旧アジアセンター知的交流課 事業実績 1999(平成11)年度 2.公募助成事業  (5)伝統文化と現代性 (5件)

フィリピン青少年基金(フィリピン)

フィリピン先住民族青年指導者訓練プログラム

\2,847,551

多民族・多文化国家フィリピンに存在する多くの先住民族の将来を担う若者に対して、それぞれが属する先住民族コミュニティの一員としての文化的アイデンティティと誇りを向上させ、固有の知識や伝統を活用した指導者養成トレーニングを行なう事業。近年、先住民族コミュニティには、低地からの移住、商業化、資本主義の浸透、テクノロジーの向上、フィリピン政治システムへの統合等、あらゆる変化の波が押し寄せ、コミュニティのリーダーシップの構造も変化を遂げた。このような変化に適切に対応でき、それぞれの先住民族コミュニティの伝統的知識を発展・促進させる指導者の育成のため、総勢45名の若手指導者候補が参加し、先住民族コミュニティの変化に伴うリーダーシップの概念、価値観及び慣習等に基づくリーダーシップ研修を実施した。

エンジェンダー(シンガポール)

東南アジアの工芸品生産者のキャパシティ・ビルディングとネットワーキング:グローバル経済下における持続可能な生計

\2,000,000

1998年3月にビエンチャンで開催された会議「フェアトレードのワークショップ:グローバル経済の中の東南アジアのクラフト」では、東南アジア域内の貿易促進のためのネットワーク設立、域内マーケットの開拓等の成果をもたらした。本件は左記ワークショップのフォローアップ事業で、地域コミュニティの工芸品生産者を対象とした工芸品開発マニュアル、及びマーケティングに関するマニュアルの開発を行なった。これらのマニュアルは研修の際に使用されると共に、ネットワーク強化に役立てられる。

フェアトレード推進委員会(日本)

フェアトレード概念確立のための実態調査

\939,000

第3世界の人々の収入向上、文化の継承、国際協力の意義を持つとして近年盛んになってきているフェアトレードの実態調査を行ない、フェアトレードの発展にとって必要な情報の蓄積、統一した定義・判断基準の構築をめざす事業の第2年次。本年度はタイで調査を実施。前回ネパールでの実態調査で課題となった、民族のアイデンティティの維持と継承、女性のエンパワーメント、貧困層の雇用等について、更に掘り下げた調査が行なわれた。また、フェアトレード関係組織のスタッフ、研究者、企業人、政府系の貿易振興組織の職員等を対象としたフェアトレードに関する説明会を開催。成果を日本語、英語、タイ語の報告書にまとめた。本事業によって、一般市民のフェアトレードに対する意識向上が期待される。

クメール大衆文化・芸術振興センター(カンボジア)

小規模影絵国内巡回シアター

\2,683,438

カンボジアのシェムリアップ州の内戦孤児や貧困家庭の児童を対象に、伝統的影絵スバエク・トーイの技術を研修し、国内各地で影絵芝居の公演を行なう事業。クメールの伝統を理解する機会を与えるとともに、次世代の演者を養成して伝統文化の再生を図ることを目的とする。3ヵ年事業の最終年である今年度は、カンボジア人権高等弁務官事務所、国境なき医師団との協力の下、カンボジア各地、更には日本各地での公演を実現した。2000年9月~10月には、フランス各地での公演も予定されている。本事業を通し、小型影絵芝居の伝統が見直され、公演を鑑賞する観客に対する人権、HIV/AIDS等についての教育にも貢献している。同センターで影絵芝居を教える教員も、児童への指導を通じて指導力を高め、小型影絵芝居のプロフェッショナルとして生活していく機会が与えられた。

インド演劇情報センター(ナタラン・プラティシュタン)(インド)

現代演劇記録のためのアジア域内共同作業

\2,050,650
2000年4月11~14日/デリー

伝統的な芸能に比べ現代演劇の記録に関する研究は遅れており、記録の方法論も確立されていないため、様々な創造的な演劇活動が行なわれているのもかかわらず、国際社会で認知されていない。本事業は、このような状況の改善に向けて、現代演劇の記録方法に関するワークショップを開催した。ワークショップには、シンガポール、フィリピン、タイ、インド、日本から映像専門家、演劇研究者、演劇人等が参加し、著名な演出家に関する記録の必要性、記録保存の際のハードウェア、既存の記録の批判的検討、将来的な記録の方向性、目的別編集方法、資料交換の可能性等について討議が行なわれた。

ページトップへ戻る