行ない、「知床宣言1997」を採択した。あわせて日本におけるナショナルトラスト運動の先進事例である知床の事例について現地視察研修を開催した。

アジア太平洋エネルギーフォーラム(日本)

東アジアにおけるインフラ投資保証協定の構築
¥1,842,496
1997年10月26日~27日/ハノイ
東アジアにおいて共通課題であるエネルギーのインフラ整備は、従来のように国家の公的資金のみでは限界があり、民間の投資の必要性が高まっている。このような状況を踏まえ、本事業では特に「ベトナムの経済を支えるエネルギーインフラ開発のために、官民のパートナーシップはいかにあるべきか」と題する国際フォーラムを開催。民間投資を促進するためには、環境アセスメントの観点からインフラ投資と環境政策に関する戦略作りが必要であるという認識に基づいた政策対話を行なった。インドネシア、韓国、日本、フィリピン、ベトナム、香港、タイ、中国、アメリカより投資家、産業・金融関係者、研究者、オピニオンリーダー、環境専門家及び公的セクターの代表が参加し、ネットワークの構築を図った。

(財)アジア太平洋人権情報センター(日本)

アジアにおける「国連人権教育の10年」の推進に向けて:アジアの文化的価値と人権の調和
¥3,347,000
1997年9月23日~25日/バンコク
「国連人権教育の10年」の推進をめざして、「アジアの文化的価値観と人権の調和」をテーマにアジア各国と共同研究を実施、その成果を人権教育に生かすことを目的とする事業。助成3年目となる97年度は、アジア10カ国のNGO、人権に関する政府機関、大学の研究機関等の代表がバンコクに集まりアジア地域会議を開催し、「学校での人権教育の経験」と「文化的価値と人権」について討議した。そこで、アジア太平洋地域にあるすべての学校において独自の文化に根ざしたカリキュラムの中で人権が教育がなされるべきであることが確認された。本会議の成果として、会議の報告書と発表された論文をまとめた「アジアの学校における人権教育」を出版した。

(財)日本国際問題研究所(日本)

第2回日中韓三極フォーラム
¥5,069,000
1998年4月25日~27日/沖縄
従来2カ国間でしか行なわれてこなかった日中、日韓、韓中の安全保障、地域協力をサブリージョナルな地域対話とすべく、前年に開催した第1回日中韓三極フォーラムの成果を踏まえつつ、さらに地方の視点を加え、第2回フォーラムを開催。中国国際問題研究所及び韓国外交安保研究院の代表者のほか、安全保障や国際関係分野の専門家、沖縄の有識者を招聘し、経済危機が北東アジアの地域協力に与える影響、北東アジア及び東南アジアをつなぐ知的ネットワーク形成において沖縄が果たす役割等について非公開セッションを実施、地域協力の可能性を探った。最後の半日は、「北東アジアの地域協力:東南アジアとの接点沖縄の役割」と題する公開シンポジウムを開催。

(社)国際経済政策調査会(日本)

統一後の朝鮮半島:統一朝鮮をとりまく国際情勢判断
¥3,180,000
アジア太平洋の安定と平和を維持し、特に朝鮮半島の平和的統一にむけ、日韓米の協力関係をいかに強化するかをテーマとする、韓国(新亜細亜秩序研究会)、アメリカ(PacificForumCSIS)との3カ国共同研究事業の第1年次。本年度は、若手研究者、ジャーナリスト、政府関係者が集まり、日韓の安全保障協力を中心課題としてソウル、東京等で計5回の日韓会合を実施したほか、97年9月29・30日に日米韓ワークショップをハワイで開催した。研究論文は中間報告として論文集にまとめられ、申請機関のWebサイト上で公開されている。

シャプラニール(市民による海外協力の会)(日本)

バングラデシュ開発NGO国際会議
¥1,594,400
1997年12月3日~4日/ダッカ、1998年2月25日~26日/東京
25年間バングラデシュの農村開発に取り組んできたNGOであるシャプラニールが、長年にわたる活動経験を踏まえ、バングラデシュにおけるNGO活動の変遷とその効果、今後の活動と課題、今後あるべき外国NGOの協力の形や開発のあり方について討議する国際会議を開催。バングラデシュの開発協力に関わる海外・現地NGO、政府や国際機関の関係者がダッカと東京の会議に参加した。ダッカ会議では資金的基盤を確立できない中小のNGOの危機的状況に鑑み、ローカルNGOのマネジメント能力の強化、外国NGOや資金援助団体の役割等について議論し、東京会議においては、ODANGOとに求められている連携・協力のあり方について議論した。両会議の成果は今後の政策提言につなげていくと共に、日・英の報告書にまとめ、関係各団体へ配布した。

「戦争と女性への暴力」国際会議実行委員会(日本)

国際会議「戦争と女性への暴力」
¥2,587,000
1997年10月31日~11月3日/東京
世界で頻発する地域紛争で女性に対する暴力が深刻化している現実を背景に、アジアを中心に、アフリカ、旧ユーゴでの戦時下における女性への暴力について話し合う国際会議を開催。20カ国から国際法律家委員会や各国の人権団体の代表約50人が集まり、戦時・武力紛争下における暴力の実態や問題点、暴力の再定義、今後の対策や課題、行動戦略や立法化についての専門家会議を行ない、国連への提言を協議した。引き続き、本会議の成果を広く国内に紹介するために、専門家会議の報告とパネル・ディスカッションからなる公開シンポジウムを開催、東京宣言が採択された。

日本インドネシアNGOネットワーク(日本)

東カリマンタンにおける伝統的森林資源管理に関する調査
¥3,058,000
1960年代以降、国家の開発政策のもと大規模な森林伐採が行なわれてきたインドネシアでは、各種企業による産業造林・農園造成による森林資源の減少が著しく、森林に生活を依拠してきた地元住民の慣習的森林利用権との間に深刻な衝突を起こしている。このような状況のもと、特に大規模な森林開発が進んでいる東カリマンタン州の2つの村を対象に、地域住民による慣習的な森林利用や資源管理のあり方について聞き取り調査を行なったほか、管理している共有地を明確にするための地図作り(マッピング)を各村でワークショップ形式で実施。インドネシアと日本のNGO、及び対象地域の住民が協力し、住民参加型の森林資源保存を検討すると共に、新しい森林政策を提言するための基礎資料を作成した。

日本日中関係史学会(日本)

日本と中国を軸としたアジアの安定発展のプログラム研究
¥3,507,000
会員が産官学各界から参加している日中関係史学会は、その利点を生かし、日中両国の相互理解を促進しつつ社会・経済の安定発展、共存共生のためのプログラムを研究する「日中プログラム研究会」を組織した。今回の助成により、研究会は「日本と中国を軸としたアジアの安定発展のプログラム研究」をスタートさせ、そのフィージビリティー・スタディを実施。「日中プログラム研究会訪中団」を中国に派遣し、経済、科学技術共同研究、安全保障等、広範囲にわたって中国側の現状を調査し、研究交流を行なった。中国側からも複数の研究機関が訪日、関連省庁、財界、企業との意見交換を行なった。日中の対話を継続して行なうことにより、両国間のコミュニケーションギャップの現状分析と解決のための方途案を作成するともに、日中間の交流協力に民間レベルの新しい形態のパイプ形成をめざす。

東アジア国立公園保護地域会議日本組織委員会(日本)

アジアの生物・文化的多様性と保護地域に関するワークショップ
¥2,251,000
1997年7月8日~11日/東京
国際自然保護連合(IUCN)の地域活動の一環として、アジア各国及び国際自然保護連合の専門家を交え、東・東南・南アジアにおける生物多様性の保護と今後の管理方法について討議する専門家ワークショップ「アジアの生物・文化的多様性と保護地域」と、一般への啓蒙を図るためのシンポジウム「アジアの自然風景」を開催。ワークショップには約70名、シンポジウムは約250名が参加。今回は東アジアのメンバー国に加え、ベトナム、ネパール、インドネシア、シンガポールからの参加も得て、自然の多様性を保護するために必要な地域社会の協力について、アジアに焦点を当てた意見・情報交換が活発に行なわれた。

東アジア生命倫理学会(日本)

第1回ユネスコ・アジア生命倫理会議
¥1,942,000
1997年11月4日~11月8日/神戸、福井
ユネスコの要請に基づき、アジアにおける生命倫理の特質と将来を検討し、国際的な視野に立ち生命倫理のあり方に関する議論の推進を図ることを目的とする国際会議を神戸と福井で開催。各国の遺伝医学サービスの実態と倫理、遺伝とハンディキャップ、新しいバイオテクノロジーについての意識調査とその実態、新案開発、特許などさまざまな観点から討議を重ねた。セッションの具体的なテーマとしては「世界における法と倫理」、「アジア生命倫理の基礎付け」、「健康とアジアの生命倫理」、「ヒトゲノム計画の倫理問題」、「生命倫理と医療遺伝学」等。日本人参加者200名のほかに、アジア太平洋、欧米16カ国から40名の参加があった。

明治学院大学国際平和研究所(日本)

国際シンポジウム「アジア太平洋地域におけるヒューマン・セキュリティ」
¥2,276,000
1997年12月21日~23日/東京
「ヒューマン・セキュリティ」とは、人間個人や人間集団の安全を念頭におき、従来の国家を基軸とする安全保障では捉えられなかった民族紛争や、女性に対する暴力、環境安全保障、食料安全保障、エネルギー問題等をテーマとして扱う概念。ヒューマン・セキュリティを確立するうえで現在最大の脅威となっているのは世界のグローバル化と軍事化であるという認識に立脚し、本シンポジウムを開催した。沖縄と東南・南アジアにおるヒューマン・セキュリティが著しく脅かされている事例を具体的に検討し、問題の所在や解決の糸口についてパネル・ディスカッションを実施。日本及びアジア諸国の研究者、NGO、国連関係者が一同に会し、具体的な提案を行ない、最終的に共同宣言を採択した。

国家社会・人文科学研究センター(ベトナム)

ベトナムとAFTA(ASEAN自由貿易圏)加盟への過程
¥3,636,776
AFTA加盟の影響、特にCEPT(共通効果特恵関税)の影響について、ASEAN各国の経験を基に研究する事業。ベトナム側が調査チームを結成し、97年7月・8月にフィリピン、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイを訪問し、各国におけるAFTA加盟のプロセスとそれが経済に与えた影響等について意見交換を行なった。その調査結果を踏まえ、98年2月26日・27日の2日間、ハノイにおいて「アジア財政危機の視点から見たAFTAASEAN経済」と題したシンポジウムを開催。会議では、アジア経済危機、ベトナムのAFTA加盟に向けての課題等について、ASEAN諸国の研究者により活発に議論が交わされた。

ハノイ国家大学自然資源環境研究センター(ベトナム)

若手ベトナム研究者の文化・環境研究奨励プロジェクト
¥3,145,500
1997年6月23日~9月5日/ハノイ
市場経済の導入に伴い急速に開発が進むベトナムでは、近年開発に伴う文化・環境の劣化の問題が深刻になりつつある。本プロジェクトは、ベトナム各地の若手研究者・行政官に対し、開発が少数民族コミュニティの文化と環境に与える影響を評価する手法について3ヶ月間の研修を実施した。研修は、語学研修(英語)、ジェンダー、公害、民族問題、文化的アイデンティティ等幅広いテーマを扱った講義シリーズ、文化・環境問題に関する研究プロジェクト計画作成、の3セクションから成る。提出された研究計画の中から助成の対象として選ばれた研究プロジェクトに対しては、98年5月4日~9日にハノイで報告書作成ワークショップを実施。成果は英語とベトナム語で出版された。ハワイ・イースト・ウェストセンターとの共同事業。

アジア公文書館合同作業会(香港)

アジア公文書館国際協力調査
¥910,000
他地域と比べて比較的遅れている東アジア各国の公文書館の管理と域内ネットワークの形成を目的に、主に香港の実務責任者から成る調査チームが上海に集まり、収集資料に関する情報交換や国際協力の可能性についての会議を開催。アジアにおける専門的なアーカイブ・トレーニングの必要性と、国内及び海外の関係機関との連携の重要性が話し合われた。その後、調査チームが既にアーキヴィスト養成の実績のあるカナダのブリティッシュ・コロンビア大学、カルガリー大学を訪問し、香港にアジアのアーキヴィストを対象とした専門トレーニング・センターを設立する構想について意見・協力を求めた。

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