フェローセミナー:ウォーリー・朗子

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
日本研究・知的交流部

ジャパンファウンデーションは、平成20(2008)年度フェローセミナーを開催します。今回のプレゼンターは、アメリカ合衆国ハーバード大学、美術史建築史学部博士後期課程のウォーリー・朗子氏です。セミナーの詳細は以下の通りです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

概要
日時 2008年7月31日 木曜日 15時から17時
場所 ジャパンファウンデーション JFICスペース[けやき](2階)
アクセス
*国際交流基金(ジャパンファウンデーション) のオフィスは新宿区に移転しておりますので、ご注意ください。
使用言語 英語 (通訳はありません)
参加費 無料
テーマ 「法隆寺金堂釈迦三尊像に関する一考察」

聖徳太子建立の寺として名高い奈良斑鳩の法隆寺とそこに収められる宝物は、日本の仏教史・仏教美術史を語る上で極めて重要な位置を占めている。その中心である西院伽藍の建築は世界最古の木造建築として知られ、その堂宇に安置された諸像とともに明治以来様々な方面から研究が積み重ねられ、法隆寺のみでなく、飛鳥・白鳳時代の社会や文化に関するより深い理解をもたらしてきた。しかしながら、その歴史や宗教的位置づけについては未だ多くの部分が謎に包まれ、更なる議論が求められる課題も多々残されていると思われる。そのうちのひとつは法隆寺にみられる教理的解釈の可能性についてである。法隆寺西院伽藍をひとつの宗教空間として捉えることは可能であろうか。その伽藍配置や、金堂ならびに五重塔に安置された諸像及び種々の荘厳を、一貫性のあるプログラムとして理解することができるであろうか。本セミナーでは、この問題を考えるひとつの手がかりとして法隆寺金堂本尊釈迦三尊像について考えていきたい。

金堂釈迦三尊像は、その完成度の高さに加え、光背背面に刻まれた銘文の存在から、七世紀前半の最も重要な現存作品として注目されてきた。しかし、これまでの研究は主に本像の東アジア仏教美術における様式的位置づけや、光背銘の解釈を通した制作年代の特定などに向けられ、そこに表された意匠を仏教的に解釈する試みはあまり行なわれてこなかった。本発表では、このような試みの数少ない例である長谷川誠氏の研究を参考にしつつ、釈迦三尊像に見られる意匠の意義を検討していきたいと思う。この考察を通し、釈迦三尊像の像様が明確な仏教理念の理解に基づくもので、その被供養者であった厩戸皇子(聖徳太子)のみでなく、七世紀前半の日本の仏教を取り巻く状況とも密接に関連する意図をもって選択されたものである可能性を指摘したい。本発表は、飛鳥時代を「仏教伝道の時代」という枠組みで捉えなおし、釈迦三尊像に「伝道する者」とその「対象」の狭間で作られた視覚テキスト的な機能を認めるものである。
プレゼンター略歴 ウォーリー・朗子Akiko Walley

ハーバード大学美術史建築史学部博士後期課程在籍。当基金フェロー(2007年度日本研究フェロー)として来日し、東京大学史料編纂所において博士論文執筆のため法隆寺に関する研究をしています。
お申し込み・
お問い合わせ
参加ご希望の方は、2008年7月31日 木曜日までにお名前、所属先、連絡先(電話番号、Faxまたはメールアドレス)を日本研究・知的交流部(担当:内田)までご連絡ください。ご質問等も下記の連絡先までお願いします。
電話: 03-5369-6069 / ファックス: 03-5369-6041
Eメール:Tomoyo_Uchida@jpf.go.jp
(メールを送る際は、全角@マークを半角@マークに変更してください。)

※より多くの皆様に関心を持っていただき参加しやすい環境作りを目指すため、名称を「フェロー勉強会」から「フェローセミナー」に変更しました。

ページトップへ戻る