フェローセミナー:ナグラ・ハフィズ

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
日本研究・知的交流部 欧州・中東・アフリカチーム

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、平成21(2009)年度フェローセミナーを開催します。今回のプレゼンターはエジプト芸術アカデミーのナグラ・ハフィズ氏です。セミナーの詳細は以下の通りです。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

概要
日時 2009年7月16日 木曜日 18時から19時30分 (受付開始:17時45分)
場所 ジャパンファウンデーション JFICスペース[けやき] (2階) アクセス
使用言語 日本語 (英語への通訳はありません)
参加費 無料
テーマ 「日本現代戯曲における中東世界のイメージ形成」
―『千夜一夜物語』の受容を中心に―

近代日本における中東世界のイメージ形成過程で『千夜一夜物語』は少なからぬ意味を持っていたと思われる。『千夜一夜物語』というこの大部の説話集が日本に紹介されたのは1875年(明治8年)のことで、その後、戦後初期に『千夜一夜物語』の英語訳のバートン版と仏語訳のマルドリュス版の日本語訳を読んだ三島由紀夫(1925-1970)と寺山修司(1935–1983)は、好色文学としての『千夜一夜物語』のイメージを受け継ぎ、自身の作品を制作する過程において『千夜一夜物語』のエロティシズムを大いに活用した。三島は「岬にての物語」(1945年)、「家族合せ」(1948年)や「鍵のかかる部屋」(1949年)などのいくつかの小説と共に戯曲「熱帯樹」(1960年)と「アラビアン・ナイト」(1966年)において、『千夜一夜物語』から着想を得た近親相姦というモチーフを多様な恋愛物語の執筆に生かした。

他方寺山は、『絵本・千一夜物語』(1968年)や「千一夜物語 新宿版」(1968年)において『千夜一夜物語』におけるそのエロティシズムを受容し、独自にそれを発展させた。こうした作品がこの時期の日本文学界においてけっして主流ではなかったにせよ、『千夜一夜物語』を素材として行なわれた三島や寺山の文学活動の多様性を見るならば、それらは現代日本人の中東認識や中東観を考える上での事例研究として取り上げられるのにふさわしいと言えるのである。彼らの『千夜一夜物語』の受容の仕方および、独自性と共通性について比較考察を行なう。
プレゼンター ナグラ・ハフィズ
エジプト芸術アカデミー 言語翻訳研究センター 日本研究科 准講師。専門は日本近代演劇研究。
国際交流基金のフェローとして、東京大学にて研究を行なっている。
お申し込み・
お問い合わせ
参加ご希望の方は、2009年7月13日 月曜日 までにお名前、所属先、連絡先(電話番号、Faxまたはメールアドレス)を日本研究・知的交流部(担当:佐々木・廣瀬)までご連絡ください。参加希望について、E-mailによる連絡の際は、標題に発表者の氏名、発表日を明記していただきますようお願いいたします。ご質問等も下記の連絡先までお願いします。

TEL : 03-5369-6071、FAX : 03-5369-6041 E-mail
  • より多くの皆様に関心を持っていただき参加しやすい環境作りを目指すため、名称を「フェロー勉強会」から「フェローセミナー」に変更しました。

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