JF便り 日本研究・知的交流編 20号(2)―2010年6月

国際交流基金・欧州評議会主催「インターカルチュラル・シティと多文化共生」開催報告(2)

地方視察 (2009年11月1日から5日)

可児市(岐阜県)

  • 可児市多文化共生フェスティバル
  • 可児市多文化共生センター「フレビア」
  • 可児市役所
  • 可児市外国人児童対象適応指導教室「ばら教室KANI
  • 可児市文化創造センターala

「インターカルチュラル・シティと多文化共生」地方視察の写真1

美濃加茂市(岐阜県)

  • 美濃加茂市公民館
  • 中山道会館

「インターカルチュラル・シティと多文化共生」地方視察の写真2

神戸市(兵庫県)

  • 神戸市役所
  • NPO法人定住外国人支援センター
  • NPO法人たかとりコミュニティセンター
  • 海外移住と文化の交流センター

「インターカルチュラル・シティと多文化共生」地方視察の写真3

シンポジウム (2009年11月6日)

先ず導入として、欧州評議会のガブリエラ・バッタイニ=ドラゴーニ氏から、欧州評議会という組織について、またその欧州評議会の採用した『異文化間対話白書』についてご説明がありました。

またフィル・ウッド氏より「インターカルチュラル・シティ」の概念について、文化的な違いをそのまま尊重するとともに多様な市民の絶え間ない交流を通じて生まれる都市のダイナミズムと、その実現のための具体的な都市政策のツールについて、ご説明がありました。

「インターカルチュラル・シティと多文化共生」シンポジウムの写真

続いて北脇保之教授(東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター所長/教授)の司会によるシンポジウムとなり、先ずホン・メヴィス氏が、日本の外国人住民も今後増加する可能性が高く、既に割合として多くの外国人住民を有する欧州のこれまでの経験や失敗から学べることは多い、と述べた上で、今回の視察旅行から見えてきた日本の良い事例、問題のある事例、それに対する提言という3段階に分けての感想がありました。

またウッド氏よりも視察旅行を通じての感想として、多文化共生のダイナミクスはインターカルチュラル・シティと相通じる、その一方で日本にいる外国人に対してよりチャンスを与えることがこれからの日本に必要だとの指摘がありました。

これを受けて、坂井嘉已氏(美濃加茂市市民協働部生涯学習課課長兼中央公民館長)より外国人集住都市会議の紹介や都市における“顔の見える関係”の重要性について、また吉富志津代氏(NPO法人たかとりコミュニティーセンター常務理事)より多様な市民の活動のベースとなるコミュニティビジネスの重要性について、コメントがありました。

それから司会の北脇教授の提案に従い、第一に外国人市民の存在を好機とする具体策、第二に外国人住民だけでなく受け入れる側の社会全体の変化が必要である点、第三に人権の擁護という三点について、会場からの質問も交えて議論が交わされました。

会場のアンケートでは、欧州の様子が分かり非常に意義深かったとの感想がある一方で、論点も多く議論を尽くすべきなのに時間が短すぎたとの感想もあり、このテーマに対する深い関心が伺われるとともに、今後も引き続き日欧での議論を深める必要を感じました。

日本研究・知的交流部
欧州・中東・アフリカチーム
(担当:嶋根)

ページトップへ戻る