JENESYS 次世代リーダープログラム 2010年度 グループG:文化の多様性の再認識

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)では、「21世紀東アジア青少年大交流計画 Japan-East Asia Network of Exchange for Students and Youths (JENESYS) Programme」(外務省Webサイト)の一環にて、次世代リーダープログラムを実施しています。
これは、東アジアコミュニティの異なる国・地域の若者が一堂に会し、寝食を共にしながら言語、宗教、文化的背景などの差異を越えて、地域に共通の課題について話し合い、思索する訪日研修を実施し、その成果をグループ発表するプログラムです。
それぞれの国・地域で次代を担うリーダーとしての活躍が期待される参加者に日本の社会・文化等を理解する機会を提供するとともに、参加者同士の対話や経験の共有を通じた相互理解と連帯の深化、若い世代の緊密なネットワークや共通のアイデンティティーが形成されることを期待しています。

平成22(2010)年度 実施プログラム

平成21(2009)年度 実施プログラム

平成20(2008)年度 実施プログラム

グループG

  • テーマ: 文化の多様性の再認識:アジア・オセアニア地域の可能性
    Re-Acknowledging Cultural Diversity: The Roles and Possibilities of the Asia and Oceania Region
  • 実施期間: 2010年4月1日 木曜日から13日 火曜日 13日間
  • 実施場所: 東京都、京都府、沖縄県など(予定)
  • 参加者  : ASEAN 10カ国、韓国、中国、インド、オーストラリア、NZから各国1名+日本人参加者2名 計17名を予定。
  • 企画趣旨:
    現在、世界の各地において、少数民族の言語の消滅や伝統的価値観の変容など、ある国・地域・民族などに特有の文化が消滅または急激な変化を経験している事例が見られる。例えば、少数民族の言語の消滅においては、英語のような支配的言語(Dominant Language)の拡大が直接・間接の原因になっているという分析もあり、これらの問題におけるグローバリゼーションの影響は否定できない。現在、世界において500以上の言語が「消滅危機言語」とされているが、その内の半分以上がアジア・オセアニア地域に存在すると言われている。

    しかし、その一方でこのような問題に対し、文化保護の取り組みや、新たな伝統文化の創造といった取り組みを行なう人々も増えてきている。また、国際的な政府レベルの動きとしても、「無形文化財保護条約」が採択され(2003年)、続いて「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」(通称「文化の多様性条約」)が採択される(2005年)など、一方で、人類が持つ固有な文化の価値を認め保存する必要性が、再認識され始めている。また、各地域におけるコミュニティ・ビルディングにおいても、文化という視点をとり入れることの意味が、認識され始めている。

    「無形文化財保護条約」の締結は、従来、文化遺産の保護が「石の文化」である西洋を中心に行なわれてきたことから、「木の文化」である東洋の文化についてもその価値を認めようとする動きであり、世界遺産保護の分野における大きな転換点となった。また、通称「文化の多様性条約」の分野においても、多くの伝統的な文化的表現(能、歌舞伎、浄瑠璃など)を抱える日本や他のアジア・大洋州諸国が、今後、先導的役割を担うことが期待されている。

    また、「世界遺産」の分野においても、今までは西洋中心に行なわれてきているという見方もあり、「文化の多様性」を保護する取り組みは始まったばかりであり、今後、アジア・オセアニア地域の各国が、自国社会の社会開発・発展を計画する上で、文化的多様性の意味を深く理解することは、非常に重要なことである。

    このような問題意識の下、今回、アジア・オセアニア地域において様々な分野で活躍している若手知識人を日本に招へいし、文化の機能、意義、可能性などの様々な側面から、「文化の多様性」の価値及び意味について議論を深める。と同時に、固有の文化を活かすことによるコミュニティ・ビルディングの可能性と事例を認識し共有することで、今後、アジア・オセアニア地域が発展していく過程における文化的要素の持つ重要性と可能性についても、理解を深める。

英文報告書Re-Acknowledging Cultural Diversity:
The Roles and Possibilities of the Asia and Oceania Region
を刊行しました。

本プログラムの概要、プログラムアドバイザーを務めて頂いた河野俊行先生(九州大学大学院教授)による基調講義、アジア・大洋州地域の若手知識人である参加者によるグループ成果発表資料及び個人寄稿などを収録しています。

編: 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
発行日: 2011年1月
ISBN: 978-4-87540-128-5
A4判、140頁、英文、非売品

英文報告書の表紙画像
全114ページ 【PDF:11,474KB】

*PDFで全文をご覧いただくことが可能です。

[お問い合わせ]

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)
日本研究・知的交流部 アジア・大洋州チーム
電話: 03-5369-6070

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